2005.08.08
予想通り郵政民営化法案が否決され株価下落が大方の予想だったが、逆に後場に入り買いの動きが活発になり上昇している。まるで法案否決→解散→総選挙の流れを市場が歓迎している様に思える。小泉政権の政策/手法に飽きが来てここが潮時と見ているのだろうか?新しい刺激により経済が活性化すると見ているのだろうか?
ライブドアの株価も採決を挟んで438円から456円まで一気に急上昇した。前場は先週末より更に下げて取引が始まったが、結局終値は前日比10円高の456円で取引を終えている。何も材料無しに上げたところに胡散臭さを感じる。株価を吊り上げて売り抜けを狙っている悪い輩が画策している様に見える。それとも8月10日に中間決算が発表されるが、好決算と見込んでの買いが入ったのだろうか?いずれにせよ明日以降の株価動向を監視する必要がある。
ライブドア・マーケティングの株価は後場14時30分頃から出来高が急増し、終値は前日比450円高の4840円で取引を終えている。450円高?どこにも材料なんぞ見当たらないが、7月最終週に急騰した時に同じく明らかに不審な動きを示している。ライブドアの株価同様不穏な画策が垣間見える。”喉もと過ぎて熱さ”を忘れて大怪我をする方が出て来る様に思えてならない。ある程度まで上げておいて突然逆さ落としはここのお家芸・・・浮かれていると”ドカンと一発”が飛んで来る。7月最終週からの株価のあまりにも荒っぽい動きを見ていると、改めて”丁半博打”の様な危険な香りが漂う。ここも目が離せない。どうやらライブドア・グループの株式に手を染める方は”ムードに乗せられ易い”方が多そうなのでくれぐれもご用心を・・・。とは言っても痛い目に何度会っても懲りない方が多いのも事実・・・。
ブロードバンドタワーの株価は前場引け間際に401万円と前日終値を下回ったものの、結局ストップ高の453万円で取引を終えている。これで3日連続のストップ高、この勢いをどこまで持続するのだろうか?確かにここは成長性が見込めるが、これほど異常な人気になるほどなのかには疑問がある。何やらIPOブームに引っ張られている様にも思えるが・・・?
MSCB引受け先の妙味を知ったライブドア・グループがまたまた次の手を打って来た。JASDAQ上場のYozan(鷹山)が第2回、第3回のMSCBを発行する。引受け先はライブドア証券とライブドア・ファイナンスで各々60億円、払込日:8月24日、当初転換価額:2万6880円、転換価額修正:VMAP方式、毎月第一金曜日となっている。何故MSCBを2回に分けて発行?と思ったら、行使請求開始時期が2回目(2005年8月25日)と3回目(2006年2月23日)と6ヶ月ずれている。その時期に合わせて転換価額の上限・下限が修正される。つまり2回目から3回目にかけて大きく株価が下落してもライブドア・グループには損失はなくしっかりと利益を確保できる。巧みなRisk回避策と言えるのではないだろうか?
Yozanは主たる電気通信事業としている企業で、2005年3月期の売上高は56億900万円、経常利益はー50億6200万円、つまり赤字を出している。赤字企業でも上場できるところに怖さを感じるが・・・。ライブドア・グループのことだからまたまた(個人)投資家を食い物にして利益を確保するのが今から目に浮かぶ。ライブドア・グループが引受け先のMSCBはこれで4つ目だが、今までの中で最も規模が大きい。MSCBを引き受けると楽に、そして確実に儲かることが分かったので、更に頭に乗って手を広げることは間違いない。どの程度の”腹黒さ”を示すのか、監視銘柄に追加して追跡を行なうことにする。
2005.08.09
今日の市場も好調で、東京市場の日経平均は前日比121円34銭高の1万1900円32銭で4営業日ぶりに1万1900円台を回復している。昨日の衆議院解散が足を引っ張るところか逆に弾みがついているのは、小泉政権崩壊への期待感でもあるのだろうか?それとも逆に小泉人気はまだ衰えず自民党が勝つと見ているのだろうか?果たして9.11は如何に・・・?
ライブドアの株価は8月11日発表の第3四半期決算への期待感が先行して大きく上げているのか、あるいは別の力が動いていて何かを狙っているのだろうか?終値は前日比19円高の475円で取引を終えている。株価の上下動が激しくまるで仕手株の様相を呈している。良くも悪くも堀江氏と運命を共にする位の覚悟のないと、ライブドア・グループの様なRiskの大きい株式はやってられないのでは・・・?
ブロードバンドタワーの株価の勢いは4営業日連続のストップ高と止まるころを知らず、終値は503万円で取引を終えている。株価が500万円を超えたので値幅制限は±100万円、即ち明日は403万円〜603万円の可能性がある。計算上は明日から5営業日連続ストップ高が続けば1003万円となるが・・・。1000万円を超えれば値幅制限は±200万円となる。ガンホー・オンラインの終値は1430万円、ブロードバンドタワーはガンホーに追いつく、あるいは追い越すのだろうか?それにしても1000万円を超す株式の取引とは・・・一般庶民の感覚からははるかにかけ離れた世界の出来事にしか見えない。世の中にこんなにも金持ちが大勢いるのかとついつい感心してしまう。
昨日120億円のMSCB発行を発表したYozanの株価は希薄化が進むとの懸念から大きく売られ、終値は前日比2690円安の2万4190円で取引を終えている。時価総額が約250億円に対し120億円ものMSCBを発行するのだから投資家に不安を与えるのは当然・・・。加えて4月1日に70億円のMSCBを発行したばかり・・・。この時の基準価格4万5540円をはるかに下回ったままでの追加MSCB発行とあれば、既に既存株主に大きな損失を与えておいてここで更にダメ押しする悪質な行為に等しい。ライブドア・グループが剥げ鷹の如く鷹山に群がり投資家から金をむしり取って行く様子が目に浮かぶ。
短期間に190億円もの資金が必要とは・・・?Yozanの企業規模からすれば身の丈を超えた投資にしか思えない。4期連続赤字決算の企業が巨額の資金を調達して成算があるのだろうか?加えて性悪のライブドア・グループがMSCBに絡んでいるとあれば先の見通しは明るくない。ACCESSの500億円、それにここの120億円のMSCBと見て行くと危険な香りが至るところに漂っている。この様に株式市場を悪用したMSCBが続けば法規制があって然るべき・・・特に脱法行為が得意なライブドア・グループが積極的に首を突っ込んで来たとあればなお更その必要性が高まる。
2005.08.10
ライブドアの株価は前場寄り付き直後に485円をつけ上を窺うと見せたが、終値は前日比4円安の471円で取引を終えている。明日(大引け後)に第3四半期決算が開示されることになっている。明日は様子見で株価はそれほど動かないかもしれない。開示内容次第では明後日以降大きく上にも下にも動く可能性がある。但し10億4900万株との極端な重石が存在しているので、ライブドア・マーケティングの様な派手な動きは見せないと思われる。
ライブドア・マーケティングの株価は8月8日の不可解な高騰の後2日続けて下落し、終値は前日比70円安の4630円で取引を終えている。今日の夕方中間決算が開示された。2005年12月期の連結業績予想では大幅増収増益となっているが、四季報の予想通りでサプライズと言えるものではないが・・・。市場では既に織り込み済みと見ているのか、あるいは更に期待感が持たれて上昇するのか・・・いずれにせよ明日の前場寄り付きからの株価動向は注目される。
エフェクターの株価は上場以来の最安値に近づくと買い支えが入ると見える。今までに何度も不審な動きを示している。今回も8月8日に15万2000円まで下げると2日で5000円戻し、終値15万7000円で取引を終えている。ここの株式をまともな投資家が買っているとは到底思えない。こんな危うい株式を買っても何の得にもなるはずがない。どこかの誰かが意識的に操作しているとしか考えられない。
ブロードバンドタワーの株価は激しい上下動があったものの、結局大引け間際にストップ高(100万円高)の603万円で取引を終えている。これで5日連続のストップ高、果たして”第2のガンホー”になるのだろうか?(ちなみに今日のガンホー・オンラインの終値は1413万円となっている。)ここが1000万円を超える異常な高値がつく様な素晴らしく成長性がある企業には見えないが・・・。IPOは高値との”IPO信仰”が投資家を焚きつけているが故の成せる所業と看做せる。
Yozanの株価は前場寄り付き後2万2900円まで急落しその後30分足らずで2万4970円まで急上昇したが、その後は下落に転じ終値は前日比200円安の2万3990円で取引を終えている。急上昇の意図は何だったのだろうか?株価吊り上げの後には何やら怪しい陰が見え隠れしている。初回の転換価額修正の計算対象期間は8月29日から9月2日と暫く先・・・加えて同時期に転換価額の上限/下限が決定される。それまでにどこまで下げるのか注目している。
2005.08.11
ライブドアの株価は前場寄り付き直後に480円をつけたがその後は473円前後に終始し、終値は前日比1円高の472円で取引を終えている。やはり昨日の予想通り今日発表の第3四半期決算待ちの様子見で動きが少なかった。今日の夜開示された第3四半期決算では2005年9月期決算の連結業績予想は大幅な増収増益となっている。しかしながら膨大な増資の結果、1株当り利益は6円40銭(2004年9月期)から5円53銭(2005年9月期予測)に下げている。別な見方をすれば発行済み株式に見合う分の利益を上げていない。流石に10億4900万株の重しがボディブローの様に効いて来ると思うが・・・?加えて既に先行して株価を上げていて織り込み済みと看做せるのではないだろうか?市場の反応は存外鈍いかもしれない。一方では熱病(堀江病?)に浮かされている方々が飛び付く可能性もある。そうなると株価が暴れることになるが、果たして如何に・・・?
ライブドア・マーケティングの株価は4550円前後で動いていたが、大引け前の10分位で100円ほど上げて終値は40円高の4670円で取引を終えている。大引け前の上昇はよくあるパターンで、どこかの誰かが”コマセ”を撒いて注目を引きつけたと考えられので要注意・・・。中間決算の大幅増収増益は既に織り込み済みで全く効き目がなかった。来週は第3回の転換価額修正の計算対象期間に当たり、明日は恐らくそこに向けて下げて行くと予測している。
暫くフジテレビの株価に注目していなかったがいつの間にか23万円台にまで戻し、終値は前日5000円高の23万2000円で取引を終えている。2006年3月期の連結経常利益予想を減益から一転して小幅増益の456億円に上方修正したのが好感を持たれている。加えて株価低迷が長期間に及び配当利回りが1.8%を超えるなど割安感を与えているものと見られる。しかしながらこれから先どこまで回復して行くかについては現状では不透明な状況にある。
ブロードバンドタワーの株価は大きな揺さぶりにより564万円と40万円下落したが、その後ストップ高寸前の702万円まで上昇した。結局大引け30分ほどの間に反落し、終値は前日比37万円高の640万円で取引を終えている。ここの株式を巡って相当な心理戦が繰り広げられたと推測する。今日1日の高低差は138万円・・・ここの株式保有者の心臓への負担は凄まじいものと思われる。明日以降も”百鬼夜行の心理戦”が展開するのは間違いない。今日は流石にストップ高とは行かなかったが、大波小波を繰り返しながら当面1000万円を目指す展開になるのだろうか?ところでここってそんなに魅力的な企業・・・?
2005.08.12
ライブドアの株価はまさに寄り天で前場寄り付き直後479円まで上昇したもののその後は冴えず、終値は前日比3円安の469円で取引を終えている。昨日の第3四半期決算発表後の一部の方々の浮かれぶりとは裏腹な動きを示し、予想通り市場の反応は鈍く高騰どころか逆にマイナスで引ける有様・・・。7月下旬からの不自然な上昇に部分的に織り込まれていたと考えれば上がらなくて当然・・・むしろ過大な期待により先取りして上げすぎたと見るべきであろう。10億4900万株の重しがずっしりと圧し掛かり、来週は支えきれずに株価が下方に向かうと推測している。
一方ライブドア・マーケティングの終値は前日比150円高の4820円で取引を終えている。材料が無いことを考えれば親の不甲斐無さに業を煮やしてこちらに矛先が向いたと見るべきかもしれない。ところでMSCBの引受け先の2証券が来週どの様に動いて来るか注目している。もしかしたら今回の上げで既にある程度稼いでいるかもしれない。第3回の修正転換価額をどの程度に設定しているかで決まる。そう考えると面白くない。
ブロードバンドタワーの株価は前場9時30分過ぎに695万円まで急上昇したがその後は下落に転じ、終値は前日比52万円安の588万円で取引を終えている。昨日にはその勢いに蔭りが見えたが、今日は更に失速し回復するには至らなかった。ひとまず利益確保の売りが優勢で一時的に下落したのか、あるいはここが天井と見て大量の売りが出たのかはまだ分からない。来週このまま下落傾向が続くと”第二のガンホー”どころの話ではなくなる。果たして如何に・・・?
昨日新規上場したばかりのクロップスが大失態を演じ株価が急落し、終値は前日比169円安の1101円で取引を終えている。昨日開示した業績予測の中で配当予想を実際には3円なのに10円と記載した。おまけに訂正発表が取引開始後の9時3分とあっては如何にもまずい。すんなり正しく発表していれば、前期の配当が1円で今回が3円と配当3倍で何も問題なかったのだが・・・。それにしてもこんな大事な項目を見落とすとは呆れ果ててしまう。経営陣は単なる不注意と捉えてはいけない。この企業自体の信用にも関わる重大な出来事と捉えて引き締めていかないと先が立ち行かなくなる。昨日折角上々のスタートを切ったのにいきなりケチがついたが、果たして来週はどうなるだろうか?
2005.08.13
日本経済新聞に『金融庁、大証株取得で村上氏を審問へ・認可不適当と判断』との記事が掲載されている。村上氏は”モノ言う株主”と称されていて確かにその様な側面がある。しかしながら所詮投資ファンド代表で”自己利益の極大化”が最大目的であることは明白・・・その様な村上氏が公共性の高い企業の経営に大きな影響力を持つのは如何なものか?村上氏の意見には耳を傾けるべき点も多くあるが、やはり”利益追求集団”代表の陰は大きく素直には信用できない。
金融庁は大阪証券取引所の株式を20%超取得する認可を求めているMACアセットマネジメントの村上世彰氏を「審問」する方針を固めた。審問は証券取引法に基づき、「認可を与えることが適当でない」と当局が判断したときに弁明などを聞く手続き。同庁は公共性の高い取引所の大株主として、投資の利益を重視する村上氏の姿勢を疑問視しているもようだ。
審
問は来週半ばにも開く。大証株を大量に保有する意図や保有後の運用方針、短期売買の可能性などについて村上氏の考え方をただす見通し。審問の開催は、現時点では金融庁が認可は不適当と判断していることを示すが、村上氏の弁明によっては一定の条件を付けるなどして株式取得を認める可能性も残っている。
それ以前に大証の上場の必然性が皆目分からない。むしろそちらの方が問題であり、無用の混乱を招いている責任の一端は大証にもある。証券取引法第5章には証券取引所に関する規則が定められているが、その中には上場制限の規定はない。しかしながら証券取引所は上場にはそぐわない企業と考えられるので、この際法改正して上場禁止にすべきではないだろうか?
8月7日にグローバリーが上場廃止の見通しと書いたが、その後株価は連日のストップ安でどんどん下げている。つい最近まで1600円位つけていたが、昨日の終値は720円で来週も間違いなく更に下落して行く。売上げの9割を占める主業務からの撤退となれば、企業存続自体が危うい状況では投売り続出で暴落は
必然の成り行き・・・。当面9月には上場廃止になるが、場合によってはその後倒産、あるいは会社整理に追い込まれる状況もあり得る。そうなれば株券はただの紙切れになり多くの方が被害を被る。株式投資は自己責任が原則だが、この様な企業の不祥事で投資家が苦しみを味わうのは気の毒としか言い様がない。グローバリー経営陣の経営責任が問われなければならない。
買収防衛策を導入した企業への初の敵対的M&Aとして注目されていた夢真ホールディングスの日本技術開発に対するTOBは、有力株主の協力が得られず失敗に終わった。1745万5000株(発行済み株式数の46.88%)を上限に1株110円で買い付けていたが、応募が139万9000株(発行済み株式数の3.76%)に留まった。夢真ホールディングスは応募株式を全て買い付ける方針で保有比率は10.59%になる。
堀江氏のニッポン放送への”暁の奇襲”以降、敵対的M&Aは極めてやりにくい環境になっている。日本経済新聞社の取材に対して、堀江氏はM&Aで模索する事業領域として『ネットと金融事業』を挙げている。どこを狙っているのかは分からないが、果たして友好的に大型のM&Aができるのだろうか?堀江氏に警戒心こそあれ真に協力的な姿勢の経営者がどの位いるのか甚だ疑問があるが・・・?
2005.08.14
ACCESSがMSCBを発表してから2ヶ月半、野村證券から500億円払い込まれて2ヶ月経過した。 それにも関わらず一向に使途が明らかにされない。ACCESSのお知らせには一応『non-PC向け端末向けソフトウェアの開発並びに既存事業拡大及び新規事業展開(テクノロジー・ポートフォリオの充実、研究開発人員の確保、市場占有率の獲得)』とあるが、誰もこの程度で500億円も必要だとは思っていない。 当然(大型の)M&Aがあるはず・・・ところがなかなか出ないので投資家から不満の声が上がっている。更には身の丈を超えた資金調達にも不審の目が向けられて来ている。
M&A案件の交渉が難航しているのか?あるいは既に破談になっているのか?それとも新たなM&A案件を探っているのか?いずれにせよ出来るだけ早く明らかにしないことには不審が募るばかり・・・。 ACCESS経営陣の資質が問われる事態にも成りかねない。野村證券が今までにどこまで株式転換したかは分からないが、ACCESSがMSCB残高の繰上げ償還に追い込まれることはないのだろうか?繰り上げ償還になればACCESSの資金調達の目論見がいい加減であったことを証明することに他ならない。ACCESSの信用失墜は言うまでもない。加えて野村證券もいい加減と言うことにもなる。 とにもかくにもACCESSが態度をはっきりさせないことには話にならない。中間決算が9月14日に予定されているが、果たしてそれまでに何か発表があるのだろうか?