2005.08.29

 ライブドアの株価、ライブドア・マーケティングの株価は大将が選挙にのめり込んでいる間に下落している。明日からいよいよ本格的な選挙戦に突入するが、そうなると堀江氏が仮にスーパーマンとしても本業を疎かにすることになると思われる。この際だから選挙期間中に株価がもっと下落し、加えて選挙結果も不如意に終われば外野席の観客としては面白い。

 
エフェクターの株価は株主総会を明日に控えて、終値は前日比3000円高の16万9000円で取引を終えている。8月8日の終値15万2000円と比べると、不埒者の買い支えの効果で少々戻している。しかしながら何と言っても公開価格は38万円、下落幅21万1000円とあまりにも大きすぎる。明日の株主総会で経営陣は株価低迷に対してその様な言い訳けをするのだろうか?株式に詳しい方に伺ったら『株主総会のかわし方は簡単で、「将来に期待してください」で押し切ってしまうと思います。そういわれると、株主側ものれんに腕押しとなってしまうのではないかと考えております。』とのこと。恐らく経営陣は株主総会対策として想定質問と回答なるものを事前に用意しているに違いない。いい加減な説明で”明日を乗り切ってしまえばそれで良し”と居直って来るかもしれない。

 
ガンホー・オンラインの株価は分割権利落ち日から2日続けてストップ高買い気配のまま売買が成立しなかった。株式分割の際には分割権利落ち日以降に株価が急騰することが多い。あるサイトにその理由が記載されているので紹介する。今回もガンホー・オンラインが値嵩株式で、かつ人気があることから高騰が予想されていたがその通りの展開になっている。今日時点で412万円の買い気配だが、果たして最初にどの位の値が付くのだろうか?その後子株が還流する時期が来たらどうなるのだろうか?

 (大幅)分割の権利を落とした銘柄がなぜ急騰するのか。背景として指摘されるのは、分割によって新たに発行される新株が、通常、2ヶ月近く後の「効力発生日」前後まで、事実上売却できない状態が続くことです。1:10の株式分割であれば、時価総額の9割分に相当する株券がこの間、市場に出回らず、極端な品薄状態を強いられます。非貸借銘柄であれば、信用取引での売りもできず、比較的少量の買いでも値が飛びやすい状態におかれるわけです。

 
ブロードバンドタワーの株価は8月22日に終値870万円で引けた後の5営業日連続で下落し、終値は前日比99万円安の551万円で取引を終えている。一時1000万円を伺う勢いはどこへ行ってしまったのだろうか?今までの最高値は949万円で今日の終値とは398万円も乖離している。おまけに日中変動も激しく恐ろしい株式に変貌している。この様な値嵩株式は出入りが激しく、一発当てれば儲けが大きいが逆にドツボに嵌ると目が眩む様な痛手を被る。さて今のところ”第二のガンホー”の呼び声ははるかかなたに吹っ飛ばされている感があるが、このまま沈没してしまうのだろうか?もしかしたら起死回生の一発が『株式分割』なんて・・・ことがあったりして?

 
メディア・クリエイトの株価は一時690円まで落ち込んだが、終値は前日比54円安の709円で取引を終えている。公開価格が680円・・・5営業日連続の下落で公開価格割れ寸前まで追い込まれている。IPOの多くが下降トレンドになっているが、流石に公開価格割れは頂けない。公開価格割れとなると設定に問題があったと言うことになる。エフェクターの時にも指摘しているが、主幹事証券の責任は特に大きい。主幹事証券が手数料収入などで自分のところが儲かれば良いではモラルの欠如と言わざるを得ない。

 2005.08.30

 エフェクターの株主総会が今日行なわれたが、果たしてどの様な状況だったのだろうか?もし平穏無事に済んだとすれば、次は10月初めからの3段階に亘るストック・オプションの行使状況に注目が集まる。さて”金の亡者ども”の薄汚い魂胆は如何に・・・?ところで株主総会も終わったことだし、またまた15万円付近まで下降し更に最安値更新に向かって突き進むかもしれない。ちなみに今日の終値は前日比2000円安の16万7000円で取引を終えている。

 余談ながらIPOの主幹事はライブドア証券だが、その後ライブドア証券主幹事のIPOは1件もない。それはそうだろう。主幹事デビューのエフェクターの株価がこんな惨めな状況では、誰もライブドア証券主幹事のIPOに手を出すことはない。投資家をないがしろにしたツケはあまりにも大きい。たとえ主幹事でなくても幹事にライブドア証券が名を連ねているだけで、そのIPO自体が胡散臭く感じるのは私だけだろうか?


 ガンホー・オンラインの株価は3日ぶりに値がつき(実質3日連続ストップ高)、終値は462万円で取引を終えている。1:5の株式分割を考慮する今日の終値は2310万円となり、上場後の最高値(2310万円)と実質同じ水準に戻したことになる。今後株価がどう推移するかは分からないが、恐らいずれまた株式分割(1:10程度?)を行なう可能性が大いにある。そして実質何も変わっていないのに時価総額だけが膨れ上がると言うことになる。ぺんぺん草第81段で指摘しているが、株式分割は”魔法の手”であるが、同時に”麻薬”の危険性をはらんでいる。株式分割を目の辺りにすると”バブルの様な危うさと脆さ”を改めて感じる。マネーゲームの渦中にどっぷり浸かっている方々の感覚は”麻薬”の効き目ですっかり麻痺しているかの如く見える。

 大幅な株式分割を実施した銘柄が権利落ち後に急騰した代表的なケースとしてオン・ザ・エッヂ(ライブドアの前身)がある。2003年12月末に1:100の株式分割した時、権利落ち妥当値2220円から1万8220円まで凄まじい高騰したのは記憶に新しい。これなんぞまさしくマネーゲームの典型で、巧みに売り抜けて大儲けをした方もいれば逆に高値掴みで大怪我をした方もいる。

 ギャンブルは欲望の塊の人間の本質を見事に演出する。欲望に支配されると自己を見失い下手すると破滅への道を突っ走ることにも成り兼ねない。幸いなことに人間には理性が存在する。常に理性と欲望の葛藤の狭間にあり、人間とは理性の力で欲望による暴走を食い止めている”脆く危うい存在”とも言える。但し多くの場合問題が起きないのは自制心(理性の力)が見掛け以上に強力なことを示している。株式投資も見方によってはギャンブルとも看做せる。ギャンブルの怖さを充分に認識していなければいけない。自制心が働かない方にはギャンブルに手を染める資格は無い。即刻手を引いた方が賢明・・・。


 2005.08.31

 フジテレビの株価の追跡を開始してから3ヶ月にして初めて25万円台まで回復し、終値は前日比2000円高の25万1000円で取引を終えている。堀江氏のニッポン放送乗っ取り騒動で派手に痛めつけられたダメージからようやく立ち直って来たものと見える。しかしながら日枝氏が恥も外聞もなく会長の座に居座っているのは頂けない。日枝氏は混乱の責任を何一つとっていない。”独裁者”はいい気なもの・・・。

 ところでフジテレビとライブドアの業務提携協議はどうなっているのだろうか?10月を目処として結論を出したいとの話があったが、現時点では堀江氏の衆議院選挙出馬でそれどころではないだろう。ライブドアグループは堀江氏の独裁であり他の連中は雑魚ばかり・・・。大将が選挙に浸かりっきりの状況では何も決めることはできない。もう一つ西京ライブドア銀行の立上げはいったいどうなっているのだろうか?  この話が出てからだいぶ経過したがさっぱり何も伝わって来ない。ライブドアはフジサンケイグループからふんだくった巨額の資金で(傍から見れば大したこのない)M&Aを次々と発表しているが、肝心のキーになりそうな案件はどれも中途半端な状況にある。


 ACCESSの株価は2日間の12万円上昇で250万円台に乗せ、終値は前日比8万円高の252万円で取引を終えている。この時期は次回の転換価額修正対象期間(9月14日〜16日)までのほぼ中間に位置しているので、野村證券が今までに転換した株式の高値売却を目論んでいるのではないだろうか?また9月14日の中間決算発表を睨んだ様々な思惑が絡んでくると思われる。とにもかくにもここが大化けする為には、誰もが目が覚める様な画期的M&A発表以外考えられない。

 ガンホー・オンラインの株価はストップ高買い気配(512万円)のまま値付かずとなっている。これで分割権利落ち日から4日続けてストップ高・・・基準値が500万円を超えたので明日の値幅制限は±100万円となる。効力発生日の10月20日まではまだ50日ほどある。そこまで株価がどの様に推移するのか予測がつかない。まさかこのまま上がり続けるとは思えない。ガンホー・オンラインの本来の企業価値を超えたところでの凄まじいマネーゲームバトルが繰り広げられている。止め処もない人間の欲望がこの様な異常な状況を作り出している。そう考えると背筋が寒くなる。

 昨日上場のジャパンベストレスキューシステム は上場2日目も初値が付かず、95万円買い気配(公開価格23万円)で大引けとなっている。2日間初値が付かなかったのはブロードバンドタワー以来・・・。また今日上場のオプテックス・エフエーは初値が付かず、85万6000円買い気配(公開価格37万円)で終了した。両社共にそんなに凄まじい株価がつくほどの企業にも思えないが、ガンホー・オンラインにも見られるIPO信仰に煽られた異常なまでのマネーゲームの展開がここにも現われている。ところで9月15日にIPO予定のターボ・リナックスは”今を時めく”ライブドアの子会社の上場とあっては更に凄まじい、言い換えれば”●●”げた狂騒状態になる可能性がある。どの様な状況になるか・・・今から注目している。

 2005.09.01

 ライブドアの株価、ライブドア・マーケティングの株価共に小商いで値動きも少なく冴えない。まあ親分が選挙に夢中な期間は様子見の方が多く、当面こんな感じでライブドア・グループにしては地味な動きに終始するかもしれない。何せ良くも悪くも話題がないと動かない株式・・・それ故選挙結果、あるいは選挙後の新たな堀江流Performanceで画策して来る事は容易に推察できる。

 ガンホー・オンラインの株価は5営業日連続のストップ高で、終値は前日比100万円高の612万円で取引を終えている。分割権利落ち日から株価が急騰することが多いが、それにしてもあまりの凄まじい高騰ぶりにはいささか首を傾げてしまう。その企業価値からは想像もできない様な株価となっている。どう考えてもバブル真っ盛りとしか見えず弾けた時が恐ろしい。

 ぺんぺん草第76段で指摘しているが、3月のIPO時には発行済み株式1万6030株に対して公募、売出し合わせて僅か1000株(発行済み株式の6.1%)に過ぎない。
IPO時点で上位4大株主で93.76%も占めているが、大証ヘラクレスだからこそ上場できた。この極端に低い流動性に加えてソフトバンクの総師孫正義氏の実弟が率いる企業と言うことで異常な人気を集めた。更に異常人気が少々収まったところに”株式分割”の魔法がかけられたのだから、あっと言う間に熱病が市場に蔓延し超過熱状況に陥っている。現状を見る限りにおいては、新興市場のIPO(+株式分割)はマネーゲームの温床になっている様に思えるが・・・?

 一方では”第2のガンホー”とまで囁かれている
ブロードバンドタワーの株価の勢いはどこへやら、もう既に失速状態で終値は前日比48万円安の524万円で取引を終えている。何と1:5分割実施のガンホー・オンラインの株価を下回っている。今のところここの株価は綺麗な逆V字形を描いている。反発して急上昇する余力がない様に見受けられるので、まだ暫く下落して妥当な線で収束すると見ている。ところで株価低迷が続き苦肉の対応策として奥の手・・・どこかの時点で『株式分割』を繰り出す可能性も充分に考えられる。果たして如何に・・・?

 
UCSの株価の動きは捉えどころがなく今後の動向が予測しづらい。8月25日のストップ高で4900円をつけたのをピークに8月29日には4090円まで下落した。ところが今日一気に反発し、終値はストップ高の4640円で取引を終えている。この激しい動きの理由は不明で、恐らく様々な思惑が入り乱れたそれこそマネーゲームの結果の現われと看做せる。明日は明日の風が吹く・・・そこで外野席にて暫く動きをじっくり眺めることにする。

 直近IPOのジャパンベストレスキュー・システムとオプテックス・エフエーの初値がついた。ジャパンベストレスキューは初値120万円(公開価格:23万円)で、終値は140万円で取引を終えている。またオプテックスは初値95万円(公開価格37万円)で、終値は85万円で取引を終えている。ジャパンベストレスキューは初値より高い値で引けているが、オプテックスは初値より低い値で引け対照的なスタートを切っている。ここはまだ始まったばかりで今後の動向は暫く様子を見ないと分からない。

 2005.09.02

 ライブドアの株価、ライブドア・マーケティングの株価共に軟調でジリ貧状態にある。両者の株価に大きな動きが出るのは9月12日以降、つまり選挙後になると思われる。ところでライブドア・マーケティングの株価は一時4950円と久しぶりに5000円を割り込んだが、大引けにかけて少々戻して終値は前日比180円安の5030円で取引を終えている。来週には4000円台に逆戻りして定着すると見ている。一方ライブドアの株価は相変らず渋とさがあり、終値は前日比5円安の484円で取引を終えている。もっと低い水準で推移すべきとは思うが、当面この辺りを行ったり来たりする展開になると見ている。

 ACCESSの株価は後場に急激に上げて、終値は前日比11万円高の265万円で取引を終えている。4日連続の上げで上げ幅は24万円となっている。どうやら9月14日に向けての期待感が先行していると考えられる。しかしながらなかなか材料が出て来ないが、本当に出て来るのだろうか?イライラしている方々が過剰な期待で飛び付き、後から見事に肩透かしでギャフンとなる可能性もある。引受け先の野村證券としては株式転換した200億円を上昇基調の内に捌こうと考えているかもしれない。ところで野村證券は残り300億円のMSCBをどの様な方針で捌くつもりなのだろうか?このまま株価を上昇させて行くのか、あるいはどこかでブレーキをかけて下方に誘導するのか、いずれにせよ野村證券の胸先三寸にあると思うと実に気分が悪い。

 
ガンホー・オンラインの株価は一時ストップ高(100万円高)をつけたが、終値は前日比73万円高の685万円で取引を終えている。1:5株式分割後も1000万円の大台を目指すのだろうか?まだまだ勢いが止まりそうにもないが、あまりにもバブルの如く膨れ上がり何時破裂するのかとつい思いを巡らせる。渦中にいる方々は下がるなどとは考えてもいないはずだが、未来永劫無限に上がり続けることなんぞあり得ない。一方ブロードバンドタワーの株価は下降基調が変わらず、終値は前日比13万円安の511万円で取引を終えている。このまま推移すると来週早々には500万円割れが見えてくる。それにしてもこの両者のあまりにも対照的な動きはどこから来るのだろうか?いずれ別の機会に分析して見たい。

 今日新規上場した
日本社宅サービスは公開価格40万円の2倍の80万円買い気配で終了している。直近のIPOのジャパンベストレスキュー・システム、オプテックス・エフエーに引き続き、初日の初値形成には至らなかった。公募に当選した方はどこで手離すか、あるいは所有し続けるか思い悩むことになる。 通常必ずどこかで天井に突き当たるのでその見極めが非常に難しい。一般的にも言えることでそれが分かっていれば誰も苦労することはない。

 一方では同じIPOでも稀に初値が公開価格を下回ることがある。今年のIPOではマルマンとエフェクターの2例ある。今までに何度も触れているが、特にエフェクターは稀に見る極悪なIPOで未だに株価はひどい状態にある。こんなIPOを掴んだ日には目も当てられない。やはり事前に目論見書をきちんと読むことが肝要・・・エフェクターの目論見書を読めば明らかに上場益を狙っていることが容易に看破できる。


 2005.09.03

 フジテレビによるニッポン放送株式買取りが9月1日終了し、ニッポン放送はフジテレビの完全子会社になった。ライブドアのニッポン放送乗っ取り騒動の原因でもあった懸案の”資本関係のねじれ”がようやく解消した。フジサンケイグループの資本構成はフジテレビが持ち株会社として中心に位置し、傘下にサンケイビル、産経新聞社、ポニーキャニオンなど主要企業が名を連ねる形になった。グループ体制が強化され、今後堀江氏の様な不埒者に隙をつかれる可能性が極めて低くなったと看做せる。

 2月8日の堀江氏の”暁の奇襲”で幕を開けた乗っ取り騒動が今となってはかなり昔の出来事に感じる。その後依然として堀江氏は稀代の”お騒がせ男”の面目躍如?で様々な話題を提供しているのは周知の事実・・・しかしながらどうも堀江氏の腰が据わっていない様にしか見えないが、世間を騒がせるだけではなくいい加減に落ち着いて欲しい。

 セブン・イレブン、イトーヨーカ堂、デニーズを傘下に抱える持ち株会社『セブン&アイ・ホールディングス』が9月1日に発足した。ここも以前から”資本関係のねじれ”が指摘されていたところで、ニッポン放送乗っ取り騒動を教訓としてねじれ解消を加速させた。この様に持ち株会社制を導入する企業もあれば、一方では自社株式の買取り(MBO=マネジメント・バイアウト)で上場廃止を目指す企業が出て来ている。上場廃止により乗っ取りに対する防衛策としている。アパレル大手のワールドが実施したTOBが9月1日に終了し、4415万9917株(発行済み株式の94.99%)の応募があり近々上場廃止となる。今後残りの株式も金銭交付による簡易株式交換で全て取得し、ワールドは『ハーバーホールディングス・アルファ』の完全子会社となる。上場廃止による防衛策に対しては賛否両論があるが、とにもかくにも何らかの形で企業防衛が加速して行くのは間違いない。この意味では堀江氏は大きく貢献したとも言える。

 2005.09.04

 先月M&Aコンサルティング(村上ファンド)がTBS経営陣に対し、村上氏の資金でTBS経営陣がTBSを買収し株式を非公開化(上場廃止)するよう水面下で打診したと日本経済新聞が報じている。つまり村上氏はTBS経営陣による企業買収(MBO)を非公式に打診していたことになる。当然のことながらTBSはこの提案を拒否している。TBSは8月31日、電通やビックカメラなど4社を引受け先とする約206億円の第三者割当増資、及び同じ4社に自己株式約73億円分を売却することを発表した。表向きは4社と業務提携を通じてデジタル関連の新規投資などを積極化させるとしているが、背後には安定株主の確保による企業防衛策の狙いが色濃く滲み出ている。

 堀江氏がフジテレビとの激しいバトルを繰り広げている最中に、TBSについて買収のTargetとなり得ると明言している。外資系証券アナリストによると、「TBSはおいしい企業なんです。時価総額が3862億円(30日現在)に対し、営業外資産が約2500億円もある。内訳はキャッシュが600億円弱、投資有価証券が約1400億円、赤坂や横浜・緑山の土地は公示価格との差が500億円。好条件が揃っている。」とのこと。TBSは安定株主が極めて少なく、確実なのは自社保有株式と毎日放送保有分を合わせても僅か3.8%程度にしか過ぎない。現在の筆頭株主日本マスタートラスト信託11.7%、次が日本トラスティ・サービス信託6.9%だが、いずれも利益追求が主目的であり好条件を提示されればいつでも売却する可能性が高い。つまりM&Aを画策する者にとり格好のTargetと言うことになる。

 TBSは今年5月に敵対的M&Aに備えて日興プリンシパル・インベストメンツを引受け先とする最大800億円の新株予約権の第三者割当て発行のポイズンビル(買収防衛策)を導入している。加えて村上ファンドの動きへの対抗策として今回の防衛策を発表したのは、強敵の出現に更に危機感を募らせたと考えられる。村上氏は”モノ言う株主”として知られていて、確かに今までの言動にはその様も見受けられる節がある。しかしながら結局村上氏はファンド代表として利益を最大限にすることが目的・・・実際ニッポン放送乗っ取り騒動の時も好条件を示したライブドアに大半を売却している。それ故村上氏がある企業の株式を取得しても、安定株主として安心して迎え入れる企業は少ないと考えられる。

 村上氏の資金によるMBOを提案した理由は何だろうか?TBSが有する豊富な資産を運用により利益捻出を考えたのだろうか?いずれ実質的にTBSを乗っ取りどこかへ転売して荒稼ぎしようと考えたのだろうか?それとも・・・?何にせよ能書きをいろいろ言っても村上氏の狙いは最終的に金であることには違いない。やはり村上氏は素直には信用できない存在と言える。ところで村上氏はこのまま黙って引っ込むのだろうか?あるいは何らかの次の一手を打って来るのだろうか?

 それはともかく村上氏も今回のニッポン放送乗っ取り騒動で一躍有名になった一人・・・その一挙手一投足が注目を集めている現状を村上氏はどの様に感じているのだろうか?ところで村上氏も時折様々な話題を提供しているが、堀江氏よりは腰が据わっている様に見える。果たして如何に・・・?
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