2007.8.26〜31

 アメリカで「ブッシュ米大統領がサブプライムローン問題に関し対策を発表する見通し」と報じられたことを受けて今日の東京市場は今年3番目の上げ幅で日経平均1万6500円を回復した。この報道が事実とすれば今回の信用不安を作り出したアメリカが自分で蒔いた種を自分で刈り取ることになるが・・・。一方期待が先行する形になったので逆に不安もある。まずはこの報道の信憑性、次に正しいとした場合の対策内容・・・。状況次第では失望売りの嵐の恐れもある。今晩のNYには目が離せない。とにもかくにも一刻も早くサブプライムローン問題には終息して貰いたい。

 2007.9.1

 昨日ブッシュ米大統領はサブプライムローン問題に関する救済策を発表した。骨子は(1)民間金融機関のローンへの保証上限を現在の約36万ドル→約42万ドルへの引き上げ、(2)支払いが滞っている人も保証の対象にする(3)借り換えなどの際に生じる税負担増の軽減など・・・。さて、これが問題解決の画期的な対策になり得るかどうか・・・。サブプライムローン問題の実態がどこまで明らかになっているか定かではない。そんな状況下では当面は疑心暗鬼の状態は消えないのでは・・・?

 先行報道により昨日の日経平均は大幅に上昇した。一方NYはダウ平均で119$上昇と反発したものの(個人的な意見としては)思ったほどの上昇ではないとの感がある。また一方為替相場も円売り・ドル買いが先行したが、その後円の買い戻しが入り結局は円高方向にシフトした。ちょっとした情報にも投資家が過敏な反応を示す懸念は消えない。週明けにはまだ不安定な相場が続くと考えられる。

 2007.9.2 (株価推移表は こちら

 「米シティグループがサブプライムローン会社大手アメリクエスト・モーゲージの資産を買い取ることで合意」と報じられている。アメリクエストの親会社ACCキャピタル・ホールディングズ保有の住宅ローンの設定・サービシング事業、ローン総額約450億$とある。但し買取り価格は公開されていない。足下を見られて買い叩かれる可能性はあるが・・・。それでも不良債権(あるいは不良債権化の恐れのある債権)を処分出来れば良しとしたところかもしれない。これがサブプライムローン問題にどれほどの影響を与えるかは分からない。

 8月31日ブッシュ米大統領は「金融市場に関する作業部会」に対してサブプライムローンの証券化の実態や証券化商品の格付け基準調査を指示した。未だにサブプライムローン問題の大きさ(実態)が分かっていない。結局はそれによる不安が市場の混乱を大きくしている。混乱がここ迄拡大する前にもっと早く実態把握に乗り出すべきだったが・・・。それはともかくキチンと調査して実態を公表して頂きたい。

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