2006.7.10

 
エフェクターは『2006年5月期 決算資料』を開示した。開示によると売上高(連結):6億9964万円(対前年同期比:16.1%減)、経常損失:3億6919万円(前年利益:6463万円)、当期純損失:9億2988万円(前年純利益:5070万円)とある。あまりの減収大赤字の酷い決算は見るに耐えない。2007年5月期の業績見通しを見ると売上高、経常損益、当期純損益共に予測幅が大きい。毎度のことながらエフェクターの業績見通しは全く信用出来ない。何にせよ大赤字に変わりはない。研究開発等への先行投資拡大とあるが、累積赤字が更に膨らんでは果たして投資対効果面から見て大丈夫なのだろうか?バイオベンチャー企業ではよくあるパターンと聞くが・・・。しかしながらエフェクターの場合は先の見通しは真っ暗にしか見えない。

 7月27日上場廃止の
オリジン東秀の株価が6月27日以降ほぼ一本調子に下げ続けている。6月26日の終値2950円から今日の終値2150円と800円の幅がある。筆頭株主のイオンの持ち株以外は僅か70万株に過ぎない。浮動株式が少なく、また再上場の可能性がほとんどないとあっては持ち続けるだけの魅力は全く無い。残り11営業日・・・上場廃止に憑き物の”●●”騒ぎはないと見ている。果たして?

 2006.7.11

 LDオートなど
LDグループ企業が一斉に『「親会社の決算に関するお知らせ」の一部訂正について』を開示した。「すわ、何事か」と開示を見て思わず失笑してしまった。「兜町」とすべきところを何と”株盗聴”として公表した。6月30日の資料の[大株主の状況]には確かに”常任代理人みずほコーポレート銀行株盗聴証券決済室”とある。”株盗聴”とは穏やかではないミス・・・相手に対して失礼極まりない。きちんと確認していないからミスを犯す。それにしても10日もの間、誰も気づかなかったとは・・・。 ”ライブドア事件”以降のLDのレベル低下を示す出来事の様にも思える。平松新体制になったとは言っても恐らくLD内部の士気の低下は著しく自力再建は難しいと見ている。

 2006.7.12

 7月9日付けで上場廃止となった
ペイントハウスは『当社株券の上場廃止ならびに今後の対応』を開示した。何とも強烈な恨み節にはどこまもJASDAQを相手に戦うとの意思が現われている。「JASDAQがペイントハウスを”目の仇”にして正当な理由も無く何としても上場廃止に追い込もうとの積極的は意思を持っていた」とまで言い切っている。更に「債務超過」、「虚偽記載」は単なる口実に過ぎないと主張している。最後にはJASDAQの証券取引法に違反した不当な差別的扱いを糾弾するとしている。

 よくもまあ
恥ずかしげも無くここまで醜態を晒すものとペイントハウス経営陣の愚かさには呆れ果てる。これだけ悪口雑言を並べるだけのPowerがあるならば、(今更”時既に遅し”だが)そのEnergyをまともな経営に向けるべき・・・。今後本訴で上場廃止無効を訴えるとしているが、これまでの再三の東京地裁の判断からしてペイントハウスに勝ち目は無い。こんなところに余分なEnergyを使っていると本業が儘ならず自然消滅することも考えられる。

 楽天とANAは『
新会社「楽天ANAトラベルオンライン」を共同出資で設立する』と発表した。新会社は今年8月に資本金8億円で(出資比率:楽天50%、ANA40%、ANAセールス10%)と設立予定になっている。ANA航空券と楽天トラベル提携の宿泊施設を組み合わせた「ANA楽パック」をInternetで10月から提供する。楽天の今日の終値は6万6600円・・・果たして株価はこのネタに反応するのだろうか?画期的な材料には到底見えないが・・・。やはりTBS問題が最大のポイント・・・これを乗り越えないことには将来の展望は開けない。さて提携先にとり楽天は信頼に値するパートナーなのだろうか?こんなところとは手を結ばない方が得策と思うが・・・。

 2006.7.13

 昨日は4月24日に民事再生手続き開始決定が為された
アドテックスの再生計画案の提出期限・・・果たして東京地裁に提出したのだろうか?果たして再生スポンサーとして名乗りを上げた”奇特な”ところが出現したのだろうか?今のところ何の情報も見当たらない。アドテックスのサイトにも何の開示も出ていない。アドテックスにとり有利な形勢であれば積極的に開示する筈だが・・・。未だに何も無いのでは時間切れで清算となる可能性が高い。

 
TBSの株価の下落傾向は依然として止まらない。今日の終値は前日比70円安の2500円で取引を終えている。最後に3000円を上回ったのは6月1日・・・その時点と比較しても560円下げている。これほど下げては楽天の含み損は200億円程度に膨れ上がっていると推察される。難航しているTBSとの交渉で保有株式を手放す様に要求されても三木谷氏は容易に「YES」とは言えない。そうかと言ってTBSの株価が3000円を超えるとの保証はどこにも無い。何せTBSの株価は三木谷氏の買占めで吊り上げられた。楽天の形勢が芳しくないとあれば尚更難しい。それに
楽天の株価低迷が拍車をかけている。今日の終値は前日比1500円安の6万5100円で取引を終えている。三木谷氏は自ら撒き散らした”災いの種”に苦しめられているとi言える。

 ”村上銘柄株価リスト”を見て頂きたい。売却が判明した以外の銘柄の多くは村上氏摘発時点と比較して大きく下げている。”村上銘柄”と言うことだけで提灯がついて株価が吊り上がった銘柄が多く、村上氏が市場から去った現状では下げて当然・・・。最早村上氏の”神通力”は無い。となれば村上ファンドは保有株式を(損してでも)処分する可能性が高い。最も阪神電鉄株式売却で利益を出しているが・・・。ところで阪神電鉄の株価は今日現在778円と大きく下げている。阪神電鉄側の交渉代理人を勤めた佐山氏は「930円は適正」と今でも言い張っている。よくもまあヌケヌケと嘘がつけるものと呆れ果てる。

 2006.7.14

 昨日アドテックスのサイトを覗いたら『7月14日の受付業務についてのご案内』が載っている。7月14日はアドテックスの13回目の創立記念日・・・。特別休日を頂き通常営業業務をお休みとか・・・。自らが置かれている立場を考えればこんなお知らせなど出せる筈が無い。随分と余裕があると妙なところに感心する。提出期限の昨日までに民事再生法に基づく再生計画案を提出出来たかどうかも怪しいアドテックスが何とまあ流暢なことを言っていられるものと呆れ果てる。特別休日とか、通常営業業務をお休みとか言っていられるのはまともに企業活動が出来るところのみ・・・。企業として存続可能か否かの瀬戸際に追い込まれているアドテックス経営陣の感覚は常識を逸脱している。こんなところは消滅して当然と言える。

 2006.7.15

 『ハルウララ』ブームで1度は息を吹き返した高知競馬はここに来てまたもや存続の危機に晒されている。2006年度第一四半期の収益はマイナス3826万円・・・。2005年度の剰余金4677万円から赤字補填したが、その結果剰余金は851万円に激減し愈々後が無くなって来た。高知県の橋本知事は2003年の県議会にて「運営が赤字になると見込まれた場合は年度途中でも開催を取り止めてる」と述べている。このまま赤字が続き剰余金での穴埋めが出来なければ廃止に追い込まれる可能性が高い。高知競馬事業運営協議会は従事員賃金や賞典奨励費を10%カット、福山競馬との騎手交流レース(7月22日)など対策を講じて延命を図っている。しかしながら客を取り込む為の目玉が見当たらない現状では存続はかなり厳しいと言わざるを得ない。

 2003年夏から翌年春にかけての熱狂的な『ハルウララ』ブームにより、2003年度末には8167万円の剰余金、更には財政調整基金に4千万円の積立と(一時的に)高知競馬の懐が潤った。その後馬主と高知競馬のゴタゴタなどもあり『ハルウララ』は高知競馬から姿を消すと同時にブームも去った。『ハルウララ』が永遠に走ることが出来る訳ではなくゴタゴタにより姿を消す時期が早まった。但し高知競馬にとっては思わぬ出来事で誤算が生じる結果となった。その後『ホリエモン』が『ハルウララ』に替わる存在として登場したが、”ライブドア事件”の影響もあり目玉にはなっていない。

 たまたま某TV局で小倉氏が『ハルウララ』を取り上げ”お祭り騒ぎ”になったが、ブームはあくまで一過性に過ぎず根本的解決にはならない。2004年11月にライブドアと業務提携したが、全く効果が出ないまま堀江氏逮捕でご破算になってしまった。尤も堀江氏逮捕がなくても恐らくダメだったと思うが・・・。結局堀江氏の単なる売名行為に利用されたのに過ぎない。7月1日よりソフトバンクのグループ会社が「オッズ・パーク」の名称で馬券のネット販売開始、更には楽天も年内に開始を予定している。高知競馬関係者は馬券のネット販売に期待を寄せているが、どの程度の効果があるかは全く未知数、と言うより過大な期待をかけるほどのものではない。高知競馬に残された時間は少ない。さて、どうする・・・?

 2006.7.16

 
アドテックスの現社長の前田氏は日本スポーツ出版社会長を務めている。前田氏はアドテックスが資金繰りに行き詰まった時に急遽社長として登場した。日本スポーツ出版社が支援との話もあるが、年商が高々21億円(2004年12月期)程度では如何にも心許ない。負債総額約150億円を処理できる筈がない。有力なスポンサーの出現がなければ再建は難しい。未だに何の発表もないのはやはり再生計画案を提出出来なかったと推察される。

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