2005.07.11
ライブドアの株価は勢いを増して一気に400円を越え、終値は前日比16円高の410円で取引を終えている。約1470億円の活用による業績向上を期待が先行しての先物買いかと思われる。まずは2月9日の終値469円が一つの目安になる。このままの勢いで更に上を目指すのだろうか?ライブドアが本当に信用されていればその可能性も考えられるが、現状ではそこまで信用されているとは思えない。どこかで利益確定売りが入って一旦頓挫すると考えている。ところで440億円でライブドア株式を購入させられたフジテレビは取り敢えず安堵していることだろう。今日時点で含み益は100億円を超えている。尤も当分売却できないので現在は幾ら上昇しても関係ないが・・・。
ライブドア・マーケティングが大引け後にウエブキャッシング・ドットコムの株式の60%を11億4000万円で取得し子会社化すると発表した。ウエブキャッシング・ドットコムとはいったい何をしている企業なのだろうか?「ウエブサイト上で金融関連会社の広告を掲載し、ユーザーを掲載会社のサイトに誘導する金融仲介ビジネスを展開」とある。ちょっと聞くと格好のよいことが書いてあるが、何のことはない所謂”消費者金融”ではないか?2005年9月期決算見通しでは売上高4億6500万円、経常損益1億5100万円とある。MSCB100億円の使途の一部だが、これだけではまだまだ材料としては不足に思えるが・・・?
転換価額修正期間に入ったライブドア・マーケティングの株価は変動幅が僅か30円と、見事なほど調整モードに入っている。終値は前日比10円高の3950円で取引を終えている。一部ではウエブキャッシング・ドットコムの買収を好材料と見る向きがあるが、株価にほとんど影響を与えないと思われる。何故なら少なくとも今週いっぱいMSCB引受け先の2つの証券会社の胸先三寸で株価が決まると考えられる。
ACCESSの株価は連日動きが小さく、水曜日からの転換価額修正対象期間に備えてあたかも準備運動しているかの様に見える。終値は前日比1万円高の229万円で取引を終えている。ここの株価も完璧に野村證券に首根っこを押さえられている。MSCB引受け先の嫌らしさには嫌悪感を覚える。
2005.07.12
ライブドアの株価は更に勢いづいて”どうにも止まらない”状態、終値は前日比20円高の330円まで押し上げた。利益確定売りも入ったがそんなもの軽く吹っ飛ばしてしまった。個人投資家の期待感、それとも機関投資家の思惑買い・・・?ここは弾みがつくと予想外の動きをする。材料があろうがなかろうがお構いなし。しかしながらいつまでも突っ走るとは思えない。どこかで反動が来るとは思うが・・・今週のどこかで一休みするのではないだろうか?
ライブドアの株価に比べるとフジテレビの株価の動きは如何にも重過ぎる。終値は前日比4000円高の22万円をつけてはいるが勢いは感じられない。ライブドア株価の高騰でフジテレビの含み益は更に拡大し130億円を超えている。だがそんなものは関係なく、フジテレビと言う企業への信頼度がまだ回復していないことが株価低迷の原因と見ている。
ライブドア・マーケティングの株価は昨日のM&A発表が材料になったのか、前日比140円高の4090円で取引を終えている。やはり調整期間中でM&A情報でもこれしか上がらなかったのかと感じる。引受け先としてはあまり株価が上がっては困るので、明日はしっかりと下げてくるのでは・・・?
ACCESSの株価は今日もしっかりと押さえ込まれ、前日比2万円安の227万円で取引えお終えている。さていよいよ明日から転換価額修正対象期間、3日間の終値に注目が集まる。初回の転換価額は189万3000円、今度の転換価額が初回をあまり上回ってしまうとまずいのではないだろうか?野村證券は主に機関投資家に売却すると思われるので、あまり差があると2回目以降の売却がしにくくなると思われるが・・・。それ故野村證券がまた株価抑え込みを図ると見ている。
エフェクターが7月15,16日に開催される名証IRエキスポ2005に参加する。ワーストIPO企業の社長金ヶ崎氏はどんな面で出てくるのだろうか?今日の終値は前日比1000円安の15万7000円、公開価格38万円と比べると随分と派手に下げたものだ。おまけに業績らしい業績はないときている。普通であれば恥ずかしくてどこにも顔を出せないが、ここの関係者は”心臓に毛が生えている”位の厚顔無恥な人種なので委細構わずということであろう。両日等以下に対して何を説明するつもりなのだろうか?どうせロクでもない話とは思うが・・・。
2005.07.13
昨日フジテレビと日本テレビ放送網は自社の番組をインターネットで有料配信する「ビデオ・オン・デマンド(VOD)」事業に参入すると公表した。今まではネット関連企業が過去の映画やテレビ番組の配信権を買って事業展開していた。今回民放のキー局が新規参入することで新たなビジネスエリアとして一気に拡大する可能性が出て来ている。フジテレビは明後日から、日本テレビ放送網は10月から開始する。
ところで現在業務提携交渉中のライブドアに対してフジテレビは配信しない。フジテレビは「今回は動画配信通信事業に参入していることが条件。条件が整えば配信したい。」としているが、意図的に外したと考えてよいのではないだろうか?フジテレビは依然としてライブドアを信用していないと見ているが・・・。
ライブドアの株価はまさに寄り天で前場取引開始直後に441円まで大きく上げたが、後場午後1時半過ぎから一気に下げ終値は前日比10円安の420円で取引を終えている。強く押し上げる材料はないと見ており、利益確定売りに押されて明日、明後日と値を崩し場合によっては400円割れもあり得ると見ている。果たして如何に・・・?
ライブドア・マーケティングの株価はしっかりと調整モードで押さえ込まれている。終値は前日比60円安の4030円で取引を終えている。今のところ初回転換価額計算時よりは少々高いところで推移しているものの、結局2回目の修正転換価額は初回より少々高いレベルになると見ている。
ACCESSの株価は予想よりは下がらず、終値は前日比4万円安の223万円で取引を終えている。 野村證券が2回目転換価額を200万円を少し下回る程度を狙っているのだろうか?初回の転換価額に少しでも近づけ様とすると思っていたが・・・。仮に3日間の終値平均が220万円とすると2回目の転換価額は198万円となる。明日の終値を見ればおおよその見当がつく。果たして如何に・・・?
2005.07.14
ライブドアの株価は大きく反発し、終値は前日比16円高の436円で取引を終えている。特に好材料がある訳けでもないにも関わらず、この株価の上がり方は尋常ではない。それにしも派手な動きで完全に仕手株の様相を呈している。仕手株とは・・・資金の豊富なグループが意図的に株価を操作し、その差益を稼ぐ為に狙いをつけた銘柄。近頃の派手な上昇の陰にはどうも仕手グループが1枚噛んでいて、投資家に買い煽りをかけて値を吊り上げている様に思える。仕手株とすれば上げるだけあげておいて、どこかで仕手グループが利益を確保する為に売りに転ずることが予想される。ライブドアの株価が今後どの様な動きをするのか予測しにくい状況にある。もしかしたらどこかで一気に暴落もあり得るのはないだろうか?
またまたエフェクターの株価が怪しい動きを示している。昨日まで出来高が僅かでこれが上場株式?と思わせるほどの酷さ・・・ところが今日は一転して寄り付きから活発な取引で出来高が1226株と急増した。それに伴い株価も上昇し、終値は前日比7000円高の16万8000円で取引を終えている。全く上げる理由が無いのにも関わらず直線的な上げは何やら意図的な動きを感じさせる。直近には明日、明後日と名証IRエキスポ2005に出展しているが、株価低迷はその場で批判の嵐に会い如何にもまずい。そこで某證券と結託して自社株価の吊り上げを図っているのではないだろうか?少し先を見渡すとここの決算は5月、8月頃?には株主総会が待っている。そこに向けても株価吊り上げを狙っているかもしれない。一時凌ぎの無駄な行為だが、エフェクター、加えて某證券は何を仕出かすか分かったものではない。常に監視の目を光らせておく必要がある。
ここでは過去にも何度か同じ様な現象が起きているが、その都度明らかに誰か裏で何かやっていると推測される。一部には「上場益を出す為に上場した。」との声すら出ている。とすれば投資家を食い物にする悪質な行為そのもの・・・。TV番組風に言えば、「こんなもの要らない」典型的な例と言える。もともと上場に値しない企業、一刻も早い市場からの退場を願いたい。
ACCESSの株価は今日も微妙な動きを示し、終値は前日比3万円高の226万円で取引を終えている。(某掲示板での情報によると)大引け直前(1分前)に224万円でそのまま終わるかと思われたその瞬間、何と終了10秒前に226万円で5株の取引が成立したそうだ。これがあるから終値は”下駄を履く”まで分からない。明日野村證券はどう出るだろうか?2回目の転換価額を200万円未満にする為には、明日の終値は217万円(9万円安)でなければならない。さて明日の大引けではどうなっているだろうか?
2005.07.15
ライブドアの株価は前場寄りつきでいきなり448円をつけたがその後反落し、終値は前日比2円高の338円で取引絵を終えている。水曜日同様大幅マイナスかと思ったが、思いの外しぶとさを見せフプラスで引けた。さて3連休を挟んで来週はどの様な展開を示すだろうか?仕手株とすればそろそろ下落する頃と見ているのだが・・・。ところで巨額の資金の使途はどうなったのだろうか?このまましまい込んでおいたところで”宝の持ち腐れ”になるだけ・・・。懸命な?堀江氏は当然既に考えていることだろう。尤もその使途が妥当かどうかは別問題・・・。
ライブドア・マーケティングの2回目の修正転換価額が初回より56円80銭高い3645円50銭に決まった。そんなに大きく上昇した訳けでもなi。次回の修正転換価額の計算対象期間は8月15〜19日、このままダラダラ株価が推移すれば一般投資家のイライラは益々募るばかり。そうなればお気の毒としか言い様がない。
ACCESSの2回目の修正転換価額が初回より12万9000円高い202万2000円に決まった。次回の修正転換価額の計算対象期間は8月15〜19日、初回以降の株価の動き同様来週から暫く上昇し対象期間に向けて下落しあるところに落ち着くと予測している。ところで2回目は200万円を下回ると予想していたが・・・。尤も引受け先の野村證券は既に10%のマージンがあるのだから利益を得ることには変わりはない。500億円のMSCBを全て転換するにはかなりの時間を要する。押したり引いたりしながら少づつ株価を上げて行くのだろうか?株価が上がれば一般投資家の文句は出ず、野村證券の懐にはたらふく利益が転がり込む。そうなれば野村證券は悪者にならず万々歳・・・しかしながら果たして思惑通りにコトが進むだろうか?
2005.07.16
東証は昨日「インターネットで頻繁に株式を取引する個人投資家の信用取引で、株価が急激に変動した際投資家が差し入れる保証金を引き上げて信用取引を抑えやすくする新基準を導入する。」と発表した。新基準は8月8日から適用される。新基準によると、3営業日続けて売買に占める信用取引の割合が売りで20%以上、買いで40%以上の場合保証金額に信用取引額の20%を加算する。信用取引はネット証券の成長と共に利用者が拡大し、信用売り残高はバブル期並みの高水準となっている。手軽に信用取引ができる様になった反面、その陰には大きな危険性を秘めている。東証は市場の過熱状態を危惧し引き締めを狙っている。
通常MSCBを発行する時には資金調達の目的が明確になっている。だからこそ緊急性が高いとして銀行融資などの手段ではなくMSCBで資金調達を図る。ACCESSの場合MSCB発行発表時に一応参考として掲載しているが、表現が極めて不明確、かつ具体性がなく何故500億円もの巨額の資金が必要なのか分からない。分からないどころか、発行の必要性に疑念すら感じる。過去に発行されたMSCBの中でもACCESSの発行額の多さが一際目立つ。この額の多さがその必要性への疑念を更に深くさせる。
MSCB発表後まもなく2ヶ月になる。当たり前のことだがMSCBは資金を調達することが目的ではなく、調達した資金を活用して利益を上げ株価上昇、(配当増額)を目指さなければならない。経営者はMSCBを発行したからには当然義務を果たさなければならない。引受け先の野村證券にのみ利益が出る様なことがあれば全く論外と言わざるを得ない。
あの怪しげなライブドア・マーケティングでさえMSCB100億円の一部11億4000万円でのM&Aを発表している。一方ACCESSの経営者は何故使途を発表しないのだろうか?『non-PC端末向けソフトウェアの開発並びに既存事業の拡大及び新規事業(テクノロジー・ポートフォリオの充実、研究開発人員の確保、市場占有率の獲得)に伴う資金に充当』とあるがこんなものでは投資家は不安で仕方がないだろう。500億円も調達したのだからなお更一層説明責任がある。もし500億円を使っても業績拡大する見通しがないのであれば、さっさと諦めて野村證券に繰り上げ償還して撤退すべきであろう。尤もそんなことをしたら一挙に信用ガタ落ちで企業として成り行かなくなる恐れがあるが・・・。とにもかくにも経営者がきちんと説明責任を果たし有言実行で業績拡大できれば問題はない。
ところでライブドアに関して下記のNewsを見つけた。仮に資金が豊富でもいろいろと障害が待ち構えていて、そんなにライブドアの未来は明るくないと思うが・・・?
ライブドア は15日、総務省が新たに開放する携帯電話用周波数の獲得に名乗りを上げると発表した。全国に高速の無線通信ネットワークを構築することが狙いだ。ただ、同社は京セラ が開発中の新通信方式「iBurst(アイバースト)」を採用する予定だが、総務省は現時点で、国内で実績のない同方式による新規参入を認めていない。ライブドアの構想は、実現に向け高いハードルが待ち構えている。(時事通信:7月15日)