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 今日はドイツ国境を越えてドレスデン、マイセンへ。早めの朝食を済ませ、バスでドレスデンを目指す。国境の検問所では検査官が乗り込んできて全員のパスポートをチェック。チェコがEUに加盟すればこんな面倒な手続きが一切なくなるので楽になる。ドイツに入ると当然ドイツ語の表示、別にドイツ語が読めるわけではないが皆目わからないチェコ語よりは一応ほっとする。途中からアウトバーンに乗り、バスは時速約100Kmで軽快に飛ばす。とは言っても一般乗用車などがあっという間に追い越していく。大型は100Kmの速度制限があるが、その他は速度無制限・・・。「180Kmまでは出したことがあるが、それ以上は怖くて出せない」と私の弟に後日聞いたことがある。

 
お昼少し前にドレスデンへ到着。ドイツ・バロック様式の代表建築
ツヴィンガー宮殿へ向かう。1710年から1732年にかけてザクセン選帝侯アウグストT世(アウグスト強王)の離宮として建てられた。大2次世界大戦時の1945年連合軍の大空襲で壊滅したが、その後原型通り復元された。

 当初の予定では宮殿内部の博物館、絵画館を見学することになっていた。しかし近くを流れるエルベ河の氾濫時宮殿内部の宝物などを地元の人が急遽退避して難を免れた直後で
見学不可、楽しみにしていただけのとても残念な想いをした。ポーランドの王冠の飾りがあるクローネン門をバスから眺め劇場広場へ出る。正面の王冠の門(Kronentor)をくぐり広い中庭にでる。建物の外側から眺めただけなので、残念ながら印象が薄く写真も少ない。 帰国後ガイドブックなどを見ると素晴らしいだけに、機会があればもう一度来てみたい。

 劇場広場に面してEurope屈指の名門
ゼンパーオペラ座がある。正式には「ザクセン州立歌劇場」。1838年から1841年にかけて建築家ゴットフリート・ゼンパーにより建てられた(後に全焼、ゼンパーの息子により再建)。次ここへ来る時には最上の席でオペラ鑑賞といきたいところ。

 アウグスト通りに面したシュタルホーフの外壁には「
君主の行列」と言われる見事な壁画がある。1123年から1904年までのザクセン君主の騎馬像、その当時の芸術家など93人がタイルで描かれている。この壁画、ただものではない。長さ102m、高さ8m、何とタイルは全てマイセン磁器、その数27000枚。1945年ドレスデン大空襲時に奇跡的に破壊を免れた。すぐそばで見ると実に見事。その神々しさが空からの爆弾をブロックしたのだろうか?

 ノイエ・マイスター絵画館見学後昼食を済ませ、ドレスデンの北西15kmにあるマイセンへ向かう。途中エルベ河の氾濫の痕が随所に見られた。河辺の木の下側の葉が枯れているところがある。河辺からけっこう離れた家の壁にはプラハで見たような洪水の痕が・・・。バスで走っているこの一帯が全て水に埋め尽くされ濁流が流れていたと考えると実に恐ろしい。

 
マイセンと言えば、何と言っても磁器が有名。東洋の白磁にあこがれたアウグストT世が、宮廷錬金術師のヨハン・フリードリッヒ・ベルガーに命じ開発させた。1707年から1708年にかけて度重なる実験の末に完成、1710年アルブレヒト城内にEurope初の王立磁器製作所が誕生した。1865年までは門外不出で城内で作られていたが、以降現在の地で生産されている。
 見学工房で各製作工程をつぶさに見学した。多くの工程に分かれ分業で多くの人が携わっている。むろん現在も全て手造りで行われている。見学が終わり、妻は売店でマイセン磁器の指貫を購入。けっこう高いが、このような場合Credit Cardが役に立つ。後日ヘレンドでCredit Cardを使おうとしたら破損して使えなくなった。他のCardを持っていたので事なきを得たが、このようなこともあるので複数のCardを持っていた方が良い。
 マイセンを夕方出発しプラハへ戻る。チェコからドイツへ向かう国境の検問所では車が長蛇の列をなしていた。チェコは物価が安いので週末になると車で国境を越えてドイツから買い物へ行く人が多い。チェコもいずれEUに加盟するだろうが、そうなれば物価も上昇すると思われる。今が狙い目、隣国が地続きだと行来が楽。いろいろ利点もあるが、他国からの侵略などリスクも多い
9月21日(土) プラハ 曇り時々晴れ 
中欧旅行記(2002.09)

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