2007.4.16

 昨日の皐月賞は伏兵の7番人気「ヴィクトリー」が接戦を制した。2番人気の「フサイチオウオー」は直線鋭く伸びたもののハナ、ハナの3着に敗れた。「フサイチオウオー」は競馬の世界では有名な関口房朗氏の持ち馬で4連勝で皐月賞に臨み人気になっていた。関口氏は「フサイチ」と名の付く競走馬を多く所有している(こちら 参照)。今までに「フサイチコンコルド」で日本ダービー、「「フサイチペガサス」でケンタッキーダービーを制している。ところで関口氏は人材派遣のVSN(JASDAQ上場)の会長を務めている。VSNの終値は前日比90円安の3360円で取引を終えている。証券新報には「フサイチホウオーが皐月賞で3着に敗れたことで先回り買いした投資家の失望売りが出ている」とある。本当・・・?俄かには信じ難い。

 
ペンタックスの筆頭株主の資産運用会社「スパークス・グループ」はペンタックス新経営陣に対して批判的なコメントを発表した。スパークスは「合理的な代替案なくして断念を決議したのであればきわめて憂慮すべき行動」と指摘している。更にHOYAのTOBについて「非常にフェアな手法」と好意的に評価している。(スパークスの保有比率がどの位かは定かではないが)今回の意見表明が今後の展開にどの様な影響を与えるのだろうか?穿った見方をすれば株価上昇を見込んでの画策では・・・とは考え過ぎ?

 2007.4.17

 「
HOYAの鈴木代表執行役CEOとペンタックスの綿貫社長が18日に会談」と報じられている。「TOBへの賛否確認がメイン」と見られる。まずはペンタックス側がどの様な態度を示すのか注目される。また「綿貫氏がスパークス・グループと会談予定」と報じられている。昨日スパークスが出したコメントへの対応となる。ここでもどの様な話し合いが持たれるのか注目される。4月23日にはHOYAがTOB決議との観測もある。その前段階での慌しい動きが週末に向けて活発になって来た。さて、どうなる?

 大引け後
メンバーズは『通期業績予想の修正に関するお知らせ』を開示した。開示によると売上高:53億5900万円j(前回予想:68億9200万円)、経常損失:7400万円(同利益:1億9000万円)、当期純損失:800万円(同純利益:1億8400万円)とある。4月5日に公表した2007年5月期第3四半期決算(非連結)では赤字にも拘らず通期業績予想の変更はしていない。しかしながら予想通りの大赤字(下方修正)となった。まさに投資家を欺くいい加減な業績予想と言わざるを得ない。

 
メンバーズの株価は今日の開示を先取りしたが如く急落した。終値は前日比5500円安の6万6500円で取引を終えている。明日はどうなることやら・・・。そう言えばここの公開価格は29万円だった。未だに公開価格を上回ることなく下落を続けている。エフェクター、フラクタリスト、中広など・・・名証セントレックスには惨めな状況にある銘柄がひしめいている。名証関係者は何も責任を感じていないのだろうか?そうであれば”無神経”と断じざるを得ない。

 2007.4.18

 
TBSは「みのもんたの朝ズバッ!」の今朝の放送時間内で不二家に対し「放送内容に誤解を招きかねない表現があった」と謝罪した。TBSは最初は突っ張っていたが・・・。不二家の信頼回復対策会議がTBSに公開質問状を突き付け昨日を17日を目処に回答を要求していた。TV放送を見ていないので具体的な内容は分からない。どの程度の誠意ある回答を示したのだろうか?果たしてこれで不二家は振り上げた剣を収めるのだろうか?ちなみに不二家の株価は相次ぐ流通大手の販売再開を受け元気を取り戻しつつある。今日の終値は前日比15円高の275円で取引を終えている。

 2007.4.19 

 證券新報によると「
昨日より海外で日銀の利上げの噂が流れ円高が進行」とある。事実円高が急激に進み一時1$=117円50銭迄上げたが、18時時点では1$=117円80銭近辺で取引されている。日本の現状からすれば日銀が利上げ出来る陽気ではないと思うが・・・。いったい誰が何の為に噂を流しているのだろうか?為替相場を攪乱して乱高下で差益を稼ごうとの悪だくみが画策されているのだろうか?それでなくとも最近はちょっとしたことで為替レートが大きく行ったり来たりと忙しい。きつい刺激を与えれば益々為替相場は暴れ回る。

 さて
日本の株式市場は朝から地合が悪かったところに円高進行が加わり大きな影響を受けた。後場になって日経平均の下げ幅は一時440円を超えた。大引けでは295円26銭安と今年5番目の下げを記録した。2月末からの世界同時株安以降市場関係者が神経過敏になっている様子が随所で窺える。当面神経質な展開が続くかもしれない。果たして不安定な相場は何時まで続くのだろうか?

 
楽天は「TBSを持ち分法適用会社にする目的でTBS株式を追加取得」することを発表した(こちら 参照)。同時に三木谷氏を含む2名を社外取締役に選任することなどの株主提案書をTBSに送付した。更に定時株主総会に向け議決権の代理行使に関する委任状の勧誘を行なうとしている。膠着状態の長期化に痺れを切らした三木谷氏が遂に動いたとの感がある。”身の程知らずの大●●者”にしか見えないが・・・。買付意向説明書では勝手な屁理屈を捏ね繰り回しているが、早い話がただ単に”TBS乗っ取り宣言”をしているだけのこと。必至・・・。TBSへの宣戦布告となればTBSの反発は必至・・・。買収防衛策の発動を含め全面対決の可能性が高い。今回の楽天の愚行で緊迫した局面を迎えることになる。 ところで下降傾向にあるTBS株式が明日以降どうなるのだろうか?恐らく舞い上がるのでは・・・?

 2007.4.20

 昨日USENは『第三者割当による新株式発行に関するお知らせ』を開示した。開示によるとゴールドマン・サックスを引受け先として250億円調達する。1020円/株で2450万9810株発行する。これは発行済み株式の22.06%に相当する。4月17日USENは予想外の業績上方修正をして市場からは”サプライズ”と受け止められている。このタイミングでの増資は業績好調の時期に狙いを定めたものに違いない。希薄化が緩和されるとでも考えているのかもしれない。そんなに話が上手く行くとは思えない。全額借金返済(有利子負債圧縮)に充当するのでは話にならない。増資に見合う業績が上げられずに希薄化が進行すると見ている。宇野氏も平気で既存株主を足蹴にする輩の一人でしかない。つまり信用に値する人物とは言い難い。ちなみにUSENの終値は前日比32円安の1012円で取引を終えている。

 昨日第2地方銀行の八千代銀行が東証1部に新規上場した。昨日の地合の悪さもあり初値は59万5000円と公開価格(63万円)を5.56%下回った。昨日の終値は59万7000円と終日公開価格を上回ることなく取引を終えている。昨年11月14日同じく東証1部に上場したあおぞら銀行は公開価格割れに苦しんでいる。ここはどうなるのだろか?八千代銀行は私の主要取引銀行の一つ・・・そこで株価推移表その9に追加して暖かく見守って行く事にする。ちなみに今日も八千代銀行の株価は冴えない展開のまま推移した。終値は前日と変わらず59万7000円で取引を終えている。

 昨日の
楽天のTBS株式買い増しの報を受け予想通りTBSの株価は舞い上がった。(一時ストップ高(500円高)をつけたが)終値は前日比410円高の4240円で取引を終えている。楽天の買い増し宣言により需給関係が買い手に有利に働くとの思惑が蠢いている。両社の闘いはまだ差し手争いお段階に過ぎない。6月の定時株主総会に向けて抜き差しならぬ攻防が繰り広げられるのに違いない。以前の堀江vsフジテレビの如き熾烈な闘いになるのだろうか?三木谷氏に確たる勝算があって仕掛けたとは思えないが・・・さて?ちなみに楽天の終値は前日比1750円安の4万5750円と下げて取引を終えている。まあこれが現在の三木谷氏への評価の表われと看做せるのでは・・・。

 2007.4.21

 HOYAは経営統合交渉の期間を5月末迄の延長をペンタックスに通知した。元々両社の基本契約書では統合期限が5月末となっている。一時はHOYAには4月23日にもTOB決議を行なうとの強硬路線の構えを見せていた。しかしながらHOYAとしても敵対的TOBを避けたい意向があり、取り敢えずペンタックスに検討時間を与えて出来れば友好的な経営統合に持ち込むことを狙う。ペンタックスの抵抗感は多大なものがある。HOYAの望む決着になるかどうかは予断を許さない

 ダイナシティの株価は1万円割れ目前と酷いことになっている。昨日の終値は前日比250円安の1万150円で取引を終えている。また昨日『行使価額の修正に関するお知らせ』を開示した。開示によると第4回新株予約権の行使価額9990円とある。それではこれ以上行使価額が下がらないかと言うと必ずしもそうではない但書きが曲者で第4回新株予約権の発行要項に規定された行使価額の修正が適用された場合はこの限りではない。例えば新たなFinanceで9990円未満の新株式発行となれば下限行使価額が9990円未満に変更される。資金繰りが悪化により更に条件の悪いFinanceを実施する事態に追い込まれればここの株価は更に酷いことになる可能性がある。

 
シティグループによる日興CGへのTOB期限が週明けの木曜日(4月26日)に迫って来た。約6%保有の英投資ファンド「オービス・インベストメント・マネジメント」は4月19日改めて「TOB価格1700円では株式売却に応じない」意向を表明した。他の海外投資ファンドの動向も気になる。それに国内の機関投資家、個人投資家の対応は如何に・・・?果たしてどの様な決着になるのだろうか?ちなみに昨日の日興CGの終値は1700円丁度に張り付いている。株価の方も様子見を決め込んでいると言ったところか。

 2007.4.22

 4月20日アデランスは5月24日開催の定時株主総会に新たな買収防衛策導入を提案すると発表した。防衛策発動の是非を検討する独立委員会委員に社外取締役を加えて公明性を確保する。昨年12月18日30%以上の株式取得を狙う買収者が出現した場合には独立委の判断を受け他の株主に新株予約権を発行出来る防衛策を導入した。取締役会の決議のみで導入出来ることに対する批判を受け株主総会での承認を求める。最終利益の大半を配当や自社株式買いに回す株主還元強化策も実施する。2008年2月期は(差し迫った資金需要が無ければ)連結最終利益を全て株主還元に回す。

 さてアデランスの筆頭株主は24.69%保有のSPJ・・・。SPJは買収防衛策廃止提案を行なっている。当然今回のアデランスの対応にも反対するのは必至。(株主還元策は歓迎するだろうが)買収防衛策については何としても阻止したいに決まっている。株主総会に向けての熾烈なプロキシファイト(委任状争奪戦)が展開される可能性がある。ところでアデランスの外国人株主の保有比率は2月末時点で50.75%と過半数を超えている。となれば両社の対決の帰趨は外国人株主の態度が大きな鍵を握る。最終決着がどうなるか予断を許さない。

 ある掲示板に「
ポストゲノム研究所の社長の持ち株を28万円/株で販売との購入申込みが送られて来た」なる書き込みを見つけた。ポストゲノムは非上場であり所謂”未公開株式”の勧誘と言うことになる。「みずほインベスターズ証券の主幹事で今年12月にマザーズに上場する方向で検討中」との書き込みがあるが・・・。本当に上場するかどうかは定かではない。はっきりしない段階で手を出すのは極めて危うい。昨今未公開株式に関するトラブルを時折耳にする。美味しそうな話には用心が肝要・・・。

 さて
ポストゲノム研究所の社長は村井深氏・・・村井氏の名前を記憶にある方もおられると思う。あの悪名高きエフェクターのストック・オプションの割当者の一人として登場している(J Cofeeの株式投資日記 2005/3/31 参照)。この時村井氏は新株予約権(5060株)を行使価額1万円で手にしている。ご存知の様にエフェクターの株価は2万5100円と公開価格(38万円)に対し下落率:93.34%と悲惨な状況にある。そんなところの上場時に名前を連ねた村井氏が信用に値する人物とは言い難い。もしポストゲノムが上場しても手出し無用。

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