2006.12.18

 先日粉飾決算が明らかになったミサワホーム九州は大幅な売り越しで値が付かず前日比95円安の437円売り気配のまま終了した。有価証券虚偽記載にて上場廃止の可能性があるとすれば止むを得ない。福岡証券取引所の判断に注目が集まる。ところで幾らで値が付くのだろうか?この様な不正行為で損をさせられる投資家はたまったものではない。また親会社のミサワホームは前場開始から売り気配が続き、結局終値はストップ安(500円安)の2780円で取引を終えている。子会社の上場維持問題、加えて自らの上場維持に関しても先行き不透明となればこの先の展開が読み難い。さて・・・?

 先週金曜日にセントレックスに上場した
ギガプライズは前場9時15分頃に初値35万円を付けた。前場引け前にストップ高(5万円高)の40万円となりそのまま取引を終えている。公開価格18万円の2.22倍とまずは好スタートを切った。IPO連敗中のセントレックスとしてはホッと安堵しているのに違いない。 しかしながらまだ安心は出来ない。この先どの様に推移するのか見守って行く。

 株式分布状況の猶予期間入り銘柄に割当てられているセシールの残り期間が半月となった。少数特定者持ち株比率を75%以下に下げることが出来るのだろうか?60.73%保有しているLDはどうするのだろうか?このまま指を加えて投了するとは思えないが・・・?上場廃止となれば痛手を蒙る筈・・・。ところで同じLDグループのカーチス売却決定を受けての連れ高で12月1日には一時374円をつけた株価はその後下落に転じている。何も変わっていなければ元に戻って当然・・・終値は前日比4円安の322円で取引を終えている。

 2006.12.19

 12月13日新たなFinanceを発表して以降予想通りYozanの株価は酷いことになっている。今週に入り当初行使価額2579円を大きく下回り、終値は前日比260円安の2100円で取引を終えている。安易な資金調達を繰り返していては投資家からの信用は大きく損なわれる。加えて引受け先のMarine Partnersが借株→空売りとの姑息な手段で株価下落を目論むことは容易に推察出来る。何にせよふざけた話の連続となれば投資家にはMeritがある筈がない。ところで20億円の払い込み期限は12月28日・・・果たしてキチンと払い込まれるのだろうか?前回実施のFinanceでは予定額の半分しか払い込まれなかった(こちら 参照)。かつてアドテックスがMSCB引受け先に逃げられその後哀れな末路を辿ったのは皆さんご存知の通り。はてさてYozanの行く末は如何に・・・?

 今日も
ミサワホーム九州は大幅売り越しで値が付かずストップ安(80円安)357円売り気配のまま終了した。有価証券虚偽記載に加えて2期連続の債務超過となれば最早上場廃止は動かし難い。この状況下では容易に買い手が付くとは思えない。このまま今週一杯値が付かなければ週末には147円売り気配まで下がる。(状況は非常に厳しいが)果たしてどうなるのだろうか?一方親会社の
ミサワホームHDの急激な下げは一応止まり終値は前日比40円安の2740円で取引を終えている。しかしながら親会社としての責任がどこまで問われるのか先行きは依然として不透明・・・。暫く様子を見なければ何とも分からない。

 2006.12.20

 ダルトン・インベストメンツのTOB成立以降音無しの構えだったサンテレホンに突如大きな動きが見られた。JIP-Iがサンテレホン株式の公開買付けを発表、これに対しすかさずサンテレホンは賛同の意を表明した(こちら 参照)。TOB価格:1120円、買付け予定数:2115万1000株(議決権ベース:66.67%)、上限を設けず応募株式は全て買取るとしている。今回100%取得出来なかった場合には全部取得事項の適用などにより完全子会社化の予定とある。この状況を受け東証は上場廃止基準に該当する可能性ありとして監理ポストに割当てたこちら 参照)。サンテレホンの株価は上場廃止懸念なんぞ何のその・・・当面の目安TOB価格1120円に完全に鞘寄せする形で急上昇した。終値は前日比125円高の1130円で取引を終えている。

 さて
最大の焦点は先にTOB成立により約38.94%保有のダルトン・インベストメンツの去就・・・。(1100円で買い付けているが)果たして1120円に応募するのだろうか?TOB実施前は1000円を大きく下回る水準で推移していたので1120円で手離してもかなりの利鞘を稼ぐことが出来る。それともTOB価格の上積みを要求するのだろうか?報道によるとダルトンはTOBに賛同と伝えられる。あまり”欲の皮”を突っ張らせても得にはならない。如何なる手段でも利益さえ確保出来ればそれで良い。

 MEXは『LD保有の当社株式に一部譲渡に関するお知らせ』、『日本SGI 株式会社との業務及び資本提携に関するお知らせ』を開示した。これで日本SGIが筆頭株主となりMEXは(念願の)LDグループからの離脱となる。LDはMEX株式を51.56%保有しているが、全て手離すのではなく20%残すところが何とも微妙・・・。昨日までは7万円台を推移していただけに譲渡予定価額10万5000円とは随分と高目の設定と訝しく感じる。設定理由が不明では何とも言えないが・・・日本SGIには当然何らかの目算があっての設定と思われる。とにもかくにも14時頃にこの一報が流れるとMEXの株価は一気にストップ高(1万円高)の8万5600円に急上昇した。当面は10万5000円を意識した株価推移と推察する。

 ここに来てカーチスに続きMEXの(一部)売却と相次いで
LDはグループ傘下企業を切り離しを決めている。カーチス、MEX共に”LD事件”発覚直後からグループ離脱の意思を表明していた。”泥に塗れた”LDブランドで商売出来ないことは最早明らか・・・。グループ離脱しても”茨の道”が待ち構え必ずしも先行きバラ色と言う訳ではないが、両社共に年内に方向性が決まり取り敢えず安堵しているのに違いない。さてこれでLDグループの残りの主な企業はターボ・リナックス、セシール・・・今後どうなるのだろうか?いずれ売却せざるを得ないと見ている。となればLDグループの解体は時間の問題・・・?

 2006.12.21

 インボイスの子会社
インボイスパートナーズがダイナシティの第4回新株予約権を大量行使(行使総額:110億円)して保有比率50.53%の筆頭株主になった(こちらこちら 参照)。今までの発行済み株式数にほぼ匹敵する104万8737株の大量の新株式が発行された。これでは希薄化は免れない。従来からダイナシティは配当性向30%を目処として株主への利益還元を行なうとしている。今回の新株予約権行使により発行済み株式が大幅に増加した為期末配当(予想)が705円から338円に大幅減額となる。既存株主には迷惑な話・・・株主軽視の誹りは免れない。こんなテイタラクでは株価下落は当然の成り行き・・・終値は前日比1010円安の1万2690円で取引を終えている。

 またダイナシティは「
第2回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行価格の100円で買入消却する(買入総額:191億円)」としている(こちら 参照)。これが株式転換されたらとんでもないことになるので買入消却は当然と言える。買入償却資金はインボイスからの110億円と借入金、自己資金で賄うとのこと。何のことはない。インボイスからの110億円は右から左へLDの手中に収まるだけ・・・。これではまたどこかで新たな資金調達の必要性が生じる可能性がある。「既に”自転車操業”状態では・・・?」との疑念すら持つ。果たして如何に・・・?

 
TBSの株価は一時4000円を超え上昇の勢いが止まらない。終値は前日比110円高の3960円の高水準で取引を終えている。この勢いはいったいどこから来るのだろうか?様々な思惑が蠢き思惑が新たな思惑を引き出す展開になっているのかもしれない。ある意味怖い様にも思えるが・・・?さて楽天の含み益は拡大の一途を辿り手離すには条件が整いつつある。三木谷氏が決断しないことには局面は一歩も前進しない。あまり欲張らずにどこかで手仕舞いした方が得策と思うが・・・。

 12月18日子会社に於ける不適切な会計処理により日興CGは2005年6月期、及び2006年6月期の決算を訂正した(こちら 参照)。これを受け東証は日興コーディアルグループを虚偽記載により監理ポストに割り当てた。また証券取引等監視委員会は日興CGに対し課徴金納付を命ずる様金融庁に勧告した。大手証券会社がこの様な不正行為に手を染めては折角復活基調にある市場に悪影響を及ぼさないとも限らない。何故この様な不正行為が後を絶たないのだろうか?企業活動の基本中の基本とも言える「コンプライアンス(法令遵守)を軽視する風潮が残っているのでは?」との疑念すら脳裏に浮かぶ。さてこの事態を受けて日興CGの株価は一昨日はストップ安(200円安)、昨日の64円安と2日連続で大きく下げたが、今日の終値は前日比82円高の1237円と戻して取引を終えている。これで少しは落ち着くとは思うが・・・。

 2006.12.22

 Yozanの株価は下落に弾みがつき遂に2000円を割り込んだ。今日の終値は前日比160円安の1930円で取引を終えている。今週の累積下落幅は625円!次から次と新たなFinance実施により発行済み株式数を増加させ一向に業績向上に繋がらない現状では当然だが・・・。年初の大発会での終値3万9040円は”夢のまた夢”・・・回復の見込みは全く感じられない。ところで12月28日に引受け先から20億円払い込まれなかったら・・・?そんなことにでもなれば益々アドテックスが歩んだ道に近づく。さて・・・?

 昨日サンライズ・テクノロジーは『新株予約権の譲渡に関するお知らせ』を開示した。ロータス投資事業組合から第7回新株予約権の内8000万株相当分がISGR2投資事業組合に譲渡される。ISGR2は産業構造総合研究所社長の石澤氏が代表を務める。しかしながら
ロータスとサンテクとの縁が切れる訳ではない。ロータスは依然として現物株式1430万株、及び新株予約権1900万株相当分を所有している。元々怪しげなロータスのこと・・・どの様な仕掛けをして来るのか分かったものではない。ISGR2は(ロータスよりもマシかもしれないが)どこまで信用出来るのか分からない。さて・・・?

 昨日日清食品は『株式交換による明星食品の完全子会社化のお知らせ』を開示した。株式交換比率:未定、来年3月末が株式交換予定日となっている。TOB実施により発行済み株式の86.32%を保有する状況になっては上場廃止は必至・・・。そこでTOBに応募していない残りの全株式買取りを決めたのは当然の措置と言える。SPJの仕掛けた明星食品乗っ取り騒動は食品業界再編の一端となって終結を迎える。次に気になるのがSPJが日清食品の保有比率を8.75%に高めていること・・・。(強欲なファンドのこと)明星食品を痛めつけ戦利品を獲得した後は日清食品に狙いを定めることは充分に予想出来る。ところで今日の
明星食品の株価は「株式交換比率が(明星)株主に有利な比率になるのでは?」との思惑が蠢いたと考えられる。終値は前日比84円高の807円と急伸して取引を終えている

 エフェクターの株価は連日3万円を下回りつつもギリギリで3万円に戻す展開が続いていた。何やらどこぞの誰かの強引に3万円を維持させるとの意図が働いている様にも感じられる。昨日何度も2万円台に落ちては3万円に戻す妙な動きが見られた(こちら 参照)。しかしながら結局昨日の終値は2万9500円と初めて3万円を割り込んで取引を終えた(今日の終値は昨日と変わらず)。尤も今となっては3万円を割り込むことなど些細なこと・・・むしろ未だに上場し続けている方が問題としては大きい。まさに”百害あって一利無し”・・・目障りな存在でしかない。

 2006.12.23

 昨日LD定時株主総会が幕張メッセで開催され(6月の臨時株主総会の1800人を大幅に下回る)499人が出席した(こちら 参照)。LDは”過去の存在”となり世の中の注目度も一段と低下していることの表われ・・・僅か一年前の狂乱状態を思い起こせば最早見る影も無い。ところで外部調査委員会委員長の川端和治弁護士は「役員の法令違反への関与や会社の損害が明確になれば証拠資料が手に入る3月以降に損害賠償請求することになる」と報告した。堀江氏、宮内氏などに対する一審判決が年明けに出される。その辺りも睨みつつ今後の方針を決めるものと見られる。

 さて現経営陣では平松氏以外の5名退任、入れ替わりで外資系ファンドなどが推薦する米国人弁護士2名を含む計4名が新たに取締役に就任する。これにより
外資系のLDへの経営への影響力が強まり、現在進められている子会社売却など事業見直しがより加速する可能性が高い。株主総会にて個人株主からは「どう会社を再建するのか?」などの質問が多く出たが、最早”地に墜ちた”LDブランドでは商売が出来ず先細りは見えている。今後「全ての子会社売却→LD清算」の道を辿ることも考えられる。Totalでほぼ過半数を押さえている外資系ファンドなどはその線で利益を得ようとしているかもしれない。去就不明のターボ・リナックスの昨日のストップ高、セシールの上昇にもその辺りの思惑が働いていると見られる。

 LDの発行済み株式は約10億5000万株、単元株なし(1株単位の売買可能)、それに株主と13万人なれば事務コストは馬鹿にならない。そこでLDは事務コスト削減を名目として100:1の株式併合を行なう。となれば100株未満保有の株主は議決権行使などの権利を保持するためには不足分を買い増さなければならない。しかしながら上場廃止された株式の売買は簡単には出来ない。端数株式は(記念品としてく)手元に残すか、売却相手を自分で探すか、あるいはLDに買い取らせるしかない。結局は「少数株主軽視」・・・小は大に呑み込まれ葬り去らる。
政治の世界でも経済の世界でも「数の論理」がモノを言う。

 明日高知競馬第11R(ダート:1400m)に「ホリエモン」が出走する。前走は直線伸び足を欠き勝った馬から0秒7差の6着と凡走した。発走除外後の復帰7戦は好走/凡走を交互に繰り返し・・・となると今回は好走する番となる。「ホリエモン」の状態がよく分からないが如何に・・・?

 2006.12.24

 東証は『2009年後半に稼動予定の次世代システム開発を富士通に委託する』と発表した(こちら 参照)。8月以降5グループの提案を受け「
公平で国際的な調達過程に基づく技術的な観点」から富士通を選んだとしている。ところで富士通と言えば昨年末発生した誤発注問題を引き起こしたシステム開発に携わった。東証はみずほ証券と損害賠償責任を巡り泥沼の争いを繰り広げている。そんな曰くつき”の富士通がよくぞ再び選ばれたものと思う。ケチがついた富士通は契約検討対象から外されても可笑しくはないが・・・。投資額は約300億円・・・もし取り逃せば”逃がした魚は大きい”となる。必死の思いで東証に対し働きかけを行なったと思われる。取り敢えず富士通は安堵しているのに違いない。

 一昨日京樽は今期2度目の業績下方修正を行なった(こちら 参照)。開示によると2006年12月期(連結)の売上高:332億5000万円(前回発表:1.1%減)、経常利益:4億6900万円(同:35.8%減)、当期純利益:3億7400万円(同:37.0%減)とある。ちなみに前年度の経常利益:6億9200万円・・・前回予想から一転して減益となる。売上げがほぼ横ばいにも拘らず利益を大きく減らしているのは何故・・・?開示では「郊外型和食レストラン事業の業績低迷」、「マグロ、サーモンなど魚介の高騰による売上原価の上昇」、「求人難によるパート、アルバイトの時間単価引き上げに伴う人件費の上昇」と説明している。これだけ読むと来期以降も結構大変そうに思えるが・・・。さてこれを受け近頃15万円付近にてほとんど動きの無い京樽の株価が週明けどの様な反応を示すのだろうか?

 12月21日
アジア航測株主総会にてドリーム・テクノロジー提案の取締役選任議案が否決された。ドリテクは持ち分法適用会社のアジア航測に対しドリテク池田社長など3名の取締役選任と経営参画を求めた。これに対しアジア航測は「特定のグループ企業としてのイメージが強くなることは当社の発展にとり好ましくない」として反対していた(こちら 参照)。ドリテクは(議決権ベースで)32.69%保有する筆頭株主・・・「数の力」で押し切ろうとしたがモノの見事に跳ね返された。何かと”曰く付き”のドリテクに言い寄られたとろでアジア航測としてはおぞましい気分でしかない。取り敢えず無理難題を跳ね付けホッとしているのに違いない。しかしながら”厚顔無恥”なドリテクへの警戒を怠ってはならない。またどこかで無理難題を吹っ掛けて来るかもしれない。

 高知競馬第11Rに出走した「ホリエモン」は「ビッグスターオー」のクビ差の2着に惜敗した。好スタートから果敢な逃げを打ちゴール寸前惜しくも「ビッグスターオー」にかわされた。今回もまた間1走おいての好走となった。相変らず「ホリエモン」の調子は測り知れない。

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