2007.7.2

 ブルドックソースへの
SPJの仕掛けが失敗に終わりそうな形勢に株価が反応を示している。今日の終値は前日比160円安の1460円で取引を終えている。株主総会での提案否決、買収防衛策発動差し止め仮処分申請却下となれば既に思惑で株価が変動する状況には無い。仮処分申請については東京高裁に即時抗告しているが・・・恐らく敗北は間違いない。目先の値上がりが期待出来ないとなれば短期資金が逃げる状況も止むを得ない。尤も騒動を起こして株価を吊り上げたSPJはしっかりと利益を確保して退散することになる。金儲けしか考えていない”極悪”ファンドの愚行には虫唾が走る。

 
グッドウイルのFinanceに対する行使価額決定日迄残り4営業日・・・今のところ予想通りしっかりと下げている。今日の終値は前日比800円安の4万1600円で取引を終えている。Finance発表後の5営業日で累積9100円下げている。果たしてどこで下げ止まるのだろうか?引受け先のドイツ銀行ロンドン支店は貸し株で空売りしていないのだろうか?残り4営業日の株価動向が注目される。

 2007.7.3

 「
OHT株式の信用取引で巨額の損失が出ている問題に関連して都内の弁護士が名義借りで株式取引」と読売新聞が報じている。10人程度の知人から名義を借りてOHT株式の信用取引を行なっていた。この弁護士は株価暴落直後に雇用していた弁護士全員解雇、事務所を閉鎖、その後は失踪状態にある。さて無論弁護士が最大の”ワル”だが・・・。弁護士の肩書きに惑わされてお気軽に名義を貸した方にも問題がある。追証の請求は当然名義人へ行く。そこで泡を食ってももう遅い。自宅や給与を差し押さえられ更には自己破産を検討している方もいるとか・・・。弁護士を訴えて損失を取り戻すしかないが・・・。事実上不可能と思われる。他人の損失で自らの財産を失うとは何とも哀れとしか言い様がない。

 2007.7.4

 「
SPJがブルドックソースへのTOBを継続する見通し」と報じられている。今日迄にSPJがTOB撤回すればブルドックは買収防衛策を発動しないことになっている。TOB継続の場合には7月11日に新株予約権を発行する。SPJは買収防衛策の差し止めを求めて東京高裁に即時抗告している。SPJの主張が認められる可能性は無いと見ている。ちなみにブルドックの株価はSPJのTOB継続に少々反応を示した。 終値は前日比28円高の1479円で取引を終えている。

 
エフェクターの株価は終値ベースで2万円を割り込んだ。今日の終値は前日比300円安の1万9700円で取引を終えている。ここは来週(7月12日)には2007年5月期決算発表が予定されている。4月にはあまりにも酷い業績予想が出されている。実際大赤字決算になることは間違いない。となれば更なる株価下落は免れない。尤もここは何時消滅しても何の不思議もないが・・・。

 2007.7.5

 昨日終了したSPJの天龍製鋸への敵対的TOBは失敗に終わった(こちら 参照)。応募株式数は僅か14万3000株、発行済み株式の2.57%とSPJの無残な敗戦となった。取得株式数の下限を設定していない為全て買い取る。これでSPJの保有比率は11.18%の筆頭株主となる。さて中途半端な結果を受けて今後どの様に対応するつもりなのだろうか?また日本国内での相次ぐ敗戦にどう対処するつもりなのだろうか?SPJの国内での信用は既に地に墜ちている。ダメージもかなり大きい筈・・・リヒテンシュタイン代表は苦慮しているのに違いない。場合によっては日本市場からの撤退もあり得ると見ている。

 SPJがブルドックソースへの敵対的TOBを昨日迄に撤回しなかった為新株予約権の無償割当が(東京高裁での差し止め決定が出なければ)実施される。今日は
権利落ち日初日・・・ブルドックの株価の変動に注目が集まる。今回のブルドックの新株予約権は一般株主へは1:3の割当て、一方SPJへは現金支給との極めて変則になっている。その為東証では理論的な基準価格の算出困難として今日の基準価格を昨日終値1479円に据え置いた。更に下限値のみを290円に拡大、上限値は1679円に設定した。ちなみに今日は500円で寄り付き終値は前日比114円安の1365円で取引を終えている。明日以降も様々な思惑が絡み荒っぽい値動きになるかもしれない。

 先刻の株価大暴落で一躍有名になった
OHTから『転換価額の修正のお知らせ』が開示された。開示によると80万4166円→56万2917円に下方修正された。それにしても昨今の株価水準にしては随分と高い転換価額だが・・・。昨年9月の開示によると下限転換価額が56万2917円とある。つまりこれ以上下方修正されることは無い。償還期限は2009年10月2日・・・よほどのことがない限り株価が大幅に上昇するとは考え難い。未行使残存額が12億円ある(こちら 参照)。恐らく株式転換されることなく償還期限を迎えると思われる。

 2007.7.6

 昨日テレビ東京の第2位株主
糸山英太郎氏自らのサイトで「テレビ東京株式売却」に言及した。 糸山氏は「私は菅谷会長が株主総会での発言を軽んじ主要株主を蔑ろにし続けたことを許すことが出来ない、よってテレビ東京株を売却」と述べている。糸山氏のテレビ東京経営陣、並びに筆頭株主の日本経済新聞社への怒り/不信感は半端では無い。保有する全株式258万4500株(12.52%)を全て手離すとしている。さて市場に大量の売り物が溢れる可能性があるとなれば売却報道を受けテレビ東京の株価はモロに影響を受ける。今日の終値は前日比230円安の4090円と大きく下げて取引を終えている。

 今日の
グッドウイル・グループの終値は前日と変わらず4万2500円で取引を終えている。今日の終値の60%がドイツ銀行ロンドン支店の払い込み価格=2万5500円/株・・・と言うことで7月10日の新株予約権の払込み金額は102億円となる(こちら 参照)。当初行使価額は1万7000円・・・仮にこの価額で権利行使すればグッドウイルは手取概算160億5000万円を手にすることになるが・・・。さてドイツ銀行にとっては10月11日迄の3ヶ月間の短期決戦となる。(グッドウイルの株価次第だが)如何に利益を出すのかお手並み拝見と言ったところか・・・。単純に考えるとドイツ銀行にはRiskが大きい様に思える。それとも何か裏があるのだろうか?

 明日の高知競馬第11R『愛鳥チーチャン特別C(ダート:1400m)』に「
ホリエモン」が出走する。 前6走共に全く見せ場無く惨敗が続いている。今回の対戦相手7頭共に前走は凡走・・・以前の好調さがあれば楽勝しても可笑しくはないが・・・。何せ「ホリエモン」の近頃の調子ではどうなるか分からない。

 2007.7.7

 昨日
TBSに対し会計帳簿閲覧を求めている楽天は東京地裁に提訴した。仮処分申請は東京地裁、東京高裁のいずれも「総会前の閲覧が必要不可欠とは認められない」として退けられた。形勢不利な楽天としては巻き返しを狙った必死の抵抗だが・・・。本訴に持ち込んだところで逆転の可能性は皆無に等しい。三木谷氏は何時まで見苦しい態度で突っ張るつもりなのだろうか?

 高知競馬第11Rに出走した「
ホリエモン」は勝った「エイシンフジサン」から2秒6離された大差のドンジリと惨敗した。行きっぷりがあまりにも悪くどうにもならなかった。3戦連続大差のドンジリとは・・・。どこか悪いのか、疲労が溜まっているのか、あるいは調子が落ちているのか?何にせよ現状では出走しても無駄に思える。この際少し休ませた方が良いのでは・・・。

 2007.7.8

 「ユニクロ」を展開している
ファーストリテイリング(FR)が海外での大型買収との思い切った戦略に乗り出した。アメリカの高級衣料専門店バーニーズ・ニューヨークの買収に9億$(約1100億円)を提示した。6月22日バーニーズの親会社ジョーンズ・アパレル・グループはアラブ首長国連邦政府が出資する投資ファンドに約1000億円で売却することで合意している。但し7月22日迄別の買収提案も受け付けるとしている。FRは100億円ほど上乗せしたが・・・。潤沢なオイルマネーを保有するドバイの投資ファンドがこのまま黙ってFRの軍門に下るとは思えない。またジョーンズ・アパレル・グループが両者を天秤に乗せて買収価格吊り上げを図るかもしれない。どの様な決着になるか予断を許さない。

 FRの柳井会長は「2010年迄に連結売上高1兆円」の目標を掲げている。更に目標達成出来なければ経営から退くと明言している。FRの2006年8月期の連結売上高は4488億1900万円・・・目標の1兆円ははるか彼方にある。どこかで大型のM&Aを仕掛けるのは容易に想像出来た。今回買収に成功したとしても目標の1兆円には及ばない。国内外で次なるM&Aを展開を考えているのに違いない。さて急成長の陰には常に大きなRiskが付き纏う。FRも当然巨額の投資が必要・・・成功すれば巨額のReturnがある。 しかしながら過去にも無理な拡大戦略で自滅したCaseがある。さてFRは如何に・・・?

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