2005.05.30

 バリュークリックJの株価は金曜日(5月27日)こそ一息ついたものの今日も下落し、終値は前日比200円安の3510円で取引を終えた。下限転換価額は2746円が一つのTargetと見られ、当面はここへどの位近づくかに興味が引かれる。大量のMSCBを発行したライブドアの株価が低迷(今日現在307円)しているのに同じく、ここも低いレベルに落ち込んで低迷を続けると見ているが・・・?

 エフェクター細胞研究所の株価は2日続けて上昇し、終値は前日比1万3000円高の17万2000円で取引を終えた。2日で2万1000円の上昇とは・・・非常に怪しい。これほど急上昇する材料は全く出ていない。どう考えてもあまり株価が下落されては困るどこかの誰かが株価を吊り上げているとしか思えない。

 ACCESSの株価は寄り付きで193万円をつけその後暫く185万円前後で推移していたが、後場の午後2時頃から下がり始め終値は前日比4万円安の179万円で取引を終えた。暫くこんな感じで少しづつ下落して行くと考えられる。どこかのMSCB実施企業で似た様な動きがあったが・・・ここもどこぞの怪しげな輩に操られている様にしか思えない。

 2005.05.31

 TOB実施で6300円の買取りが決まっているにも関わらず、ニッポン放送の出来高49680株の取引がある。終値は前日比50円高の6350円で取引を終えている。以前も述べたが何故TOB価格6300円を超える価格で購入するのだろうか?その狙いが分からない。6月の株主総会に向けての何らかの画策か、それとも別な目的か・・・?いずれにせよ6300円より高いのは何故???

 ライブドアの出来高は275万7996株の小商いと冴えず、終値も307円で相変らず低迷したまま・・・。ライブドアにはかなり強い逆風が吹いている。それでも膨大な株式数、材料なしにも関わらずよく300円を下回らないで踏ん張っていると思う。最終的に約1470億円と言われる巨額の資金の運用とフジテレビとの業務提携交渉の成否が今後のライブドアの業績、及び株価の行く末の鍵になる。

 バリュークリックJの株価は大きく反発し、終値は前日比430円高の3940円で取引を終えた。強気の材料が無くこのまま上昇傾向が続くとは考えにくく、当面6月8日の「MSCB」発行まで株価は上下に変動しながら結局は少しづつ下げて行くと思われる。問題は6月8日以降で、「貸し株」の威力で株価は大きく下落するのではないだろうか。

 ACCESSがMSCB発表後の株価の下落、株主からの批判を受けて、東証適時情報開示に『第1回無担保転換社債型新株予約権付社債発行に関する補足説明(詳細は こちら  参照)』を急遽掲載した。内容を見て呆れるほどはっきり言ってお粗末・・・何も目新しいことはなく今までに伝えられていることをただまとめただけに過ぎない。皆が最も注目している企業規模から見ても巨額に思える500億円の使途についても、単に今までの説明を繰り返すだけで何ら具体性がない。こんなもので株主が納得するとでも思っているのだろうか? 経営者がこんなレベルでは・・・ACCESSの明るい将来は皆目見えて来ない。

 子供騙しの発表が効を奏したかどうかは分からないが、ACCESSの株価は後場になって上昇し終値は前日比6万円高の185万円で取引を終えた。先週金曜日のストップ安の時と比較すると2万円戻したことになる。今日の最安値170万円で購入し最高値187万円で売却すれば1株当たり17万円儲けることができる。1日の中でもこんなに変動するのだから売買のタイミングが難しい。この様に荒っぽく株価が動く場合はデイ・トレーダーの腕の見せ所・・・逆の見方をすれば安易に手を出すのは危険極まりない株式と言える。


 エフェクターの株価が3日続けて上昇し、今日の終値が前日比3000円高の17万5000円で取引を終えた。3日間で2万4000円の上昇をいぶかしく思っていたが、16時東証適時情報開示に『業績予想修正のお知らせ(詳細は こちら  と こちら 参照)』が出た。売上高を8億3200万円(5.4%増)、経常利益を7400万円(370.5%増)に上方修正している。3日間の株価上昇はこの情報を事前に知り得た者の不正取引、即ちインサイダー取引によるものだろうか?

 ところで情報開示を読むと情報修正の理由が”MDへのパ細胞の日本国内での独占販売権の付与”とある。それで経常利益が5400万円増えるとしている。この程度の利益増で株価が急上昇するのも何やらおかしいと思うが・・・?所詮ダメなレベルに変わりはない。それに今回で業績の大幅修正は2度目だが、短期間に大幅修正を繰り返すとは・・・。この企業のいい加減な体質を物語っている。この情報開示はカンフル剤にはならず、明日以降再び株価は下降線を辿るのではないだろうか?


 2005.06.01

 ニッポン放送の株価は相変らず不審な動きを続け、終値は前日比40円高の6390円と上昇している。反対株主が高値でも構わず購入してニッポン放送に対抗することを考えているのか、それとも高値でTOB価格6300円よりニッポン放送に買取らせることを考えているのか?反対株主の動きを牽制すべくニッポン放送が浮動株を取得して自己株式を償却しようとしているのか?買い付け期間の最終日6月15日まで当面せめぎ合いが続くと思われる。

 エフェクターの株価は寄り付きで18万3000円まで上げたもののその後下がり、終値は前日比1000円高の17万6000円で取引を終えた。昨日の『業績予想修正のお知らせ』は全く効果がなかったことを示している。この程度の情報で株価が上昇するほど甘くはない。一時凌ぎの苦し紛れの対応は更にエフェクターの不信が増すばかりではないだろうか?今日は昨日より辛うじてプラスで留まったが、さて明日以降は如何に・・・?

 ところでIPOの主幹事はライブドア証券だが、一度失った信用はたとえ親会社のライブドアが大金を注ぎ込んでもそう簡単に回復するものではない。全て金で解決できると思ったら大間違い・・・尤も堀江氏にこんなことを言っても”馬の耳に念仏”にもならないだろう。

 昨日の大きく反発したバリュークリックJの株価は後場開始早々4100円まで上昇したが、終値は前日比30円安の3910円で取引を終えた。当初思惑買いが入ったと思われるが、何も材料がない状況で株価が上昇するのはおかしい。当面苦しい展開が続くことは間違いない。

 ACCESSの株価は前場寄り付きから上昇を続け、終値は前日比13万円高の198万円で取引を終えた。某掲示板では株価が上昇していることもあり賑やかで、6月14日の決算発表、6月16日の決算説明会でサプライズがあるのではと囁かれている。さて本当にサプライズが出るかどうかは当日になるまで分からない。一時の勢いが様々な思惑を呼び株価が上昇している様にも見えるが・・・。6月13日にMSCBの資金払い込みがあり、その後の野村證券の動きが注目される。野村證券の関わったMSCBはほとんどの場合株価が上昇するとか・・・野村證券への今のところ信頼が厚そうで初日のストップ安から株価を戻しつつある。本当に野村證券が信頼できるかどうかは6月13日以降の株価の動きとなって現われる。野村證券は取り敢えずMSCBが発行されるまでは株価の変動にはそれほど関心が少ないはずで、問題はその先・・・。

 2005.06.02

 ニッポン放送の株価は一時6470円まで上昇したが、結局終値は前日比20円高の6410円とTOB価格6300円を大きく上回っている。TOBに応じれば損な株価・・・何を狙っての売買かその意図が分からない。未だTOBに抵抗している方もいる様だが、完全子会社化は既に決定しており無駄な抵抗にしか見えない。6月の株主総会に出て文句を言ったところで今更どうにもなるものではない。

 ライブドアの株価が前場寄り付きから値を上げ、後場14時半頃にの320円をつけた。全く材料が見当たらず理解不能の値上がりとしか言い様がない。何らかのリーク?インサイダー取引?それとも噂(風説の流布)?前日堀江氏が「ホリエモン」登録申請のNewsが流れていたが、まさかそれが好材料として歓迎されたとも思えないが・・・?低迷している株価を何とかしたいと材料があると見ると見るとすぐに飛びつく心理が働いたのだろうか?それとも何かサプライズか・・・でも誰かが事前に察知して先に動いたらそれはまさしく犯罪そのもの。結局14時半頃をピークに下げたが、それでも終値は前日比6円高の312円で取引を終えた。久しぶりに活発な商いで、出来高1529万3766株と1000万株を超えた。しかしながら大山(小山?)鳴動して何とやら・・・派手な上昇とは行かず尻つぼみな結果に終わった。

 株式News(テクノバーン)に次の様な記事が載っている。ライブドア株式に手をつけている個人投資家には短絡的なタイプが多いと言っている様なもの・・・随分と低いレベルと見られている。

  
「ホリエモン」の商標登録と株価反発の関連性は明確ではないが、ライブドア株を手掛ける
 短期の利鞘狙いの個人投資家は順張り指向が強く、監視銘柄が急騰すると理由を精査すること
 なしに取り合えず追随買いを入れることが多い、といった声も市場関係者(オンライン証券情報
 担当者)からは聞かれた。


 ところでライブドアフィナンシャルホールディングスが商品先物取引の日商岩井フューチャーズ(NIF)を完全子会社化すると発表した(詳細は こちら 参照)。親会社双日(旧日商岩井)からNIFの全発行済み株式の4万株を6月10日付けで譲り受ける。NIFは赤字会社(2005年3月期決算:売上高7億5800万円、経常利益2500万円の赤字)で双日としてはできるだけ早く手離したいところに、M&A物件を物色中のライブドアが目をつけたのだろう。双日には”渡りに舟”だったのに違いない。

 例の巨額の資金の一部をファイナンス事業の一環として投入したと思われる。ニッポン放送への敵対的買収以来ライブドアのM&Aはかなりやりにくくなっている。そこでNIFの様な赤字企業で少しでも収益を生む可能性のあるところは狙い目になる。しかしながら商品先物取引とはまたイメージの良くない業務に手を出したもの・・・。もしかしたら儲かる金融サービス業務かもしれないが、場合によってはライブドアのイメージダウンに繋がる可能性がある。さて如何に・・・?

 エフェクターの株価は予想通り大きく下落し、終値は前日比1万円安の16万6000円で取引を終えた。4月の1回目の業績修正の時と同じパターンで、今回も発表前に大きく値を上げ発表後に大きく下落している。2回共に同じ動きでは疑念の目を向けざるを得ない。市場ではエフェクターへの信頼があるとは到底思えず、明日以降の株価が上を向いていくとは考えられない。

 バリュークリックJが6月1日付けで社名を「ライブドアマーケティング」に変更した。新しい社名へのご祝儀相場かどうかは知らないが、寄り付きから上昇しそのままの勢いで終値は前日比290円高の4200円で取引を終えた。取り敢えず5月24日のストップ安の時の4230円近くにまで戻したことになる。社名変更で株価が上がるのあればこんな楽なことはない。常に何か目先を変えて目新しいことをしていれば好材料になるほど世の中そんなに甘くはない。まずは6月8日が分岐点になると考えられる。

 ACCESSの株価は寄り付き直後に206万円をつけたものの、その後は冴えず終値は前日比1万円安の197万円で取引を終えた。ここの分岐点は6月13日でそれまでは当面模様眺めが続き、株価は微妙に揺れ動くと予想される。

 2005.06.03

 
フジテレビの株価は惨めな状態にあり、増配発表直後に32万円台にまで上昇した勢いはどこへやら今では大きく下落している。終値は前日比5000円安の21万6000円で取引を終えた。やはりライブドアとの和解で予定を大きく上回る約1470億円もの出費を余儀なくされたことが相当響いている。ライブドアへの投資問題なども抱えており、6月の株主総会では経営陣は苦しい対応になるのではないだろうか?

 ライブドアの株価は一時327円まで上昇したが、終値は前日比7円高の319円で取引を終えた。今日も活発な商いで、2166万6884株と久しぶりに2000万株を超えた。昨日の日商岩井フューチャーズ(NIF)買収発表と「ホリエモン」商標登録申請のNewsが刺激材料になったものと思われる。商品先物取引のNIFは赤字会社だが、堀江氏は『商品先物取引』の世間でのイメージの悪さに加えて業績不振の会社を立て直してプラスにすることができるのだろうか?私にはどうしてもそんなに美味しい買い物には見えないのだが・・・?昨日のテクノバーンの既報の言う様に、個人投資家が中身を精査せずに堀江氏に盲目的に追随している結果の現われなのだろうか?

 
ライブドアマーケティング(旧バリュークリックJ)の株価も親会社ライブドアの勢いに引っ張られ、終値は前日比260円高の4460円で取引を終えた。前場で4480円まで上昇後一旦4280円まで下落したが、引け20分位前から4460円まで一気に急上昇した。時として市場では特に材料も見当たらないのにこの様な不審な動きが見られる。裏で何か情報を得た者がいるのか?それとも何らかの思惑を持っている者がいるのか?いずれにせよ怪しいことには変わりはない。それにここには100億円のMSCBと言う”爆弾”があることを忘れてはならない。

 エフェクターには『新株式発行並びに株式売出届目論見書』作成時点で、「新株引受権、及び新株予約権による発行予定が合計50040株」もある。潜在株式比率のあまりの大きさにただただ呆れるばかり・・・。エフェクターも批判に応え、慌てて4月6日にロックアップ要請、4月8日には覚書を締結している。今日現在の株式数は107890株と上場時点より9840株増えている。するとまだ40200株ものストックオプションが残っていることになる。将来の権利行使によりこんなに株式数が増える・・・ここにも40200株ものストックオプションと言う怖〜い”爆弾”が手ぐすね引いて待っている

 
ACCESSは昨日『サムスン社製の新携帯電話にフルブラウザソリューションを提供』とのプレスリリースをしたが、市場はこれに反応せず終値は前日比5万円安の192万円で取引を終えた。投資家はライブドアの時と違って今度は国内の野村證券が引受け先で大丈夫だろうと思っている。ところがライブドアマーケティングよりも更に大きい500億円のMSCBと言う大型”爆弾”が気になるところ・・・。それで身動きが取りにくくなっている投資家心理がこの株価の動きに良く表れている。

 2005.06.04

 何やら急に堀江氏が動き出した様でライブドア絡みのNewsが世間を賑わせてくれる。JASDAQ上場のDPE大手「55ステーション」が上場会社としては5ヵ月ぶりの倒産(負債127億円)となったが、ライブドアがここの再建に名乗りを挙げていると報じられている。家電量販店のノジマやDPE大手のプラザクリエイトなどもスポンサー候補に名乗りを上げているらしい。ライブドアは25〜30億円程度の支援を想定しているとのこと。負債127億円と結構大きいが、ライブドアとして投資対効果の面から見て成算はあるのだろうか?最終的には管財人の判断でスポンサーが決まるが、果たしてどこになるのだろうか?

 芸能事務所「イエローキャブ」が堀江氏と組んで新人発掘オーディションを実施すると報じられている。「イエローキャブ」と言えば昨年11月まで時々TVに出ていた野田前社長が立ち上げた芸能プロダクションで、小池栄子、佐藤江梨子など4人が所属している。現イエローキャブ関係者は「これまでの巨乳イメージにこだわらず、幅広い新人を発掘したい」との意向を示している。堀江氏がニッポン放送問題で世間を賑わせた頃から芸能分野には強い関心を持っており、自らの芸能ビジネスへの意欲と現イエローキャブ関係者の新しいイメージのタレント発掘が融合したものと思われる。現時点では資本参加するかどうかは分からないが、もし今回のイベントが成功したら堀江氏は本格的に芸能分野にも参入することを考えているのだろうか?

 今回のフジテレビとの抗争で手にした巨額の資金運用に乗り出し、次々と様々なところに手を出し始めている。日商岩井フューチャーズ(NIF)買収を手始めに次々とM&Aを仕掛けて来ると思われる。ニッポン放送問題でこれだけ世間を賑わせれば新たな敵対的買収は困難・・・とは言って今更友好的買収と話を持ちかけても相手の警戒心も相当強くそう簡単にはコトは進まない。そこで赤字企業、業績不振で再建を目指している企業がまずは狙い目になる。それなりの理由があってダメになった企業を持ち直すには相当な努力が必要になる。今後堀江氏が何を手がけどの様に仕上げるのかその手腕が注目される。巨額の資金はIT関連事業だけでは運用しきれず、今後の堀江氏の事業展開はやはりM&A中心になって行かざるを得ない。
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