2006.9.4
本日休載。
2006.9.5
今日王子製紙は北越製紙に対する『公開買付けの結果に関するお知らせ』を開示した。既に報じられている様にTOBは大失敗に終わった。応募株数は1125万4829株(買付け予定数の11.16%)ではどうにもならない。これではTOB条件を変更したところで何の意味も無い。これが33.34%を超える状況であれば条件変更にてTOB成立させることで北越製紙の経営に一定の影響力を持つことが出来る。 しかしながらこんなに惨めな結果では完全撤退も致し方が無い。TOB発表当時の実勢株価を大きく上回る買取り価格(800円)を提示したが、金の力だけでは安定株主の壁は崩すことが出来ず敵対的TOBはまたもや成立しなかった。
2006.9.6
アドテックスの再生計画案の(延長後の)提出期限(9月1日)を過ぎても今のところ何の音沙汰もない。未だに何の発表も無いのは良い知らせが無いのに違いない。再生スポンサーが出現して上手く話がまとまっていれば速やかに公表する筈・・・。然るに公表出来ないのは暗礁に乗り上げていることを示している。東京地裁に提出期限延長を申請したのだろうか?それとも・・・???
エフェクターの株価がストップ高(4000円高)の5万3900円で取引を終えている。今日の前場引け後に開示した『eMIPの放射線療法との併用による抗腫瘍効果の新たな知見を国際がん転移学会にて発表に関するお知らせ』が材料視されている。東大大学院医学部との共同研究の成果とある。eMIPが非常にユニークな癌治療薬になる可能性があるとしているが・・・。胡散臭いエフェクターが絡んでいるとあれば素直には信用出来ない。さて明日以降株価がどの様に反応するのか注目している。
2006.9.7
9月1日松坂屋の株式移転により設立された持ち株会社の松坂屋ホールディングス(松坂屋HD)が東証1部,、名証1部に上場した。8月村上ファンドは松坂屋HDの設立を不服として3.39%分について買取り価格決定を名古屋地裁に請求している(こちら 参照)。名古屋地裁の決定はまだ出ていない。今日の終値は前日比24円安の757円で取引を終えている。9月1日の上場後株価が下がっているが、果たして裁定価格は幾らになるのだろうか?このまま低い水準で推移すれば村上ファンドの平均取得価格を大きく下回ることになるが・・・。
さて9月5日村上ファンドが関東財務局に提出した大量保有報告書により1204万株(発行済み株式の7.05%)保有していることが判明した。株式交換(松坂屋HD:松坂屋=1:1)により伴い村上ファンドに提出の義務が生じた。ところで3.39%買取り実施後も村上ファンドの手元には計算上3.66%残ることになる。7.05%全て買取り請求しなかったのは何故なのだろうか?大株主として居座るつもりなのだろうか?結局は全て手離すことになると思うが・・・。
村上ファンドの持ち株処分は徐々に進行(こちら 参照)していると見られる。9月5日村上ファンドが関東財務局に提出した大量保有報告書により日商エレクトロニクス、ホシデン株式の一部売却が判明した。日商エレクトロニクス(5.49%→2.09%)、ホシデン(12.53%→8.10%)となっている。また8月25日にはUSEN(5.21%→3.28%)、GMOインターネット(7.80%→6.45%)が判明している。 恐らく回復基調にある株価動向を睨みつつ手仕舞いを図っていると考えられる。
2006.9.8
東証は8月17日付けでみずほ証券からジェイコムの誤発注に関する損害賠償請求404億円を求められていた。この件に関して東証は今日付けで『支払い拒否の回答書を送付』と発表した。みずほ証券が損害賠償請求を起こすのは必至・・・。これで誤発注問題は前代未聞の法廷闘争に発展する。みずほ証券は自らの失策のみであれば3億円の損失で済んだと主張している。それで残りは404億円は東証の大失策につき損失を補填せよとは・・・よくもここまで身勝手なことを言えたものと呆れ果てる。東証の失策ゼロとは言わないが、元を正せば誰がどの様な原因でこの騒動を引き起こしたか考えればここまで強欲な要求が出来る筈がない。みずほ証券は司法判断で値切られることを前提に思い切り吹っ掛けたと推察される。さてこの一悶着に司法はどの様な結論を出すのだろうか?
9月6日前場引け後に一見するに好材料?と思えるIRを発表したエフェクターの株価は2日連続のストップ高をつけた。今日も前場には6万3400円まで上昇したが、その後は勢いが続かず結局昨日と同じ5万8900円で取引を終えている。投資家に信頼されている企業であればもう暫く勢いが持続したかもしれないが、今までにもここは材料らしきIRを出しては結局投資家を裏切っている。信用されなくても致し方が無い。今回のIRも早々に忘れ去られて株価また元のテイタラクになると思われる。
昨年の三冠馬『ディープインパクト』が出走する凱旋門賞(フランス ロンシャン競馬場:芝 2400m)がNHKで生中継される。今までに凱旋門賞では1999年エルコンドルパサーが1/2馬身差の2着が最高・・・。果たして今回はどうなるのだろうか?NHKでは10月1日にBS1、総合で生中継する。出走時間が24時30分なので無理なく見ることが出来る。今から楽しみにしている。
2006.9.9
囲碁第31期名人戦七番勝負第1局が昨日、今日の2日間新潟県長岡市で開催された。張栩名人(現三冠)に挑戦するのは前回の本因坊戦で当時の張栩本因坊からタイトルを奪取した高尾紳路本因坊・・・。名人と本因坊の対決とあれば世の中の注目を集める。特に本因坊位を奪取された張栩名人は何が何でも防衛したい。一方高尾本因坊は名人位を奪取して名人・本因坊の称号を得たい。今が旬の二人の対決は話題に事欠かない。対局前から激戦が予想された。
予想に違わぬ大激戦にInternet観戦の私は釘付けになった。高尾本因坊の先番(黒)で始まった対局は1日目の封じ手間際に疑問手が出て高尾本因坊が優勢と見られたが、流石張栩名人・・・超一流になるとそう簡単には土俵を割らない。一時形勢不明、やや張栩名人が逆転?との場面もあったが、高尾本因坊が半目勝ちとギリギリ凌いだ。七番勝負はまだ先が長い。最終局まで縺れ込む可能性もある。ビッグタイトル戦はやはりワクワクする。毎度のことながら超一流の技には感嘆させられる。
ビッグタイトル戦が金、土曜日に開催されることは極めて珍しい。2日目開始時に立会人、記録係の後ろに小学生などが多数座って見ていた。平日では小学生などが盤側で見ることは出来ない。今回その機会を作る為に土曜日を当てた。囲碁振興の為にも良いこと・・・子供達に良い刺激となったことと思う。プロの真剣勝負の緊張感を現場で味わうことは通常出来ない。
2006.9.10
9月8日大引け後スカイマークエアラインズは『第6回新株予約権(第三者割当)の発行及びコミットメント条項付き買取契約締結のお知らせ』を開示した。スカイマークエアラインズは三菱UFJ証券に新株予約権1万個(1000万株)を付与し37億900万円を調達する。当初行使価額は386円、上限:552円、下限:184円となっている。それ故計算上
18億4000万円≦調達資金額≦55億2000万円 となる。今回の新株予約権発行により潜在株式比率は17.28%となるが、希薄化の影響を薄める為に1回に行使出来る予約権を2000個(200万株)との制限を設けている。尤も新株予約権を分割行使したところで増資に見合う収益を上げないことには希薄化な免れない。
さて今回の新株予約権には「スカイマークエアラインズから行使要請があった場合にのみ三菱UFJ証券が権利行使出来る」との特約がついている。但し2009年8月27日以降は三菱UFJ証券の自由裁量で権利行使出来る。資金調達が必要な時期を見計らって機動的に資金調達出来るとのこと。へそ曲がり的な見方をすれば株価の高い時に行使させることも可能だが・・・。約3年間はスカイマークエアラインズに都合良く出来ている契約にも見える。引受け先の三菱UFJ証券も馬鹿ではないので一方的に不利な契約を結ぶとも思えない。果たしてどうなのだろうか?ところでスカイマークエアラインズの9月8日の終値は前日比3円安の365円と当初行使価額386円を下回って取引を終えている。新株予約権発行の開示を受けて週明けの株価はどの様に推移するのだろうか?
昨日の中山競馬第9Rにて3連単1655万9120円の配当が飛び出した。これは日本国内に於ける公営競技史上2番目の高配当となる。的中は僅か15票・・・いったいどの様な方がGETしたのだろうか?それにしても100円が1655万円に化けるとは何とも凄まじい。ちなみに史上最高の高配当は2005年10月22日の東京競馬第12Rの3連単の1846万9120円・・・。