2007.7.23

 OHT株式の信用取引により巨額損失を出した事件で個人5名と3法人が弁護士を詐欺容疑でさいたま地検に告発した。個人5名と3法人名義で開設された口座は証券:171口、信用取引:80口、合計251口に達する。証券会社からの請求額は約50億円、とても払える金額ではない。安易に名義を貸したばかりにとてつもない借金を背負い込むとは・・・哀れとしか言い様がない。

 事件直後に姿を消した弁護士は依然として行方不明のまま・・・。潜伏先は国内、あるいは海外・・・? 告訴状には弁護士への暴力団の資金供与が指摘されている。その可能性は充分あり得るが・・・。となると弁護士は拉致、あるいは最悪の状況も考えられる。何とかして一刻も早く身柄を拘束して真相究明する必要がある。司法当局は逮捕状を取って全国指名手配、必要があれば国際手配した方が良い。手遅れになってからでは遅い。

 
ダイナシティは『業務提携、及び資本提携に関する協議の進捗について』を開示した。開示によると今日付けでLDとD.B.ZWIRN&Co., L.P間でLD保有のダイナシティ株式の譲渡契約が締結された。LDは全ての保有株式を手離したことになる。これでしつこく纏わりついていたLDと完全に縁切り出来た。だからと言ってどうと言うことはないが・・・。ちなみにここの株価は相変わらずの低迷が続いている。今日の終値は前日比330円安の8170円で取引を終えている。Yozanよりはまだマシな水準だが・・・。さて・・・?

 2007.7.24

 
ダヴィンチ・アドバイザーズのTOCへの敵対的TOBは失敗に終わった(こちら 参照)。応募総数は4734万8710株と買い付け予定数の76.87%・・・買い付けは一切行なわれない。一部報道では日本で初の敵対的TOB成立の可能性が報じられていたが・・・。創業者一族の工作が功を奏したと思われる。加えて日本国内での敵対的TOBへのアレルギーが強いと言うことか・・・。

 さて当初創業者一族が800円でMBO、それに対しダヴィンチが1100円提案で潰し、更には1308円でTOBを仕掛けたがダメだった。今後ここはどうなるのだろうか?両者の対応に注目が集まる。当面事態の推移を見守ることにする。ちなみにTOCの株価はTOB失敗にはさほどの反応を示さず、終値は前日比34円安の1221円で取引を終えている。一方一時ダヴィンチの株価は失望売りが膨らみ大きく下げたが、結局終値は前日比1000円安の10万2000円で取引を終えている。

 グッドウイル・グループは3度目の『新株予約権の大量行使に関するお知らせ』を開示した。開示によると今日迄に新たにドイツ銀行は3万1000株分について権利行使した。連日の権利行使により
残りは23万5500株となった。恐らく明日から連日同じ様なペースで権利行使すると思われる。ちなみに今日の終値は前日比290円安の2万7970円で取引を終えている。今のところグッドウイルの株価が上昇する様な気配は全く感じられない。ドイツ銀行が如何にして利益を出すのかお手並み拝見・・・。

 2007.7.25

 ファーストリテイリングが9億$を提示している
バーニーズ買収を巡りドバイ首長国政府が出資する投資会社イスティスマルの出方が注目されている。この件に関デビッド・ジャクソンCEOは「企業価値を最大限に評価した額」と述べた。但し買収金額引き上げの可能性については否定していない。オイルマネーで資金潤沢なイスティスマルが何としてもバーニーズが欲しいとなれば必ずや金額の上積みを行なう。その場合ファーストリテーリングがどうするのだろうか?かなり厳しいと思うが・・・。

 
エフェクターは『代表取締役ならびに役員の異動についてのお知らせ』を開示した。代表取締役社長にAIバイオチップス取締役の川添氏が就任する。金ヶ崎氏は名誉会長(研究統括)として研究に専念するとか・・・。名誉会長とは笑止千万・・・何の貢献も無い金ヶ崎氏には”不名誉会長”の称号が相応しい。経営才覚皆無の無能な社長が退任しただけのことで至極当然・・・何ら驚くことではない。それ以上に多大な迷惑をかけた投資家(株主)に背を向けての”敵前逃亡”を図っている様にしか見えない。さて代表取締役が交替したところで何の実績も無い企業では如何ともし難い。こんな企業は残っているだけでまさに市場の面汚し・・・。さっさと引導を渡した方が世の為、人の為・・・。

 2007.7.26

 現在アメリカで
サブプライムローンの不良債権化により経済の先行きに暗雲が漂っている。サブプライムとは・・・「低所得や破産歴などのために信用度の低くなっている一般市民」を指す。その市民層(=サブプライム層)はアメリカ国民の約25%を占めるとされる。サブプライム層に属する方々は通常の住宅ローンを組むことが出来ない。そこでサブプライム層を対象に融資を行なう専門業者が登場する。信用度が低い層を対象とするのだからハイリスク故通常の住宅ローンより高金利となる。単純に考えればお金をさほど持たない人が高金利の金を借りるのだから大変に決まっている。何故この様な不可思議なローンが存在するのだろか?日本で考えればサラ金の様にも思えるが・・・。

 何故サブプライムローンの延滞が増加しているのだろうか?一つには昨今のアメリカの金利上昇がある。金利が上がれば当然住宅ローン金利も上昇する。そうなれば元々借金すること自体に無理があるだから返済困難の方が増える。別の理由としてはアメリカでの不動産価格の頭打ちがある。不動産価格が右肩上がりに上昇すれば保有の住宅を担保に低金利ローンへの借り換えが出来る。つまり借金返済の負担軽減可能となる筈だが・・・。ところが前提が崩れれば借金の重みがサブプライム層を直撃する。  何やら日本のバブル破綻のプロセスに類似するところがある。金余りから本来なら融資対象外のところにまで融資、そしてバブル崩壊で負の連鎖・・・。そんな意味からもサブプライムローン問題は世界経済を根底から揺るがす大問題になる恐れを孕んでいる。

 2007.7.27

 都合により本日休載。

 2007.7.28

 昨日
東京高裁はSPJが買収防衛策差止めを認めなかった同高裁決定を不服として申立てた最高裁への許可抗告を認める決定を下した(こちら 参照)。許可抗告とは・・・判例違反や法令解釈上の重要な事項を含む場合に認められる。これに対し憲法違反を理由とした特別抗告がある。さてこれで舞台は最終的に最高裁に移される。買収防衛策への初の判断だけに注目される。恐らく東京地裁、高裁の決定は覆らないと思うが・・・。ちなみにブルドックの株価は様々な思惑が交錯しつつ7月25日のストップ安、一昨日のストップ高と荒っぽい動きを見せている。昨日も前場一時ストップ高間近迄一気に上げたがその後は下げに転じた。終値は前日比6円安の804円で取引を終えている。

 懸念した通りサブプライム問題を引き鉄としたアメリカ発世界同時株安は世界中を駆け巡っている。  それでも週明け前半には下げ止まるとは見ている。事態が落ち着けばPanic状態の投資家も平常心に戻る。それにしてもサブプライムローンとは何と馬鹿げたローンなのだろうか?信用度の低い層に高利融資をすればどこかで破綻するのは目に見えている。日本でもバブル時代に金融機関の常軌を逸した融資が後のバブル崩壊→不良債権化→長期間の不況をもたらした。アメリカでも同じ愚を繰り返している様にも思える。好景気でバブル状態になると目が見えなくなる。絶頂期には破綻など思い浮かばない。そこに大きな落とし穴がぽっかり穴を開けて待ち構えている。

 2007.7.29

 アメリカ発世界同時株安は明日はどうなることやら・・・。永遠に下がり続けることはないのでどこかで折り返す筈だが・・・。日本市場では週明け前半には下げ止まると見ているが・・・こればかりは分からない。

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