2007.5.14

 5月11日証券取引法違反(インサイダー取引)で起訴されている村上氏に対する論告求刑公判が東京地裁で開かれた。検察側は「投資顧問業を隠れみのにインサイダー状況を自ら積極的に作り出し巨額の利益を手にした。たまたま知った情報を基に取引した従来の犯行と全く異なる悪質な犯行」として村上氏に懲役3年、罰金300万円、追徴金約11億4900万円を求刑した。インサイダー取引での追徴金としては過去最高の求刑となる。追徴額についてどこまで対象とするのか意見が分かれたが、村上氏本人に帰属する持ち分のみに限定した。尚法人としてのMACアセットマネジメントに罰金3億円を求刑した。

 さて村上氏は逮捕直前の記者会見では容疑を認めるとも受け取れる発言をしていた。しかしながらその後の公判では一貫して容疑を否認して徹底的に争っている。伝え聞くところでは公判では苦しい言い訳に終始している様にも思える。村上氏の行なった悪行は許される筈も無く、また許されては”この世も末”となる。
司法には堀江氏同様村上氏を厳しく断罪に処することを期待する。今年夏にも下される東京地裁の判断が注目される。

 「
三井住友FG、三菱UFJFGなど大手銀行が増配を検討」と報じられている。公的資金投入により復活した銀行の元気が良くなって来ている。公的資金の返済も順調に進んでいる。足元がしっかりしたことを踏まえて今まで低水準の配当性向を引き上げ株主還元を強化する。近頃の銀行の景気の良さを見るにつけ一昔前にバブルのツケで苦しんでいた時の記憶が遠くに霞んで行く。二度とあの時な馬鹿げた状況を作り出さない様に銀行経営陣は肝に銘じて頂きたい。人間は”喉元過ぎれば熱さ忘れる”の例えの如く愚かな一面を持っている。悪しき時代の出来事を風化させてはならない。

 ここでふとある疑問が湧く。株主を大事にするのは良いことだが・・・。一方で「
銀行の経営陣は何か大切な忘れている」との感が強い。公的資金、つまり国民の税金を使って建て直しに成功しているにも拘らず一般国民への還元が疎かにされている。異常な超低金利政策による国民の”被害”もその一つと言える。これは銀行の責任のみではないのでこれ以上追求しないが・・・。一つの例として振込手数料の高さはふざけている。銀行の経営が苦しい時代に収益確保の為に値上げを繰り返し国民に散々迷惑をかけて来た。経営が順調な状況になったこの時期に振込手数料の大幅値下げで一般国民に還元すべきと主張する。銀行はサービス業の本質を再確認する必要がある。

 5月10日に大幅な増収増益決算を発表したにも拘らず
ミクシィの株価は今日も冴えない展開に終始した。今日の終値は前日比6万円安の161万円で取引を終えている。新興市場銘柄の決算の信用度の低さを反映しているとも看做せる。さてまたもやここに来て公開価格割れが現実味を帯びている。 公開価格は155万円・・・果たしてこのラインを支え切れるのだろうか?

 2007.5.15

 昨日ホームセンター最大手のDCM Japan ホールディングス前身企業の経営統合を巡るインサイダー取引に絡み前田社長の辞任を発表した。DCM Japanはホーマック、カーマ、ダイキの3社が2006年9月に経営統合により設立された。前田氏は経営統合の正式発表前に知人に情報を漏洩した。その知人はホーマックとカーマの株式を発表前に購入し発表後に売り抜け数千万円の利益を得たとされる。経営の中枢にある人物がいとも簡単に重要情報を外部に漏らすとは・・・。それにしてもこの様な企業を巡る不祥事が後を絶たないのだろうか?経営者としてのモラルの欠如以外の何者でもない。前田氏は近々刑事責任が追求されることになる。かかる不届き者は厳しく罰しなければならない。

 昨日ダイムラークライスラーは「北米クライスラー部門を米投資ファンドサーベラス・キャピタル・マネジメントに55億Euro(約9000億円)売却することで合意」と発表した。クライスラー・ホールディングを設立してサーベラスが子会社を通じて80.1%、ダイムラーが19.9%出資する。1998年米クライスラーと独ダイムラー・ベンツの合併で誕生した巨大自動車メーカーはクライスラーの業績不振がダメージとなり約9年で解体される。かつてビッグスリーの一角を担い羽振りの良かったクライスラーは哀れ流転の運命に翻弄されている。世界の自動車業界の競争激化の中で当面クライスラーは苦戦を強いられる。投資ファンド主導で立て直しを期すことになるが・・・前途はかなり厳しい。

 今日の取締役会にてテレビ東京は島田専務の社長昇格を内定した(こちら 参照)。菅谷現社長は代表取締役会長に就任する。6月22日の定時株主総会の承認を得る予定になっている。ところで
糸山英太郎氏は自らのサイトで菅谷氏を徹底的に批判している。菅谷氏を取締役に選任しない」との株主提案を行なっている。今日のテレビ東京の内定人事に承服する筈が無い。更にテレビ東京経営陣への不信感はただならぬものがある。「違法、不正な手続きがない様に裁判所に対して総会検査役の選任請求を行なう」としている(こちら 参照)。さて近々糸山氏は自らのサイトにて当然今回の人事をこき下ろすに決まっている。どの様な論理を展開するのか注目している。

 5月10日に決算延期を発表したソリッド グループHDの株価はその後下げ足を加速させている。今日の終値は前日比9円安の74円と上場来安値を更新して取引を終えている。直近3営業日累計の下げ幅は25円・・・いったいどこで下げ止まるのだろうか?決算延期の挙句の果てに大赤字となったらいったいどうなるのだろうか?5月下旬とされる決算発表が注目される。

 2007.5.16

 昨日ターボ・リナックスは『2008年12月期 第一四半期の財務・業績の概要』を開示した。開示によると売上高:2億2600万円、経常損失:1億1400万円、当期純損失:1億900万円と
赤字決算となっている。予想通りの酷い決算には呆れ果てる。それでも通期予想では黒字の見通しを変えていないが・・・到底信用出来ない。ところでLDはどこぞへの売却を検討しているが・・・こんな魅力の無い企業を欲しがるところが出て来るとは思えない。売却が実現しても相当買い叩かれると見ている。ちなみに今日の終値は前日比9100円安の8万8800円と大きく下げて取引を終えている。

 昨日テレビ東京は買収防衛策の導入を決めた。保有比率20%以上を目指す株主が出現した場合に買収者以外の既存株主へ無償で新株予約権を割当てる。買収防衛策発動に際しては社外有識者等で構成される委員会に諮り是非を問う。昨今導入されているオーソドックスな買収防衛策と言える。昨日の取締役会で決議して即日導入、6月の定時株主総会で承認を求める。さてある意味テレビ東京経営陣と鋭く対立する12.52%保有の
第二位株主糸山氏を意識しての防衛策とも受け取れる節がある。早速今日糸山氏のブログには『日本経済新聞はテレビ東京を堕落させる』との記事が掲載された。予想通り日経との対決姿勢を鮮明にし徹底的にこき下ろしている。詳しくは糸山氏のブログを参照されたい。

 「
ソリッド グループHDの井上副社長は江川社長を含む3名を証券取引法違反(インサイダー取引)で東京地検特捜部に告発する」と発表した。2007年3月期決算にて60億〜120億円の貸し倒れ引当金の計上を監査法人から求められた直後に江川社長らが親会社保有のソリッド株式20万株を約2000万円で売り抜けたとしている。20万株とは何とも中途半端な売り抜けにも思えるが・・・。インサイダー取引を行なったとすれば金額に関係無く厳しく糾弾しなければならない。事実関係の究明は司法に任せるとして今回の騒動はソリッド経営陣の内部抗争が表面化したと言える。ちなみに
ソリッドの株価は決算延期による不信感に加えこの報道の影響をモロに受けて暴落した。今日の終値は前日比20円安の54円で取引を終えている。明日はどうなるのだろうか?

 井上氏の動きに対して早速
江川社長派が反撃に出た。井上、山田の二人の副社長を解任、そして取締役、それも非常勤に降格させた(こちら 参照)。明らかに井上氏への報復人事以外の何者でもない。何ともドロドロした凄まじい状況になって来た。焦点は江川社長へのインサイダー取引容疑が立件されるかどうかになる。社長逮捕となれば経営に大きな支障を来たす。ソリッドの業績が芳しくない現状でお家騒動とは・・・先行きのは真っ黒な暗雲が立ち込めている。

 2007.5.17

 近頃何かとお騒がせな
SPJがまたもや陰謀を巡らせている。今度は10.15%保有で筆頭株主のSPJブルドックソースにTOB開始を通告した(こちら 参照)。TOB価格1584円で全株式取得を目指す。ブルドッグソースは反対の意向を示すと見られるので敵対的TOBとなる可能性が高い。しかしながら投資ファンドが本気でTOBを仕掛けるのだろうか?揺さぶりをかけて対抗TOBを引き出し高値売却の狙いがあるに違いない。それにしても近頃のSPJの金の力に任せた傍若無人な振舞いは許せない。性悪な強欲ファンドだけに今後も何をするか分からない。ちなみにブルドックソースの株価はTOB価格に鞘寄せする形ストップ高(200円高)買い気配の1536円のまま取引成立せずに終えている。

 「ペンタックスがHOYAのTOB受入れによる経営統合で大筋合意」と報じられている。ペンタックスは受入れ条件として(1)ペンタックスは合併せずHOYAの子会社のまま当面維持、(2)浦野前社長ら解任された2人を除く6人の取締役留任を要請した。これに対しHOYAの鈴木CEOは「考慮する」と返答したとされる。しかしながらペンタックス現経営陣は合併に強硬に反対した経緯がある。HOYAとしてもスンナリと留任を認めるかどうかは極めて不透明と言える。またペンタックスの筆頭株主スパークス・グループは6月の定時株主総会に現経営陣の退陣を求める株主提案を行なうことを予定している。HOYAが現経営陣の留任を認めるとスパークスなど株主の反発を招きTOB実施が難しくなる恐れがある。
大筋合意とは言っても”砂上の楼閣・・・いつ何時脆く崩れ去っても可笑しくない状況にある。

 両社は一旦経営統合で基本合意していたが、先月ペンタックスは合併推進派の浦野社長(当時)を解任し単独での生き残りを模索していた。5月11日には生き残りに向けて中期計画を発表した。しかしながら総花的な計画ではスパークスの支持を得られずに苦境に陥っていた。更にはペンタックス内部にも「HOYAとの経営統合以上の案を示すのは困難」との見方が出ては”白旗”を上げるのも止むを得ない。果たして現経営陣はどれほどの勝算があったのだろうか?皮肉な言い方をすれば
抵抗勢力”として頑張りながら形勢不利になると”命乞い”をするではムシが良過ぎる。さて・・・?

 5月10日
フジテレビがLDに損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が東京地裁で行なわれた。約345億円の請求に対しLDは請求棄却を求め争う姿勢を示した。LD事件発覚後からフジテレビは繰り返しLDに損害賠償に応じることを求めたが、LDは当初から支払う気など毛頭無くのらりくらりと時間稼ぎに終始した。LDの平松氏は「誠意を以って対応する」と言っていた筈だが・・・。口先とは裏腹に全く誠意の欠片も持ち合わせていない。客観的に見るとLDのインチキによりフジテレビが損害を蒙ったのは明らか。どう考えてもLDに勝ち目は無い。全額認められても当然・・・。LDの見苦しい態度は許せない。

 業績不振に喘いでいる
Yozanの株価が遂に1000円を割り込んだ。終値は前日比34円安の998円で取引を終えている。赤字決算の連続で資金調達の為に次々とエクエティ・ファィナンスの繰り返しての新株式発行では無様な株価も当然と言える。このまま下落を続けると恐ろしい”●●”の二文字が現実味を帯びて来る。さて監視を始めた2005年8月5日には2万7580円、同年12月26日には最高値(終値ベース)4万1350円をつけたのがまるで嘘の様に感じる。別に株式分割をした訳では無い。ただ単に経営陣の無策(無能)が株価の暴落を招いている。さてYozanの行く末は如何に・・・?

 2007.5.18

 昨日楽天は『2007年12月期 第1四半期財務・業績の概要(連結)』を開示した。開示によると売上高:484億3400万円(前年同期比:7.2%減)、営業利益:61億6800万円(同:43.4%減)、経常利益:72億8300万円(同:34.9%減)、当期純利益:21億6600万円(同:41.1%減)と減収減益とある。事業セグメント別に見ると本業のEC分野は好調だったが、特に証券事業の落ち込みが目立つ。証券取扱い手数料の値下げ競争に加えて楽天証券が主幹事を務めた直近IPOメンバーズのテイタラクからすれば当然と言える。ちなみに今日の終値はストップ安(4000円安)の4万2050円で予想通り大きく下げて取引を終えている。

 さて三木谷氏は昨日の会見で「20%強の水準に買増し会計上の持ち分法適用会社にしたい」と相変わらず強気の姿勢を崩していない。TBSの連結純利益の一部が楽天の経常利益に加わることで楽天の企業価値が高まると主張している。その程度のことでTBSに手を出しているとすればあまりのレベルの低さに呆れ果てる。さて足下が不如意な状況下で何時までも”TBS乗っ取り”にこだわっていては自分の首を自分で絞めることになる。さっさと
TBSの株価が高い内に売却して身軽になった方が先の展望が開けるのでは・・・。その方が塩漬け状態を解消して回収出来る潤沢な資金の有効活用に繋がる。三木谷氏が野望ばかり膨らませ調子に乗っているとどこぞ誰かの如く自滅への道を辿る可能性すらある。この辺りで初心に戻ったの方が身の為・・・。

 ブルッドクソースは『当社株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ』を開示した。開示によるとSPJは通告通り1584円/株で今日付けでTOBを開始する(詳細はEDINETコード=’T04949’指定で検索)。上限も下限も設定せずに最大で全株式取得を予定している。SPJは10.52%保有しているので全株式取得となれば買収総額は約270億円となる。さてSPJは所詮利益を追求する投資ファンド・・・本気で自ら経営に当たるとは思えない。ホワイトナイト」の登場を待ち更なる高値での売り抜けを目論んでいるのに違いない。

 一方でSPJの狙い通り『
ブルドックソースは「ホワイトナイト」の可能性を検討する方針』と報じられている。買収防衛策を導入していなければ敵対的TOBに対抗するには「ホワイトナイト」に頼るしか有力な対抗策は見当たらない。果たしてどこに”白羽の矢”が当たるのだろうか?どこが「ホワイトナイト」になるにせよSPJのTOB価格より高く設定しなければ勝負にならない。となれば当然1600円以上が想定される。ちなみにブルドックソースの株価は対抗TOBへの思惑が蠢き一時ストップ高のをつけた。終値は一昨日比314円高の1650円で取引を終えている。今後の展開は如何に・・・?

 
ダヴィンチ・アドバイザーズは『テーオ−シーに対する公開買付けに関するお知らせ』を開示した。無論テーオ−シーの賛同を得られる筈もなく敵対的TOBとなる。TOB価格:1100円で7月18日迄実施する。MBOを潰したダヴィンチの次の一手はやはりこれだった。”有言実行?”で1100円でTOB実施した。 このままテーオーシーが何も手を打たなければ成立する可能性が高い。さてテーオーシーはどうするのだろうか?1100円以上でのMBO実施に踏み切るほどの経済的余裕があるのだろうか?ちなみにテーオーシの今日の終値は前日比25円安の1051円で取引を終えている。週明けにはTOB価格1100円に鞘寄せする形で上昇すると見ている。

 2007.5.19

 「ペンタックスは綿貫社長と浦野文前社長が取締役を退任する方向で調整」と日本経済新聞が報じている。ペンタックス内部でHOYAとの経営統合を巡る約1ヶ月に亘る経営陣の内紛の責任を追及する動きが強まっているとされる。旧経営陣が社内の意思統一が出来ぬまま突っ走った責任は重い。又現経営陣もHOYAに事実上宣戦布告しながら有効打を繰り出せぬまま”白旗”を上げれば追放も止むを得ない。謂わば”喧嘩両成敗”と言ったところか・・・。HOYAのTOBへの賛同を決めた時点で正式表明の見通しとされる。一方HOYAとしても反旗を翻した綿貫氏の留任を認める訳には行かない。優位に立ったHOYAは今後の交渉でも強気に押して来ると考えられる。ペンタックス内部には方針転換に対する不満が燻り混乱の火種は消えてはいないが・・・。結局ペンタックスの”反乱”はペンタックスが大きなダメージを負って収束に向かうことになると見ている。

 昨日大引け後
マルマンは『2007年9月期 中間決算短信』を開示した。開示によると売上高:38億3800万円(前年同期:44億4200万円)、経常損失:6400万円(同利益:3億1100万円、当期純損失:1億2600万円(同利益:2億1800万円)と減収赤字とある。通期業績予想でも赤字になっている。ちなみに昨日のマルマンの株価は赤字決算を先取りする形で下落した。終値は前日比32円安の688円で取引を終えている。週明けは失望売りが殺到するのだろうか?。それとも既に織り込み済みだろうか?ここの株価は上場以来1度も公開価格(1300円)を上回ることなく推移している。こんな有様では公開価格ははるか彼方に遠ざかって行く。

 
ミクシィは2007年3月期決算での大幅増収増益、今年度見通しも増収増益を見込んでいるにも拘らず株価は下落を続け遂には公開価格(155万円)を割り込んだ。昨日の終値は前日比3万円安の141万円で取引を終えている。昨日時点でPER(株価収益率:株価/1株当たり当期純利益)=87.61、PBR(株価純資産倍率:株価/1株株主資本)=11.54となれば割高感がある。新興市場の信用喪失による低迷に加えて割高感がミクシィ株価の下落の要因の一つと考えられる。それに公開価格155万円が適正だったかどうかとの疑問が残る。ここに限らず(現在は蔭りが見えているが)IPOブームに乗っかり高目の設定が為されているのでは・・・?その辺りが露見して来て昨今の公開価格割れ続出に繋がっていると見ている。

 2007.5.20

 LDの”ニッポン放送乗っ取り”騒動以降”転ばぬ先の杖”の例えの如く防衛策導入を決めた企業が多い。然るにブルドックは買収防衛策を導入していない。経営陣は「まさか自分のところは大丈夫」と油断していたのだろうか?”血に飢えた”禿鷹が獲物を物色していることは充分に承知している筈だが・・・。とにもかくにも隙を突かれたブルドックは慌てふためいている。一昨日急遽野村證券を財務アドバイザーに選任して今回の一件に対処することにした(こちら 参照)。ブルドックに残された期間は少ない。後手を踏んだ状況下では打つ手は限られている。さて・・・?

 追い詰められた
ブルドックソースのSPJへの対抗策は「ホワイトナイトに頼るしか手は無い。既に食品業界を中心に「ホワイトナイト」探しが始まっている。カゴメ、キッコーマン、JT、味の素などの企業が取り沙汰されている。ソース業界ではブルドックは東日本で圧倒的なシェアを誇りブランド力も強い。その意味では魅力的と言える。しかしながら国内のソースの市場規模は620億円程度で昨今は縮小傾向にある。食品業界には「魅力は無い」との声もある。それに一つ留意しなければならいのはSPJの”前科”・・・。明星食品に敵対的TOBを仕掛け日清食品の対抗TOB引き出しまんまと高値売り抜けに成功した。今回も当然同じ手を目論んでいる筈で「ホワイトナイト」の出現を待っているのに違いない。
SPJの思う壺」との警戒心も根強くスンナリ「ホワイトナイト」が出現するかどうか予断を許さない。

 エフェクターの株価は遂に2万円割れ寸前まで落ち込んでいる。昨日の終値は2万1700円・・・公開価格(38万円)に対する下落率は94.29%!よくもまあこれだけ下げたものと妙なところで感心?する。それにしてもロクな成果を上げていないのに存続しているのが不思議に思える。どこから見てもこれから業績が飛躍的に向上するとは到底思えない。何時市場から退場しても何ら不思議は無い。「東京大学」の名前だけで商売が出来ると思ったら大間違い・・・。”学者の商法”と揶揄されても仕方が無い。

 5月15日ロイターは金融情報サービス大手トムソンの買収提案を受け入れると発表した。両社の株主総会での承認、欧米の独禁当局の認可を経て経営統合の早期実現を目指す。買収金額は約87億ポンド(約2兆7000億円)と巨額M&Aとなる。新会社の名称は「トムソン・ロイター」、売上高:120億$、従業員数:4万9000人の規模になる。金融情報部門ではブルーグバーグを抜き世界最大となり
メディアの世界的再編が加速すると見られる。それにしても生き残りを賭けて巨大なM&Aが次から次と実現している。この大波が日本を巻き込むことは必至・・・日本企業の経営陣も安穏としてはいられない。

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