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7月30日(土)

 7月23日の夜フジテレビで”●●”なHが「ライブドアの株価が5倍」と公共の電波を使ってぬけぬけと放言した。これ聞いた堀江氏の熱狂的な支持者が舞い上がり、今週になってライブドアの株価に火をつけ材料なしにも関わらず急上昇を見せた。尤もライブドアの株式数の多さ故流石にストップ高とは行かない。7月29日の取引開始前にライブドアはビィー・ジャパンのM&Aを発表したが、これとて小物で急激な株価上昇の理由にはならない。明らかにHのご託宣が引き鉄になっている。

 占いの大先生だか何だか知らないが、あんな”●●”の一言を真に受ける”▲▲”な方が世の中には大勢いる。”株価が5倍”との戯言も有難いご託宣(神の声?)に聞こえてしまうのだろう。それに人間の心理として都合の良いことだけを都合良く解釈する傾向が強い。ところでHもずる賢いからいつ上がるとは言っていない。つまり”ご託宣”が外れても幾らでも逃げ道は用意されている。それでも”溺れる者は藁をも掴む”との諺があるがまさにその通り・・・。信じる者は救われる???

 今までかたくなに堀江氏を拒絶していたフジテレビの姿勢はいったい何だっだのだろうか?こうなって見ると単なるポーズにしか思えない。堀江氏とHが対談すれば当然ライブドアの話、更には株価にまで話が及ぶことは容易に推測できたはず・・・。フジテレビはフジテレビで含み益が既に200億円を超えて膨れ上がり嬉しいことはあっても困ることは無い。それに加えて視聴率を稼げれば言うことはない。そう考えると今回の仕掛けはフジテレビとライブドアが吊るんだ出来レースでは?と疑惑が強くなって来る。

 ライブドアとの抗争での対応の拙さ、フジテレビアナウンサーの相次ぐ不祥事、そして今回の公共の電波を使った愚挙とフジテレビの信用はガタ落ちになっている。ライブドアの株価上昇とは裏腹に、フジテレビの株価は22万円前後と低い水準のままで回復の兆しはない。当初は堀江氏に振り回された被害者の感もあったが、現状では同時に”身から出た錆”にも思える。


 少しでも視聴率を稼ぎたいTV業界がHをちやほやしている現状では、Hがいい気になって好き勝手なことを繰り返すのは目に見えている。一刻も早く人前から姿を消して貰わないとまさに『百害あって一利なし』・・・世の為にならない無用の存在としか言い様がない。それにしても下らぬご託宣如きでいとも簡単に株価が操れるとは”世も末”としか言い様がない。それこそ『株価低迷に喘ぐ企業の経営者は占い師Hの元に馳せ参じ、「御社の株価は○倍になる」とのお告げを頂けば株価が上がるのでは・・・?』と皮肉の一つも言いたくなる。その内『H詣で』の長蛇の列ができるかも・・・?

 ・・・と書いている内にふとある事件を思い出した。
東洋信金事件・・・大阪の料亭の女将尾上 縫が東洋信用金庫(三和銀行に吸収合併)や木津信用組合(整理回収銀行に事業譲渡)を舞台に総額4210億円の架空預金証書を偽造し、金融機関に持ち込んで担保の金融債や株券をだまし取ったなどとして、約1790億円の詐欺と約950億円の背任、有印私文書偽造・同行使の罪に問われた。この時は銀行、証券会社、ノンバンクなどの関係者が”株式のことなら何でも当たる”と言われていた尾上を訪れ、尾上のご託宣を後生大事に自社に持ち帰り指示通りに実行した。後から話を聞くと実に馬鹿馬鹿しいが、”藁にもすがる”思いの諸氏はいとも簡単に忠実に行動したそうだ。そして気がついた時には”時既に遅し”、取り返しのつかない状況に陥っていた。

 一方でちょいとひねれば株価が簡単に上がると堀江氏はほくそ笑んでいることだろう。こんな単純な仕掛けで市場(個人投資家)がいとも簡単に反応してくれるのだから・・・。世の中の”お騒がせ男”の面目躍如・・・これに味をしめてまた次に何をやって来るのか分かったものではない。

 もう一つ目をつけられたのが同じライブドア・グループのライブドア・マーケティング・・・株式数がライブドアの約1/200と少なくこちらに異常な熱気が集中した。何と2日続けてストップ高、木曜日は400円高と3日で1400円も上昇し一気に5560円になった。流石に昨日は310円安の5250円で勢いは止まったが、来週どうなるかは現時点では予測がつかない。

 この株価急上昇に合わせるかの様に2日続けてストップ高がついた7月28日、ライブドア・マーケティングは2件のM&Aを発表した。一つは”クリック保証型バナー広告ネットワーク”を主たる事業とするカスタム・クリック・・・2004年12月期決算によると売上高4億6020万円、経常利益2750万円で従業員0名、取得対価は5億5000万円。従業員0名?『企業は人なり』とも言うが、入れ物だけ買って人がいらないとは何なのだろうか?もう一つは”Web製作・開発”を主たる事業とするペパー・ワークス・・・2004年9月期決算によると売上高2億2245万円、経常利益1345万円で従業員7名、取得対価は3億2800万円。いずれも大きな評価を与えられるM&Aではなく、この程度の材料では2日続けてのストップ高の説明がつかない。もしこれが材料とすれば、それはズバリ”インサイダー取引”では・・・?

 ”苦しい時の神頼み”、”溺れる者は藁をも掴む”との諺があるが、MSCB引受け先の2つの証券会社に首根っこを抑えられ鬱々としていた株主(一般投資家)がここぞとばかり飛び付いたものと思われる。そこに一儲け企む機関投資家がこの機に乗じて買い煽りをして株価を吊り上げているのかもしれない。とにもかくにもあのHの戯言が仕掛けの好機になったことには違いない。

 今回の急激な株価上昇にMSCB引受け先のライブドア証券と日興シティー・グループ証券がどの程度関与しているかは分からない。しかしながら両社共に”好機到来”とほくそ笑み、どのタイミングで株式転換→売却するか思案しているのは間違いない。2社はどこまで上昇すると考えているのだろうか?大した材料も無しに上がっている現状がいつまでも続くとは思っていないはず・・・。どこかで仕掛けて大きな利益を狙っている。その為にMSCBを引き受けたのだから手ぐすね引いて待っている。悪徳の輩が肥えるのは許し難い。


 あまりの馬鹿馬鹿しさに開いた口が塞がらない。Hの様な”●●”のご託宣とやらが一人歩きしてとんでもない事態を引き起こしている。フジテレビとライブドアが結託して公共の電波を利用して『株価操作』を行なったに等しい・・・両社共に極めて悪質と断じざるを得ない。この様の行為を許していたのでは、この先また調子に乗って何を仕出かすか分かったものではない。”法に触れなければ何でもあり”ではこの世も末・・・。汚いやり方には虫唾が走る。何とかして今回の悪行を取り締まることはできないのだろうか?いずれ”不埒な輩”には鉄槌が下されると確信している。”悪は滅びる”のが世の中の道理・・・。

 まずは少なくともライブドア、ライブドア・マーケティング両社の株価を7月23日の水準まで引き下げさせないと話にならない。インチキで上げた株価を元に戻して仕切り直ししないと不正を正すことができない。今のところ熱病に浮かされた重症の患者が舞い上がってはしゃいでいるが、いずれ沈静化すれば”●●騒ぎ”が収束し正常な姿に立ち戻る。そうならなくては”無理が通って道理が引っ込んで”しまう。
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