2006.10.16
”○○○○”株式の代表格の一つドリームテクノロジーの株価がここに来て何やら怪しげな動きを示している。今日の終値はストップ高(1000円高)の1万240円と久しぶりに1万円台を回復して取引を終えている。業績拡大に寄与する様な目立った動きはどこにも見当たらない。強いて上げれば自己株式取得しかない。となれば露骨な株価対策・・・?それに踊らされて以前に何度も起きている”●●”騒ぎとなるかもしれない。
9月29日ドリテクは自己株式の取得を開示していたが、今日までに予定の10万株を全て取得したことを明らかにした。取得費用は8億3332万2710円、1株当たり8333円で取得したことになる。また今日先と全く同一条件で追加の自己株式取得を行なうと発表した。これもまた恐らく短期間で全て取得すると思われる。今回も予定通り全て取得すれば合わせて20万株、発行済み株式の11.1%となる。もしかしたら更に追加の自己株式取得があるのだろうか?それにしてもドリテクは株価対策の為に資金を投入している様にしか見えない。2006年12月期決算では大赤字の見通しにも拘らずこんなところに資金投入していて良いとは思えない。本業をより活性化させ収益を上げる方策を講じるのが経営者としての在り方と思うが・・・?姑息な手段により株価上昇を達成したところで単なるマヤカシでしかない。
2006.10.17
USENは孫会社にあたるアルメックスPE(金属表面処理装置販売)をベンチャーキャピタル大手のエヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(NIF)に売却する(こちら 参照)。USENは5月にアルメックスを買収したが、その後金属表面処理装置部門を分社化してアルメックスPEを立ち上げた。USENは金属表面処理装置部門について本業との相乗効果が見込めないとして売却方針を採っていた。(開示には売却金額が掲載されていないが)恐らく100億円を超えると見られる。
USENは巨額の有利子負債を抱え財務体質を圧迫している。(本業との相乗効果が見込めないとは言っても)自らの財務体質に問題が無ければ何も急いで売却する必要は無い。やはり何がしかの現金を手中に収め負担を軽くして財務体質改善を図る必要に迫られていると考えるべき・・・。(LDがそうだった様に)M&Aで無節操に何でもかんでも手を出せば良いと言う物ではない。無理に無理を重ねればどこかの如く自滅(破滅)の道を歩むことになる。
2006.10.18〜10.21
都合により休載。
2006.10.22
10月19日USENは2006年8月期決算短信を開示した。開示によると売上高:1820億900万円(前年同期:1541億4800万円)と増収になっているものの、営業利益:35億3000万円(同:95億3100万円)と前年同期比63%減と大きく落ち込んでいる。更にギャガ・コミュニケーションの評価損計上、電柱撤去費用の引き当て金計上などが影響して経常損失:36億4000万円(同:62億7400万円の黒字)、当期純損失(同:277億700万円)と2期連続の赤字となった。2期連続赤字決算が懸念要因となり10月20日のUSENの株価は前場ストップ安(100円安)で寄り付いたが、その後は下げ渋り終値は前日比48円安の947円で取引を終えている。
宇野社長は決算説明会後に11月の提示株主総会でLD子会社化を提案する考えがないことを明らかにした。但しLD子会社化、資本提携については検討継続の意向を示した。確かにUSENの現状を考えればLD買収の余裕はない。まずは自らを黒字体質に戻さなければそれどころではない。一方LD側は”LD事件”発覚後にはUSENに傾いていたが、現状ではUSENとの経営統合には冷ややかになっているかもしれない。何せぐらついて頼りないUSENに縋る気にもなれないのでは・・・?ところで”LD事件”が発覚してから9ヶ月経過したが、LDの現状はいったいどうなっているのだろうか?最早LDの名前では商売出来ない状況となればかなり苦しい筈だが・・・。それにどの程度の人材が残っているのだろうか?