2007.4.2
本日休載します。
2007.4.3
「シティグイループの日興CGへのTOBへトヨタ自動車、小田急電鉄、住友倉庫が応じる方針」と日本経済新聞が報じている。既にみずほコーポレート銀行、エーザイ、三菱倉庫が売却方針を明らかにしている。国内企業は次々と協力の姿勢を示しているが、一方では大株主の海外投資ファンドの態度は以前として明らかになっていない。TOB期間は4月26日迄・・・どの様な決着になるか定かではない。ちなみに日興CGの株価は様子見の感がありTOB価格1700円を下回る1685円近辺に推移している。
4月1日カーチスは社名をソリッド グループ ホールディングスに変更した(こちら 参照)。営業ブランドとしての「カーチス」はそのまま使用する。LDグループから離脱して業績は向上しているのだろか? ところでソリッド
グループのサイトによると全国に直営店が48店ある。今までにカーチスの看板を1度も見たことが無いが・・・。Internetで検索すると関東地方の店舗展開を見つけた。これだけで広範囲なAreaをカバーしているとは・・・何やら手薄にも思えるが・・・?
2007.4.4
昨日日興CG株式の大量の売り注文が出た。約6%保有の大株主で海外投資ファンド「オービス・インベストメント・マネジメント」が保有株式全て(5651万株)を1900円の指し値注文で売りに出した。オービスはシティグループのTOB価格に対し「企業価値の過小評価」と不満の意を表わしている。シティグループに対する揺さぶり・・・言い替えればTOB価格引上げ要求のPerformanceとも看做せる。この動きを見て他の海外投資ファンド3社がどの様な態度を取るのか注目される。
果たして現時点でこの売り注文に応じるところが出て来るのだろうか?TOBの成否先行き不透明さはあるが・・・下手に手を出すと大怪我の恐れがある。単純に計算すると(1900円−1700円)*5651万≒113億円の損失となる。そう考えるとRiskを覚悟で1900円で買付けるところがあるとは考え難い。とにもかくにもまずは4月26日時点でのTOB成否が焦点となる。ちなみに今のところ日興CGの株価は過剰反応を示すことはなく、終値は前日比9円高の1695円で取引を終えている。
昨日後場の最中『米投資ファンド「ローンスター」が、東京スター銀行の発行済み株式1/3超の売却手続きに入った』と報じられた。「複数の投資ファンドが取得に名乗りを上げた」とも伝えられる。投資ファンドが再生→上場との一定の成果を上げた時点で投資回収(利益確定)の為に株式の(一部)売却に踏み切ることは充分に考えられる。さて様々な思惑が蠢き東京スター銀行の株価は跳ね上がった。終値は前日比2万円高の39万5000円で取引を終えている。当面様々な思惑が入り乱れ荒っぽい値動きになるかもしれない。
2007.4.5
4月1日ドリームテクノロジーはトライアイズ(英文名:TriIs Incorporated)に商号変更した。ドリームテクノロジーに様々なケチがついたとして気分一新のつもりで新商号を導入したと思われる。トライアイズの意味合いは『時代のニーズを的確に読みとる鋭い洞察力を表す「Insight」、誠実でクリーンな品格のある企業姿勢を意味する「Integrity」、事業活動に常に前向きに取組む積極性を表現する「Initiative」という三つの「I」を伴った企業活動を行なうという姿勢』とのことだが・・・。商号変更したところで実体が何も変わらなければどうにもならない。そんな状況を嘲笑うかの如くドリテクの株価は上場来安値を更新している。今日の終値は前日比170円安の4280円で取引を終えている。
東京スター銀行の株価は今日もまた思惑が入り乱れ、終値は前日比1万2000円高の40万7000円と大きく上げて取引を終えている。とは言ってもまだ公開価格43万円を下回ってはいるが・・・。このまま上昇を続けて公開価格超えとなるのだろうか?それにしても何故ローンスターの保有株式売却が株価高騰に繋がるのかよく分からない。大騒ぎするほどの事でもないと思うが・・・。どこぞの誰かが株価吊り上げを図っているのだろうか?もしガセネタだったら・・・とんでもない情報操作ということになる。さて・・・?
2007.4.6
日興CGの株価がシティグループのTOB価格1700円を上回る水準で推移している(こちら 参照)。前場寄付き後から1700円近辺で推移していたが、後場14時過ぎに一気に跳ね上がり1720円迄上昇した。結局終値は前日比15円高の1715円で取引を終えている。どうやらTOB価格引上げへの思惑が働いている様に思える。1900円での売り注文も作用しているかもしれない。もしかしたらどこぞの誰かが日興CG株価吊り上げを画策しているかもしれない。何にせよ株価水面下での駆引きが激しくなっているのでは・・・?当面株価がどの様に推移するのかWatchして行く必要がある。
2007.4.7
昨日Yozanは『ジャレコ・ホールディングスとの資本・業務提携解消のお知らせ』を開示した。両社は3月13日に資本・業務提携で基本合意していた。開示によると解消の理由として「双方の目指す事業の方向性に相違』とある。Yozanは保有するジャレコ株式の売却を予定している。今後もジャレコとの友好的な関係を保持するとはあるが・・・どうにも怪しい。本当のところは「足下不如意なYozanに不安を感じたジャレコが危険を察知して事前に身を引いた」のでは・・・。確かに現状のYozanはいつ何時どうなるか分かったものではない。ちなみにYozanの株価は前日比29円安の1250円で取引を終えている。
昨日メンバーズの株価はストップ安(1万円安)比例配分の8万8200円で取引を終えている。3月5日に公表した2007年5月期第3四半期決算(非連結)によると売上高:38億7200万円(前年同期:35億6700万円)、経常損失:1300万円(同利益:9200万円)、当期純損失:700万円(同純利益:9700万円)の赤字となっている。今のところ通期の業績見通しは変更していない。しかしながら3月下旬に労働基準監督署から未払い賃金に関する是正勧告を受けている。未払い賃金額次第では業績の下方修正もあり得る。この様な状況では嫌気が指されて当然と言える。そう言えばメンバーズは”悪名高き”名証セントレックス銘柄・・・恥晒し銘柄が続出している。名証には「恥を知れ!」と言いたくなる。
2007.4.8
昨日AOKIホールディングスはマルフル株式に対するTOBの結果を発表した。発行済み株式の72%に相当する366万9000株の応募によりTOB成立となった。マルフル開発保有の54万3140株は別途取得する。マルフル株式は6月15日上場廃止となる。最終的には株式交換(マルフル:AOKI=1:0.26)により完全子会社化する。コナカとのフタタ争奪戦に敗れたAOKIはマルフルを傘下に収めた。さて業界再編の次の動きはどこに火の手が上がるのだろうか?
今日投票の東京都知事選の争点の一つに新銀行東京の処遇が上がっている。2004年4月1日石原知事の肝煎りで中小企業支援を狙いとして設立された。当初から”武家の商法”にならなければよいがと懸念していたが・・・。中小企業支援となれば貸し倒れRiskが高いのは誰でも予想出来る。現実問題として貸し倒れRiskが新銀行東京の収益を圧迫している。開業3年で累積赤字は500億円を超えることが予想される。しっかりした貸し倒れ対策を採らなければいずれ破綻することは目に見えている。慈善事業ではない。企業としてやって行く為には黒字転換が必須となる。
ところで都知事選候補者からは「売却」、「民営化」、「解体的処理」など厳しい言葉が相次ぐ。流石に石原氏からも「立て直し」を表明している。誰が当選しても新銀行東京の経営に大ナタが振るわれることは間違いない。但し大ナタが入ったところで再建出来るかどうかは定かではない。公費)投入によるテコ入れは許されない。最終的には新銀行東京の経営は行き詰まり撤退する可能性が高いと見ている。