2007.6.18

 東京地裁はダヴィンチ・アドバイザーズ からのテーオーシー株主名簿閲覧謄写仮処分申立てを却下した(こちら 参照)。TOCはダヴィンチとは一部の業種で競合関係にあるとして拒否していた。恐らくダヴィンチは東京地裁の決定を不服として東京高裁に即時抗告すると見ていたが・・・。予想に反して上級審への抗告を見送った。ちなみにTOCの株価はTOB価格を上回る水準で推移している。今日の終値は前日比33円高の1183円で取引を終えている。このままTOB価格を大きく上回る水準で推移すればTOB成立の行方に影響を与える可能性がある。その場合はダヴィンチが何らかの動きを示すかもしれない。

 
サンライズ・テクノロジーは『第三者割当による新株予約権発行価額の総額の払込完了に関するお知らせ』を開示した。割当先のアイエス投資サービスは240万円払込みにより4円/株で2億4000万株取得する権利を得た。現時点の発行済み株式は1億8686万992株・・・新株予約権が行使され株式転換されれば発行済み株式は2.28倍に膨れ上がる。ちなみにサンテクの終値は前日比1円高の3円で取引を終えている。今のところ新株予約権行使価格を下回っているが・・・。さて?

 何故アイエスは6月25日に上場廃止になるサンテクに手を出すのだろうか?何か旨味があるのだろうか?新株予約権全てを行使すれば過半数超となり経営権を握ることになる。サンテク子会社化により何か怪しげなことを企んでいるのだろうか?遠い将来に再上場して上場益を得ようとしているのだろうか?それはともかくアイエス投資サービスとはいったい何者なのだろうか?誰が出資しているのだろうか?まさか昨今上場廃止→清算に追い込まれたアドテックスの様に”●●●”が絡んでいないとは思うが・・・。

 2007.6.19

 昨日イーエム・プランニングが関東財務局に提出した大量保有報告書によりTBS株式の保有比率が8.92%→3.35%に低下していることが判明した。時間外取引で1249万2100株を売却したとあるが現時点では誰が買入れたかは明らかにしていない。大口で買入れていると思われる。そうなれば近々大量保有報告書の提出で購入者が分かるかもしれない。さてこの微妙な時期での大量売却は一体何を意味するのだろうか?楽天が購入していれば保有比率が20%超えることになるが・・・。しかしながら売却先は楽天ではないと見られている。となれば益々楽天不利となる。

 イーエム・プランニングの代表者三木正浩氏について楽天が株主提案にてTBSの社外取締役に選任する様に求めている。三木谷氏の”TBS乗っ取り劇”への関与を取り沙汰されている人物だけにその去就が注目されている。渦中の人物保有のTBS株式の大量売却だけにその意図がどうしても気になる。三木谷氏への協力?それとも訣別?三木谷氏に協力しても何の得も無いと思うが・・・。

 「
TBS、総会議決権過半を確保・買収防衛策承認へ」と日本経済新聞が報じている。楽天とTBSは株主総会に向けて激しいプロキシファイト(委任状争奪戦)を繰り広げている。ここに来て関係者の証言として「委任状、議決権行使書が過半数超え」とある。業務提携や広告取引で関係のある企業や金融機関が楽天に味方する筈が無い。現在迄の流れは明らかにTBSに傾いている。堀江氏の失敗が頭にあるのか三木谷氏の作戦は全て中途半端で何ら結実していない。買収防衛策を巡っては訴訟を起こしてもニッポン放送の時とは異なり楽天敗訴の可能性が高い。ちなみに(この報道、更にはイーエム・プランニングのTBS株式売却が効いているかどうかは定かではないが)TBSの終値は前日比190円安の3780円で取引を終えている。一方楽天の終値も前日比700円安の4万4300円で取引を終えている。

 昨日
いちごアセットマネジメントは東京鋼鐵の買収防衛策について今月28日の定時株主総会にて賛同の意を表明した。買収防衛策の詳細について検討した結果全ての株主の保護に繋がると判断したとしている(こちら 参照)。発行済み株式の21.44%保有の筆頭株主の賛同は大きい。これにより株主総会での防衛策承認は間違いない。それにしても投資ファンドが投資先の防衛策導入承認とは極めて珍しい。尤もいちごアセットは”例外中の例外と見ているが・・・。

 2007.6.20〜6.24

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