2007.1.29

 Internet検索で興味ある記事を見つけた。「2006年9月中間期・9月期決算にて
1年以内に経営破綻のリスクを抱えている上場企業が東証で24社、JASDAQで18社の計42社」あるとのこと。上場企業が1年以内に経営破綻リスクが極めて高いと判断された場合には経営者、又は監査法人はその旨決算書、又は監査報告書に記載しなければならない。サッカーで言えば”イエローカード”・・・所謂”訳あり企業”と看做される。「継続企業の前提に重要な疑義が存在」との注記が付けられるのは尋常ではない。さて「継続企業の前提に関する注記」記載のある42社の中にYozanが含まれている。Yozanの株価は1500円近辺の低水準で喘いでいる。今日の終値は前日比36円安の1536円で取引を終えている。

 NHKのNews番組で「
ハルウララ」の近況を放映した。那須トレーニングファームから千葉県勝浦市の乗馬クラブに移され、人の心を癒すホースセラピーの馬として調教を受け今日初めてお披露目となった。4月からは一般公開される予定になっている。馬主の安西氏は地方競馬振興の為の全国行脚を行なうとしていたが・・・。安西氏のサイトでは募金を募り大々的に広報していた。(無理があるのではと思っていただけに)立ち消えになったことは「ハルウララ」にとり好ましい。TVで取り上げられその後人間のエゴに振り回されていたが、これでどうやら
安住の地を得て余生を過ごすことが出来るのでは・・・。

 2007.1.30

 昨日消費者金融大手の
プロミスは「LDとのショッピングモール事業での業務提携」を発表した。プロミスが2月中旬に設立する新会社へLDのショッピングモール事業を全面的に移管する。消費者金融業界は所謂”グレーゾーン”金利の撤廃が決まり厳しい経営環境に置かれている。プロミスも2007年3月期第3四半期業績では大赤字となっている(こちら 参照)。一方”LD事件”以降不振に喘ぐLDは何とかして業績回復への目処をつけたいとの意向がある。苦境にある両社が手を取り合って切り抜けたいとの思惑が一致したと言ったところだが・・・。落ち目同士が寄り添ったところで果たして効果が出るかどうかは甚だ疑問がある。ちなみにプロミスの株価はこの程度の情報には反応を示す筈もなく、今日の終値は前日比90円安の4140円で取引を終えている。

 2007.1.31

 
Yozanの株価は上場来最安値更新と下落の勢いが止まらない。後場には一時1403円まで下落・・・結局終値は前日比84円安の1405円で取引を終えている。直近3営業日累積で157円の下落とは何とも酷い。業績不振に加え大量の潜在株式の存在とあれば何も良いことは無い。資金繰り悪化で無茶苦茶なFinanceを繰り返せば結果がどうなるかは想像するのは難しくはない。状況によっては”●●”の恐ろしい二文字がチラついて来る。果たして・・・?

 昨日
日興コーディアル・グループの特別調査委員会が不正会計問題の調査報告書を公表した。その中で山本CFO、平野社長等経営陣の積極的関与があったとしている。一連の不正は組織ぐるみで行なわれたことが明らかになった。これまでは東証が上場廃止にはしないとの楽観的な見方が支配的だったが・・・。経営陣の不正への関与が明らかになり事態は一変・・・上場廃止懸念が一挙に高まった。東証の最終判断は日興CGが2月28日に提出予定の訂正有価証券報告書を待って下される。さて日興CGの株価は上場廃止懸念を受け売り一色となり、終値はストップ安(200円安)比例配分の1184円で取引を終えている。果たして明日は取引が成立するのだろうか?

 2007.2.1

 昨日関東財務局に提出された大量保有報告書により
糸山英太郎氏がテレビ東京株式を11.48%→12.55%に買い増していることが判明した。EDINETを見るとほぼ毎日取得している。糸山氏は予てから「割安と見れば買い増す」との言葉通り有言実行の構えを崩していない。テレビ東京経営陣に対する糸山氏の不信感は半端ではない。テレビ東京の経営への影響力を高めるべく今後も更なる買い増しは充分に予想される(こちら 参照)。糸山氏とテレビ東京経営陣のバトルからも目が離せない。

 3月迄に
東証への上場申請を予定していた日興アセットマネジメントは延期の方針と報じられている。親会社の日興CGの不祥事が世間を騒がせている現状では上場云々を言い出せるものではない。仮に日興CGが上場廃止になった場合には子会社の新規上場は困難になると思われるが・・・。何にせよ親会社の不祥事の決着に大きく左右されることは間違いない。さて日興CGの株価は9時半頃に寄り付き直後ストップ安(200円安)をつけたが、終値は前日比184円安の1000円で取引を終えている。果たして明日以降落ち着くのだろうか?

 2007.2.2

 一昨年12月誤発注問題で注目を浴びた
ジェイコムは昨日『東証に於ける上場市場の変更に関するお知らせ』を開示した。開示によると2月23日マザーズ→東証1部、又は2部に市場替えとある。マザーズに新規上場してから約1年2ヶ月で市場替えとは結構早い。市場替えに伴う記念配当実施、及び2007年5月期配当予想(増配)を発表している(こちら 参照)。また4000株の公募増資、2000株の売り出しを発表した(こちら 参照)。調達資金の使途は4.3億円を設備資金、残額を給与支払いの早期化や採用教育費等運転資金に充当する予定としている。さてこの情報を受けジェイコムの株価は一時ストップ高(5万円高)を狙う勢いを見せたが、終値は前日比2万4000円高の42万9000円で取引を終えている。

 昨日
サッポロHDは『定時株主総会に於ける株主提案について』を開示した。開示によると筆頭株主SPJから2つの議題が提案された。一つは昨年2月に導入した事前警告型の買収防衛策の廃止、もう一つは防衛策導入について取締役会決議→株主総会決議への定款変更を要求している。SPJへの警戒心を強めているサッポロHDは19.28%保有の筆頭株主の要求に対しどの様に対応するのだろうか?定款変更には50%以上の出席、かつ2/3以上の賛成が必要な為否決に持ち込むのは難しくはない。 それでも20%近く保有の筆頭株主の要求なのでサッポロHD経営陣はキチンとした説明が必要と考える。

 さてこの時期にSPJが動いたのは何故?サッポロHDの買収防衛策では取締役会が大量保有の目的などの説明を求め敵対的買収と判断すれば新株式を発行出来る。そこでSPJが更に買い増す為には買収防衛策が目障りな存在になる。そこで定時株主総会の時期を見計らって廃止提案に踏み切ったと見られる。別な見方をすれば話題を振り撒いて株価を吊り上げ高値で売り抜けるとの算段では・・・? 如何なる能書きを言おうが最終的にファンドは大きな利益を確保すればそれで良い。ちなみにサッポロHDの株価はSPJ株主提案に反応し、終値は前日比36円高の759円で取引を終えている。

 2007.2.3

 
楽天とTBSの業務提携交渉は何の動きもないまま2月末迄自動延長となった。水面下でどの様な交渉が行なわれているのか情報が皆無で全く状況が掴めない。2月末には楽天保有のTBS株式の議決権凍結の信託契約の期限切れとなる。恐らく2月末迄に交渉が纏まる見込みは皆無に等しい。となればその時点で三木谷氏がどう動くのか注目される。信託継続により長期戦の構えをとるのか、あるいは高値水準(昨日の終値:4370円)にあるTBS株式を売却し(グリーンメーラーとして)撤退するのか?三木谷氏がTBS株式を買い増すとの選択が無い訳ではないが、楽天の現状、TBS株価等々を勘案すれば到底考えられない。さてこのまま交渉を継続したところで三木谷氏に都合の良い方向に向かうとは到底思えない。なるべく早く撤退した方が得策では・・・。

 昨日
ドリーム・テクノロジーは『業績予想の修正に関するお知らせ』を開示した。2006年12月期業績(連結)は売上高:73億7000万円(前回予想:76億円)、経常損失:13億9000万円(同:2億7000万円)、当期純損失:46億2000万円(同:16億円)と大幅な下方修正となっている。修正理由として保有するアジア航測株式の評加減、平成電電の事業整理損失を挙げている。さて大赤字に苦しむドリテクに黒字転換の見通しはあるのだろうか?何処から見ても一筋の光明すら差していない様に思えるが・・・。何にせよ厳しい経営環境に置かれていることは間違いない。

 2月19日
名証セントレックスに広告代理業を営む中広新規上場する。2008年3月期業績予想によると売上高:47億2700万円(前年度:42億822万円)、経常利益:2億5000万円(同:1億9597万円)、当期純利益:2億3700万円(同:1億1266万円)となっている。さて株価推移表その8をご覧頂きたい。セントレックスの直近IPOはJBイレブンを除き公開価格割れとなっている。セントレックスへの信頼度の低さを如実に物語っている。これほど公開価格割れが続くと果たしてどれ程の投資家が飛び付くのか興味がある。株価推移表その8へ追加して当面追跡を行なうことにする。

 2007.2.4

 一昨日森永製菓は不二家支援を断念すると発表した(こちら 参照)。不二家の第2位株主の森永が再建支援の有力候補に挙げられていたが、結局はMeritが無いとの判断から資本関係解消を視野に入れているとされる。となれば残るは山崎製パンのみ・・・。食品衛生管理体制整備の支援に加え資本提携に向けての協議が行なわれている。現時点では両社の最終合意には至らず何の発表も無い。営業停止が長引く不二家の財務状況はかなり厳しい。同業他社、金融機関からの強力な資金面での援助が無ければ早晩立ち行かなくなるのは火を見るよりも明らか。不二家の命運は山崎製パンの掌中にあると言っても過言ではない。

 今日府中競馬場で第41回共同通信杯(芝:1800m)が行なわれた。興味の焦点は何と言っても稀代の名馬ディープインパクトの弟「
ニュービギニング」・・・。父がサンデーサイレンス→アグネスタキオンに変わっているが、同じ厩舎、オーナー、そして鞍上も同じ武豊となれば注目を一身に集める。ニュービギニングは好スタートから最後方に下げ直線勝負に賭けたが、上がりの速い競馬に一息伸びが無く(単勝一番人気の)フサイチホウオーの4着に敗れた。現状ではまだ力の差が感じられた。ディープインパクトと比較するのは可哀想な気もするが、ニュービギニングはまだこれからの馬、それなりには走るに違いない。弥生賞、あるいはスプリングSを一叩きして皐月賞に臨むと思われる。但し皐月賞、ダービーを制するには相当な変わり身を見せなければまだまだ苦しい。

トップ アイコン
次の記事へ

トップ アイコン
フジvsライブドア
トップヘ

トップ アイコン
前の記事へ

トップ アイコン
サイトトップヘ

やじ馬見聞録