2005.09.12
ライブドアの株価、ライブドア・マーケティングの株価共に寄り天で、その後は力なく下落して結局マイナスで引けている。ライブドアの株価は寄り付き直後495円つけたが、終値は前日比4円安の481円で取引を終えている。一方ライブドア・マーケティングの株価は親に連動した動きで寄り付き直後5110円つけたが、終値は前日比80円安の4850円で取引を終えている。堀江氏の広島6区での落選を受けてどの様な反応を示すか注目していたが、選挙ネタはもう既に冷めていたと見えて大したことがなかった。やはり両者共に堀江氏が一騒ぎ起こさないと株価上昇のEnergyが蓄えられないことを証明している。9月15日にライブドアの子会社ターボ・リナックスの新規上場があるが、そちらでお祭り騒ぎがあっても両者の株価には何も影響を与えないと見ている。
広島6区で堀江氏は8万4433票集めたが、亀井氏に2万6546票の差をつけられて敗北した。堀江氏はその抜群の知名度を生かして何の地縁、血縁もない広島に乗り込んで善戦したと言える。広島6区の投票率が上昇した結果、若者を中心とした無党派層を大きく取り込んだと看做せる。これが東京、福岡の大都市圏で出馬していたらどうなったか分からない。それにしても今まで政治に無関心で投票にも行ったこともなく政治家を馬鹿にしていた方に、いきなり政治に関心を持った様な顔をして政治家気取りをして欲しくはない。今回堀江氏が落選したのはごくごく当然のこと・・・。
ところで堀江氏は次回も広島6区から立候補すると表明している。どうしても亀井氏を倒して国会議員の座を掴み取りたいと見える。比例区の上位で楽々当選なんてことは派手なPerformanceが好きな堀江氏には我慢出来ない。しかしながらその時には今回自民党に吹いた風がどうなっているか分からない。また堀江氏自身の人気がどうなっているかも分からない。現時点ではその若さの為か腰が据わっている様には思えない。人間的な魅力が備わり幅広い層の支持を得られる様になれば当選の目も出て来るが・・・。あり余る金を手にした今、次に欲しいのは名誉・・・一度は”先生”と周りから呼ばれたいのだろうか?
2005.09.13
ライブドアの株価、ライブドア・マーケティングの株価共に出来高が少なく動きも小幅に終始している。ライブドアの終値は前日比2円安の479円、一方ライブドア・マーケティングの終値は前日比20円安の4830円で取引を終えている。堀江氏が選挙漬けから解放されて本業に復帰したところで、株価を見る限りでは歓迎されている雰囲気は全く見受けられない。ところで”お騒がせ男”の次の狙いは何だろうか?頭の回転の早い堀江氏のことだからもう既に何か考えがあると思われる。しかしながら世間を騒がせることでしか話題を作れないのでは、ライブドア・グループは所詮二流以下の謗りを免れない。
エフェクターの株価はまたまた怪しい素振りを見せ始め、終値は前日比5000円高の16万5000円で取引を終えている。どうせ10月初めのロックアップ解除第一弾に向けて、どこぞの”●●”が何とか株価をある程度の水準に維持したいが為の買い支えしていることは間違いない。相変らずの無駄な悪あがきと呆れ果てる。明後日ターボ・リナックスが新規上場されるが公開価格は10万円・・・それと比べてもエフェクターの公開価格は何と38万円とどう考えても高過ぎる。公開価格を適正水準・・・まあいいところ10万円?位にしておけば赤っ恥をかかなくても済んだのだが・・・。
ところでエフェクターのIPO主幹事はライブドア証券で、エフェクターの1件で主幹事としての能力を疑われる結果となった。その為かその後ライブドア証券主幹事のIPOは一つもない。明後日IPOのターボ・リナックスはライブドアの子会社なので、通常考えればライブドア証券を主幹事した方がグループとしての利益は大きい。然るに主幹事は日興シティグループ証券・・・流石に堀江氏もエフェクターで信用度を落としているライブドア証券を使うことが出来なかったと見える。ライブドア証券に押されたレッテルはなかなか剥がせるものではない。それだけエフェクターの失敗のツケは大きい。
ACCESSの株価は昨日大引け後の2005年7月中間期業績予想の上方修正発表に全く反応を示さず、終値は前日比18万円安の266万円で取引を終えている。先週末発表の大型M&Aは既に近頃の株価上昇へ織り込み済みで、業績のちょっとした上方修正くらいでは利益確定売りの勢いには勝てなかったと考えられる。それに加えてここには依然として野村證券のMSCB(残額300億円)が鎮座している。明日から3日間の終値の単純平均で転換価額が修正される。今日の下げがそこへ向けての更なる下落への序奏なのかどうかは明日からの株価動向を見ればはっきりする。いずれにせよMSCBが残っている間は引受け先の野村證券の方針しだいでどうにでもなる。
カネボウの粉飾決算事件で帆足元社長らと共謀して有価証券報告書に虚偽の記載をした疑いで、会計監査を担当した中央青山監査法人の公認会計士4人が証券取引法違反の疑いで逮捕された。中央青山監査法人と言えば国内有数の大手・・・そこが巨額の粉飾決算事件に関与するとは公正中立であるべき監査の根幹を揺るがす由々しき事態と言わざるを得ない。今回の様な明らかな不正を公認会計士が見逃すことなど考えられず、知らぬ存ぜぬでしらをきり通せるはずがない。本来企業の不正を防ぐべく厳しくチェックする立場にある監査人が、職務怠慢により不正経理を見過ごしその発覚を恐れ挙句の果てに粉飾の方法まで指南していたとあっては救い様がない。ウソの代償がどれほど大きいか分かっているにも拘らず、何故この様な”愚行”が繰り返されるのだろうか?
2005.09.14
ライブドアの株価、ライブドア・マーケティングの株価共に連日全く冴えがない。ライブドアの終値は前日比7円安の472円、一方ライブドア・マーケティングの終値は前日比20円安の4810円で取引を終えている。まさか堀江氏が選挙で負けたことが原因とは思えないが、それにしても何も盛り上がるネタがなくなると”借りてきた猫”如くおとなしくなってしまう。明日ライブドアの子会社ターボ・リナックスのIPOと言うことで一部には好材料として期待されている方がいる。確かにIPOのお祭り騒ぎでターボ・リナックスの株価が大暴れする可能性があり、もしかしたら”●●”騒ぎの好きな方々が浮かれて両者共に一時的に連れ高になることも考えられる。しかしながら仮に連れ高になったとしてもあっという間に冷めて、また元の下降傾向に戻り結局はマイナスで終わると推測している。
値嵩株式で共に1:5の株式分割が予定されているガンホー・オンライン、ブロードバンドタワーの株価は共に500万円を割り込み下落傾向にある。ガンホー・オンラインの終値は前日比27万円安の482万円で取引を終えている。8月26日に始まった分割のお祭り騒ぎは9月2日で終息し、その後は予想通り揉み合いながら下げている。結局10月20日の効力発生日までには300万円前後まで下げることになると見ている。一方ブロドバンドタワーの終値は前日比24万円安の445万円で取引を終えている。分割権利落ち日の9月28日に向けてどの様な動きを示すのだろうか?ガンホー・オンラインの様に一旦下げてその後元に戻すV字型になる可能性がある。とすれば分割権利落ち日直前には500万円前後に落ち着き、翌日からは株式分割特有のお祭り騒ぎが勃発すると見ている。
直近のIPOの中で際立った動きを見せているのがジャパン・ベストレスキューシステム・・・初値は140万円で初値上昇率(初値÷公開価格)6.09倍となっている。その後3回のストップ高で9月7日に210万円をつけたが、そこをピークに今日現在162万まで下げている。ジャパン・ベストレスキューの2004年9月期決算では売上高26億8700万円、経常利益8000万円と特に目立つ企業ではない。然るに公開株式数2000(発行済み株式1万5500株)と少なく、かつ公開価格23万円の手頃感が高い人気を呼んだと思われる。業績などから割高感があるのでもう少し下げると見ているが・・・ここも今後の株価推移次第では早期の株式分割があるかもしれない。
昨日新規上場したオールアバウトは2日目の午後、つまり今日の午後ようやく初値を形成した。初値は202万円で初値上昇率7.77倍と今年最高を記録した。一時228万円まで上昇したが、終値は215万円で取引を終えている。オールアバウトの2005年3月期決算では売上高22億1200万円、経常利益3億円と収益率は高いものの特に目立つ企業ではない。ここも公開株式数7200(発行済み株式6万3652株)と少なく、かつ公開価格26万円の手頃感がある。上場当日の会見で江幡社長は「今後3年程度で売上高100億円を目指しており、その時に2〜3割の利益率を確保したい。」と強気の見通しを示している。将来の業績拡大への期待感が更なる高い人気を呼んだと考えられる。ここは始まったばかりでどの様に推移するか予測がつかない。ここも今後の株価推移次第では早期の株式分割があるかも・・・?
2005.09.15
ライブドアの株価、ライブドア・マーケティングの株価共にジリ貧で全く元気が感じられない。ライブドアの終値は前日比7円安の465円、一方ライブドア・マーケティングの終値は前日比20円安の4790円で取引を終えている。子会社ターボ・リナックスのIPO人気が親にも派生することもなく、連れ高にはならず両者共に相変らずの下降線を辿っている。ところで堀江氏の『社長日記』には(行き先は書いてないが)”今日から海外出張”とある。用向きは堀江氏のお好きな宇宙ビジネス絡み・・・?選挙騒ぎも終わりここに来てパッとした話題がないライブドアなので、”お騒がせ男”としてはこの辺りで”ビッグサプライズ”とやらで派手にぶち上げたいところだが・・・。
ターボ・リナックスの株価は公開価格10万円に対して23万5000円の買い気配で終了している。IPO人気もさることながらやはりライブドア・グループの2番目のIPOと言うことで注目を集めている。あまりにも過熱し過ぎて”●●”げた初値形成になることを危惧している。そしてその後熱病に浮かされたかの如く株価が上昇すればその反動が恐ろしい。その企業の実力以上の株価がつけば必ず反落する。果たして明日初値が形成されるかどうか、そして初値上昇率がどの程度になるか注目される。
勢いよく上昇していたACCESSの株価に急ブレーキがかかり、終値は前日比12万円安の255万円で取引を終えている。追跡開始してからの終値最高値284万円を今週月曜日に記録しているので、僅か3日間で39万円と大きく下げたことになる。理由は明らかでMSCB残高300億円を手元に抱えている野村證券としては転換価額を出来るだけ低く抑えたい。昨日から明日までの3日間がまさに転換価額修正の計算対象期間・・・それ故ここに来て上がり過ぎた株価を野村證券が下方誘導していると考えられる。とすると株価は明日も下方へ向かうことになるが、果たしてどこまで下げて来るのだろうか?それにしてもMSCB銘柄の嫌らしさには辟易とする。
ガンホー・オンライン、ブロードバンドタワーの株価は共に下落傾向が止まらない。ガンホー・オンラインの終値は前日比41万円安の441万円で取引を終えている。先週末の終値と比較すると58万円下げている。一方ブロドバンドタワーの終値は前日比37万円安の408万円で取引を終えている。先週末の終値と比較すると131万円と大きく下げている。両者共に株式分割バブルがはじけた様な下がり方を示しているが、この先どうなって行くのだろうか?マネゲームの結果として企業の実力以上の株価が一時的についたとしても、結局は落ち着くべきところに落ち着くことになる。
昨日派手な初値形成で注目を集めたオールアバウトが今日は一転してストップ安と早くも”天国と地獄”の様相を示している。また3度のストップ高で9月7日に210万円まで上げたジャパン・ベストレスキューだが、その後は下げに転じ今日現在154万円となっている。激しい動きはスリル満点で客観的に見ている分には面白い。直接関わっている方にはハイリスク・ハイリターンであるがチャンス、場合によってはピンチにもなる。そこがギャンブルの醍醐味とも言えるが・・・。
IPOではこの様に上場初期には値を上げてその後必要以上に上げた分、あるいはそれ以上に下落することが多く見られる。IPOの怖さを充分に示しているが、株式投資をしている方々はそんなことは重々ご承知でマネーゲームに参加されている。損しても得しても結局株式投資は自己責任と言うところで・・・。
2005.09.16
ライブドアの株価は上昇のEnergyが感じられないものの何とか踏ん張り、終値は前日比3円高の468円で取引を終えている。子会社ターボ・リナックスの上場による大きな含み益が見込めるが、市場の反応はイマイチで株価上昇のネタにはなりそうにもない。一方ライブドア・マーケティングの株価は5営業日連続の下落で、終値は前日比60円安の4730円で取引を終えている。100億円のMSCBの転換が8月18日に終了したものの、それ以降ジリジリと下落が続き全く力が感じられない。やはり両者の株価上昇のEnergyは”お騒がせ男”の”ビッグサプライズ”しか考えられない。来週にでも堀江氏が外国から何かお土産を持って帰国するのだろうか?わざわざ外国へ出張して手ぶらで帰ってくるとは思えない。尤も必ずしも”ビッグサプライズ”とは限らないが・・・。
ターボ・リナックスが上場2日目に初値45万円(初値上昇率4.5倍)を形成し、終値はストップ高(5万円高)の50万円で取引を終えている。もしかしたら週明けには様々な思惑が入り乱れ大暴れするかもしれない。”成長性の高いリナックスを利用したOS、アプリケーションの開発およびコンサルティング、サポートなどを手掛けることで人気を集めている”とされる。それ以上にライブドアの子会社として2件目のIPOと言うことで過剰とも思える期待が集中していると思われる。それはともかくとしてある程度株価が上昇した時点でここもまた株式分割、その後MSCBで資金調達して来ると予想される。またもやライブドア(堀江氏)の財布としてお得意の錬金術のツールに使われることになる。
昨日矢野社長は「リナックスサーバの中でも50万円程度と安価な商品に注力し、競争力を強めている。実績を積み上げ、今期の中間期で塁損を一掃したことで、今後は本格的な成長局面となる見通し。リナックス関連市場は年間45%程度の成長が見込め、当社はそれ以上の成長を目指す。」と語っている。今を時めく?ライブドア・グループの一員と言うことでかなりの自信を持っている様に見受けられる。随分と強気だが競争激化の事業分野だけに果たしてどうなるだろうか?
ACCESSの終値は前日比7万円高の262万円で取引を終えている。これで第4回の転換価額は235万2000円と前回よりも20万1000円高く修正されている。転換価額が上方修正されても実際の株価はもっと高いところにあり、MSCB引受け先の野村證券はしっかりと利益を確保できる。今日時点でのMSCB残高は200億円・・・当面野村證券は残がある内は思い通りに株価を制御して来ることは目に見えている。しかしながらそんなことよりもACCESSは約3億2000万$(日本円にして約358億円)の巨額の投資をしているので、当然投資対効果が得られるかどうかが今後の鍵になる。それこそ良くも悪くも(上へも下へも)大化けする可能性がある。さてこの大勝負の行方は如何に・・・?
7月21日の新規上場以来公開価格(1300円)割れで低迷しているマルマンの株価が突然高騰し、何と終値はストップ高(100円高)の1035円で取引を終えている。「何の材料もないのに上がるとは?」と訝しく思っていたら、クレディスイスファーストボストン証券(以下CSFB証券と記す)が投資評価「OUTPERFORM(強気)」、目標株価1300円と発表したことが市場では好材料と受け止められた。リポートでは「(高級モデル)マジェスティの販売が順調に推移していることから、来期についても引き続きゴルフクラブの売上増、マージンの改善が見込まれる。」などとしている。
ところがこのCSFB証券は実はマルマンIPOの主幹事・・・そこがこの時期にマルマンを投資対象として強気の評価を与え、しかも目標価格1300円(公開価格!)としているところが実に怪しい。自分が中心となったIPOが低迷しているこの時期に自分で高評価を与えるのは不自然・・・。CSFB証券としてはこのままマルマンの株価を続け公開価格割れの不名誉のレッテルがついて回れば、今後IPOの主幹事として、また証券会社として日本での活動がしにくくなる。そこで株価を吊り上げるべく操作して来たとの疑念を持たざるを得ない。それにしてもこの程度の情報でストップ高になるとは・・・?恐らく長い間低いレベルの株価に苦しんでいる方々がCSFB証券の撒いた”コマセ”に飛び付いたものと考えられる。少しでも高くあって欲しいとの心理が働いている。もし今回の動きがインチキであればすぐに化けの皮が剥される。週明けの株価推移が注目される。
2005.09.17
9月5日にカジュアル衣料専門店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは、『2010年に売上高1兆円、経常利益1500億円』との業績目標達成に向けた具体的な事業戦略を発表している。2005年8月期の業績予想によると売上高は約3800億円・・・これと比較すると何と5年後に約2.6倍と大胆とも言える目標を掲げている。ファーストリテイリングは既にフランスのブランド経営権取得などM&A戦略を推進しているが、今後3年で3000億〜4000億円を調達し大規模なM&Aを行なうとしている。新たなM&Aで獲得する新規事業で2010年の売上高目標1兆円の内約3000億円を目指すとしている。
一方ユニクロ本体の国内の売上高も2010年には現状の約1.6倍の6000億円に伸ばすとしている。2004年秋から展開している大型店(売り場面積が今までの3倍程度)の出店を積極的に増やして最終的に200店まで拡大させるとしている。この強烈に積極的な拡大方針を目にすると、かつて凄まじい拡大を押し進めついには破綻した「ヤオハン」を思い出す。尤もファーストリテイリングは「ヤオハン」とは異なり先の見通しはしっかりしていると思うが・・・急速な拡大戦略には老婆心からつい心配になってしまう。
さて今後3年で3000億〜4000億円としている資金はどの様にして調達するのだろうか?銀行からの融資?ファーストリテイリングの急速な拡大戦略にはリスクが大きい様に思えるので、果たして銀行は積極的に融資するかどうか疑問がある。とすると近頃市場に流行?しているMSCB発行?昨日のファーストリテイリングの終値は8470円で、時価総額は8984億4400万円となっている。この時価総額を背景にMSCBを発行することが充分に考えられる。既存株主の犠牲により成り立つMSCBが安易に多用される傾向があり愉快なことではないが・・・。
2005.09.18
1998年1月会社更生法適用を申請しその後牛丼の『吉野家グループ』と加ト吉の支援を受け再生した京樽が、9月21日にJASDAQに再び上場する。倒産当時京樽の本業は問題がなかったが、バブルの時代の不動産投資により多額の負債を抱えた結果と記憶している。負債1000億円以上の大型倒産で当時大きな話題になった。経営者の失策でその企業が倒産したのでは従業員、(当時の)株主などの関係者はたまったものではない。確かこの当時同じ様に本業以外でバブルのツケ(不動産投資、株式投資など)で倒産に追い込まれた企業がいくつも出ている。当時私は「自分が所属する企業の経営者がしっかりしていて余計なことに首を突っ込まなくて良かった。」と安堵していたことが思い出される。
親会社の吉野家ディー・アンド・シーの前身の吉野家は業績悪化により1980年に会社更生法適用を申請し事実上倒産している。かつて倒産を経験した吉野家が業績に問題のない京樽の本業に目をつけて再生を手がけたことに時代の流れを感じる。この時はセゾングループの梃入れで復活し、その後は牛丼と言えば真っ先に吉野家が浮かぶほど順調に業績を伸ばして来た。ところが2003年末アメリカでBSE(狂牛病)が発覚して以降現在に至るまでアメリカ牛肉の輸入が禁止されている。アメリカ牛肉に依存している吉野家もこれには勝てず、2005年2月期決算では赤字に転落している。アメリカ牛肉の輸入禁止が解かれるまでは吉野家はただひたすら”我慢の子”で耐えるしかない。
公開株式数1万4000(公募8500株、売出4400株)、発行済み株式数6万8500、公開価格12万円で明後日に登場する。同じく会社更生法適用後に再生/再上場したマルマンの場合は最初から公開価格を下回り現在も低迷したまま推移している。京樽は初値が公開価格を下回るとは思えないが、果たして初値はどの位でその後どの様に推移するのだろうか?