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11月12日(金)

 プロ野球への新規参入競争に敗れたライブドアが地方競馬に触手を伸ばしているとの報道がしばらく前からなされている。競馬法が改正され地方競馬の経営を民間に委託することが可能になった。先日は廃止が決定している高崎競馬への支援を群馬県に申し入れ県知事とも会談している。群馬県の小寺知事は8日の定例会見で、廃止決定を撤回する条件について「存続によって経営的にも成立し200万県民から歓迎されるならば可能。最低限、黒字転換にならなければならない」と述べ、黒字化が最低限の条件との考えを示した。また岩手県の増田知事は8日の定例会見で、財政難が続き経営改善計画の策定に取り組んでいる県競馬組合の業務委託をライブドアに打診したことを明らかにした。苦しい経営で廃止、あるいは廃止検討が次々となされている地方競馬はライブドアの堀江社長にはどれほどの市場性が見えているのだろうか?堀江社長は高知競馬のほかにも高崎、岩手、園田、笠松など7,8カ所と接触していることを明らかにしている。

 今朝の新聞に「ライブドアの堀江社長があの『ハルウララ』で話題になっている高知競馬の経営に提携する意向を表明」と載っている。昨日高知県競馬組合の前田管理者らが東京のライブドア本社を訪れ支援を要請したそうだ。両者は既に業務提携で基本合意しており、11月度中には正式に契約締結を交わす予定とのこと。前田管理者によると、競馬場の命名権をライブドアが持つことなどを条件に広報活動などを支援することで合意したという。今後更にインターネットでの馬券委託販売、レース中継などについても協議するという。また前田管理者は「委託料を(ライブドアに)払う経済的な余裕はないが、赤字解消のため力がある企業に支援してもらいたい」と話している。

 高知競馬の累積赤字は既に約60億、高知県は単年度収支で赤字が出た時点で廃止の方針を打ち出している。2003年度は『ハルウララ』ブームにも乗り12年ぶりに単年度収支で約9200万の黒字となり廃止はひとまず免れた。しかしながら2004年度になり馬主、調教師、高知県競馬組合の確執、更にハルウララを巡っての一騒動が起きて、さすがの『ハルウララ』ブームにも蔭りが見えてきた。 結局高知競馬は『ハルウララ』に”おんぶにだっこ”では身が持たず、2004年度上半期は約7000万の赤字で廃止が現実味を帯びてきた。そこに”救世主”ライブドアが現われたと言える。

 しかしながらライブドアの参入が”救世主”になりえるのだろうか?ライブドアの参入計画がどの様なものか注目が集まる。 ライブドアの参入で一時的に話題にはなるだろうが、本質的には面白い競馬、魅力的な競馬が実現できなければ競馬ファンを引き止めることはできない。高知競馬の今後を注目して見守っていきたい。できれば少しでも多くの地方競馬に存続して欲しい。
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